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Hitachi

株式会社 日立ハイテクノロジーズ

2012年1月31日

世界に先駆けて実用化したFE-SEM「HFS-2形(1972年発売)」
世界に先駆けて実用化したFE-SEM「HFS-2形(1972年発売)」

株式会社日立製作所(執行役社長 中西宏明/以下、日立)および株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長 久田眞佐男/以下、日立ハイテク)は、このたび、電気・電子・情報・通信分野の世界最大の学会であるIEEE*1より、日立が世界に先駆けて「電界放出形電子顕微鏡」を実用化した功績に対して、「IEEEマイルストーン」の認定を受けました。
IEEEマイルストーンは、電気・電子・情報・通信の分野において達成されたイノベーションの中で、開発から25年以上が経過し、社会や産業の発展に多大な貢献をしたと認定される歴史的偉業を表彰する制度として、1983年に創立されました。

日立は、1968年にアルバート・クリュー氏(元シカゴ大学教授(故人))の開発したFE電子源を、クリュー氏と共同で実用化した後、1972年に走査電子顕微鏡に搭載し、世界初の商用FE-SEM*2「HFS-2形」の実用化に成功しました。「HFS-2形」は、簡単な操作で、安定度、信頼度の高い超高分解能画像の観察を実現しました。その後も本技術を応用し、半導体製造ラインでプロセス管理に用いられる測長SEMを製品化し、当時の半導体デバイスの微細化へ貢献するとともに、日立のFE-SEMを用いることにより、世界初のエイズウィルスのSEM像の観察に成功するなど、医療、バイオ分野の発展にも寄与してきました。さらには、FE電子源を使用した電界放出形透過電子顕微鏡(FE-TEM*3)を応用した電子線ホログラフィーによりアハラノフ・ボーム効果*4が実証されるなど、科学技術の検証や発展にも大きな役割を果たしてきました。

なお、日立ハイテクは、日立グループの技術専門商社であった日製産業株式会社と日立の計測器グループおよび半導体製造装置グループが、2001年に統合された会社であり、現在、電子顕微鏡の製造・販売・サービスは、日立ハイテクグループで行っており、今回、日立と連名で認定を受けています。

日立グループは、今回の「IEEEマイルストーン」に認定された電子顕微鏡の分野をはじめ、今後も、優れた自主技術・製品の開発を通じて、安心・安全で快適な社会の実現および世界の産業の発展に貢献していきます。

「IEEE マイルストーン」の認定について

現在、世界で約120件が「IEEEマイルストーン」に認定され、そのうち日本では、本件を含め、以下の16件が認定されています。

「IEEE マイルストーン」の認定について
1995年6月 八木・宇田アンテナ(1924年)
2000年3月 富士山頂レーダ(1964年)
2000年7月 東海道新幹線(1964年)
2004年11月 電子式水晶腕時計(1969年)
2005年12月 電卓の先駆的開発(1964年から1973年)
2006年10月 家庭用ビデオVHS(1976年)
2007年11月 鉄道自動改札(1965年から1971年)
2008年11月 日本語ワープロ(1971年から1978年)
2009年5月 依佐美送信所(1929年)
2009年10月 フェライト開発・応用(1930年から1945年)
2009年11月 電子式TVの開発(1924年から1941年)、太平洋横断TV衛星中継(1963年)
2010年4月 黒部川第四発電所(1956年から1963年)、太陽電池の産業化(1959年から1983年)
2011年11月 直接衛星放送サービス(1984年)
2012年1月 電界放出形電子顕微鏡の実用化(1972年)【今回】
*1
IEEE(アイ・トリプル・イー):アメリカに本部を置く世界最大の電気・電子・情報・通信分野の技術者の学会で、160ヵ国以上に40万人を超える会員を擁している。
*2
FE-SEM(Field Emission-Scanning Electron Microscope):従来のSEMに使用されていた電子源(熱電子形)に対して、高い輝度を有し、波長分散が小さいFE電子源を搭載することで、超高分解能での観察を可能とした走査電子顕微鏡。
*3
FE-TEM(Field Emission-Transmission Electron Microscope):FE電子源搭載により、高分解能な観察と、極微小領域での化学分析などを可能とした透過電子顕微鏡。
*4
アハラノフ・ボーム効果(AB効果): 1959年にブリストル大学のヤキール・アハラノフ氏とデビッド・ボーム氏によって理論的 に見出された、「電子は、電場も磁場も存在しない空間でも電磁ポテンシャルの影響を受ける」という現象。

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