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Hitachi

日立ハイテクサイエンス

樹脂成形品より、RoHS有害物質の一つである臭素が検出される事例がありました。成形品中の樹脂の濃度は一定であったため、原料であるペレットを下面照射の装置で測定したところ、臭素が検出されない、あるいは検出される濃度が測定の度に異なる、という現象が発生しました。そこでEA6000VXを使用して、ペレットのマッピング測定を行いました。

<測定条件>

キャプションを入れてください。
管電圧: 50kV
管電流: 1000µA
一次フィルタ: Pb Map用
ビームサイズ:
  • 1.2mm(簡易マッピング)
  • 0.2mm(詳細マッピング)

まず、1.2mmコリメータを使用して、5×5cmの領域を3分でマッピングしました。 その結果粒ごとに臭素の濃度が違うのではないかということが推測されました(図1)。
次に、0.2mmコリメータを使用して5×5cmの領域を30分でマッピングしました。 その結果粒ごとにはっきりと臭素の濃度の違いがあることがわかりました。 また、粒の中では臭素が均一に分布することがわかりました(図2)。


図1 1.2mmコリメータでの測定結果(3分)


図2 0.2mmコリメータでの測定結果(30分)

下面照射の装置の場合、ペレットを何粒かまとめてサンプルカップに入れるため、一番下面のX線が照射される部分にあるペレット数粒まとめての測定となり、臭素を含まない粒と臭素を含む粒が混ざっていると、その比によって検出される濃度が異なります。臭素濃度が測定の度に異なった原因は、ペレットの粒ごとに濃度が違うことにあったということが検証されました。

さらにEA6000VXでは、試料の画像とマッピング結果から、測定位置を指定したポイント分析を行うことができます。臭素を検出した粒に対して、臭素だけではなく他の鉛、カドミウム、水銀、クロムを含むRoHS 5元素の濃度を短時間で測定することが可能です。図2中の矢印の粒の臭素濃度は、約1%、他の元素は基準値以下という結果となりました(図3)。EA6000VXは従来機に比べて感度がアップし、微小部でのRoHS測定が可能になっています。


図3 RoHS分析結果

このように、色や形では区別がつかない異物が混入した際に、マッピング測定が有効であることがわかりました。