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日立ハイテクサイエンス

千葉県船橋市にあります東邦大学様にお邪魔しました。

理学部 化学科の千賀有希子先生は、生物地球化学と陸水学がご専門で、「水域生態系における栄養塩および有機物などの物質動態の解明」「水質浄化の技術の開発とその評価」を研究課題とされていらっしゃいます。

2012年2月に全有機炭素測定装置TOC-2300を納めさせていただきました。

千賀先生と学生のみなさん
千賀先生と学生のみなさん

ご購入の経緯をお伺いしたいと思います。

以前に在籍した大学で、他社のTOC計を使っていました。昨年、東邦大学に赴任して、TOC計が必要になり購入することになりました。それで以前使っていた他社の見積もりをとったのですが、すごく高くて手が出ませんでした…。
そこで別の会社の見積もりもとってみました。安かったのですが検出限界が高かったのです。工場排水とか下水道向けに開発されたもので、こちらも合いませんでした。半分購入自体を諦めかけていたのですが、業者さんから、「平沼産業の新しいTOC計が出ますよ」との情報が入って、急いで見積もりをとったのです。

定価280万円という価格はいかがでしたか?

安いと思いました。そこが1番大事なので(笑)。予算が決まっていたので価格がとても重要でした。それともうひとつ、環境水がちゃんと測れるかも重要だったので、かなり聞きましたよね。会社まで伺って。

そうですね。1月に水戸の工場までお越しいただきました。

今は釧路湿原の研究をしていまして、釧路湿原の水の中に存在する腐植物質(難分解性有機物)が測定できるかどうかということが課題だったので、そこがちゃんとクリアできるか、実際のサンプルで調べるために会社まで押しかけました(笑)。

ちなみに釧路湿原には頻繁に行かれるのですか?

今年は、1ヶ月に1回は行っていますね。研究の対象としては釧路湿原と、他に大学近くの谷津干潟があります。野外でサンプルをとって、持って帰ってきて分析という感じです。
(ここで会議室にあるパネルを見る)

あの凍っているようなところでもサンプリングをするのですか?

あれは釧路の赤沼というところで、冬場は車が入れないのでスキーを履いて行きます。なかなか面白いですよ(笑)。以前つくば市の国立環境研究所にいた頃は湿原の研究ではなくて、涸沼(茨城県)とか宍道湖(島根県)とかの汽水湖の研究をしていました。

涸沼は地元なので、小さい頃はハゼ釣りやシジミ採りをしに行きました(笑)。

涸沼は不思議なところで、栄養塩という栄養のレベルが高く、非常に富栄養なのですがアオコとか赤潮とか有害な植物プランクトンが発生しないんですよ。

そういえば、確かにあまり聞きませんね。ところで、サンプルが環境水となると懸濁物や堆積物などの固体中の有機炭素の測定も含まれるのですか?

いいえ。TOC-2300で測定する場合は,サンプルは全てろ過して測ります。固体の有機炭素は別の機器で測定します。固体中の有機炭素の多くは水中に存在するより何倍も多いので、高感度で検出できるTOC-2300で測定するのはもったいないのです。

TOC-2300での測定対象としては非常にマッチしていました。

陸水学をやっている方には非常に向いている装置だと思います。

お使いになられて数ヶ月経ちましたが、操作性はいかがですか?

全然難しくありませんでした。私以外の学生も、もう使いこなせています。

装置のデザインはどう感じましたか?

サイズが小さければ小さいほどいいのでよかったです。実験室のスペースは限られていますので。(註:装置サイズ 幅230mm×奥行420mm)他社のTOC計と比べて小さいですよね。外付けのパソコンも必要ないというのがよかったです。

ガスボンベや配管が不要というのはいかがでしたか?

ポンと置いて使える感じはすごくいいですね。

ランニングコストがあまりかからないのもこの装置の特長なのですが、その点は?

購入時は、とにかく購入価格が大事でしたので、そちらは、それほど気にはしていませんでした(笑)。もちろん高くては困りますので、これからメリットを感じると思います。その他のメリットとして、有害な廃液が出ないというのはとてもいいですね。

今までのお話をまとめますと、TOC-2300は「手ごろな価格で、小さなサイズで、ちゃんと測れる」という感じでしょうか?

そうですね。本当にそうだと思います。

最後になりますが、ご購入後のアンケートに、購入の決め手となった理由のひとつとして、「担当して下さった方の誠実な態度」とお書きいただきました。

営業担当さんも、技術担当さんも、それに、水戸の工場に伺ったときもみなさん丁寧に対応してくださって、とても感じがよかったのです。論文には「平沼産業さんのTOC-2300を使用した」と書きますから楽しみにしていてください。

今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました!これからも末永くご愛顧のほどお願いいたします。

インタビュー当日は「高校生のための夏休み理科教室」があったりと、とてもお忙しい中ではありましたが、楽しいお話をたくさんしていただきました。このあと研究のためにロシアのバイカル湖にも行かれるとのことでした。こんな素敵な先生に教わっていたら化学がもっと好きになっていたに違いないと思うインタビュアーでありました。(2012年7月取材)

バイカル湖
後日、千賀先生からバイカル湖のお写真をいただきました。世界遺産、美しいです。

TOC(全有機炭素)の測定・分析にはTOC-2300が大活躍!ぜひご検討ください。