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日立ハイテクサイエンス

 アルミニウムは、高いリサイクル性を有した金属で、再生地金の製造エネルギーは新地金製造時の約3%と言われています。アルミニウムのリサイクルは、展伸材より化学成分の規格値範囲の広い鋳造材としてリサイクルされるカスケードリサイクルが主となっていますが、カスケードリサイクルでは新地金が必要となります。そのため、アルミニウムの水平リサイクルが推進されており、不純物元素を管理する必要性がますます高まっています。

 固体発光分光分析装置 OE750は、CMOS検出器を採用し、コンパクトかつ外部環境によるドリフトの影響を受けにくいため、現場での迅速な分析が可能です。さらに、必要に応じて観察波長範囲内で分析元素を簡単に追加することができるため、新たに管理する元素が増える場合でも柔軟に対応できます。

 本資料では、OE750によるアルミニウム展伸材の元素分析例をご紹介します。

アルミニウム展伸材の元素分析

分析方法

表1 装置仕様
光学系 パッシェン・ルンゲ
焦点距離 400 mm
回折格子溝数 2400 本/mm
検出器 マルチCMOS
観察波長範囲 119~766 nm
光学系雰囲気 中圧真空

画像:OE750
OE750

表2 試料の前処理方法および分析条件
認証標準物質
(CRM)
7003 AC-B105
(Rio Tinto Alcan)
前処理方法
(切削)
精密卓上旋盤 Compact 9 (東洋アソシエイツ)
回転速度:100~2500 (min-1)
分析条件 Al_500 (Al-Zn合金用分析プログラム)

分析例

  • アルミニウム展伸材 7003相当の認証標準物質を10部位連続測定し、平均値(Avg.)および相対標準偏差(RSD)を算出しました(表3)。
  • 全ての元素において、認証値と同等の結果が得られ、規格値内であることを確認しました。
  • RSDは良好であり、精度良く測定できていることが分かります。*
  • 規格には入っていませんが、モニタリングの必要性が高まっている不純物元素(例 Na:鋳巣の発生に影響、P:アルミニウム合金の耐久性に影響、Li:溶湯へ悪影響)の管理も可能です。

*検出下限値近傍および検出下限値以下の元素は除く。

表3 7003 規格値、CRM 認証値および測定結果 (抜粋)

(単位: wt%)

詳細データ

表4 認証標準物質の認証値、不確かさおよび測定結果

(単位: wt%)