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Hitachi

日立ハイテクソリューションズ

日立伝送器の水素透過対策

伝送器を使用するユーザーを悩ませる問題のひとつとして挙げられる水素透過現象に対し、日立では独自の技術により伝送器の長寿命化に成功しています。以下に水素透過の簡単なメカニズムと日立の水素透過対策をご紹介します。

水素透過のメカニズム

水素透過とは

被測定流体中に水素が存在する場合、これが接液ダイアフラムに吸着すると表面で水素原子に解離します。解離した水素原子は、接液ダイアフラム内に溶解し、拡散することで封入液(シリコーンオイル)側に水素分子となって放出される現象です。

伝送器に水素透過が起こると

放出され蓄積した水素分子は、封入液中での溶存限界を超えると気泡化し気泡によって伝送器の内圧が変化することで指示値のドリフトを招きます。高温や高真空の環境になるほど気体の溶解量は減少するため、過酷な環境ほどドリフトは顕著に現れることとなります。透過した水素を除去することは困難であることから、指示値がドリフトした伝送器は交換せざるを得ません。

水素透過のメカニズム

日立伝送器の水素透過対策

ダイアフラムを金メッキ処理

被測定流体中に発生した水素を伝送器内に侵入させないため、ダイアフラム面に金メッキ処理を施すことが有効な対策であることは、近年広く知られてきています。
日立伝送器では、独自の技術(下記)により水素阻止効果が高い伝送器の製品化を実現しました。

  • 高品質なメッキ処理の実現
  • ダイアフラム裏面のみをメッキ処理
  • 独自の接液ダイアフラム溶接構造

ダイアフラムを金メッキ処理+水素吸蔵物質を内蔵

前述の金メッキダイアフラムの製品化により、多くのユーザーでは水素透過に対する課題は大幅に改善したものの、一部のユーザーはさらなる改善を切望されていました。
そこで日立では自社の研究機関でこの課題に取り組み、さらに高い水素透過阻止効果を実現した製品の開発に成功しました。

当社では、ダイアフラム面で水素の透過を完全に防止することには限界があると考え、水素が透過しても正常な動作を維持することが可能な伝送器の確立を目指しました。それが、水素吸蔵物質内蔵形伝送器です。
伝送器内部に実装した水素吸蔵物質に透過した水素を吸蔵させることにより、封入液中で水素が気泡化することを防止し、伝送器の長寿命化を実現しました。