-バイオ・医療向け次世代分析システムのコア技術を研究-
2016年10月5日
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)と国立大学法人東京大学(総長:五神 真/以下、東京大学)は、東京大学工学系研究科に社会連携講座「次世代分析機器学」(講座長:北森 武彦 教授(特任・兼務))を8月1日に開設し、3年間の共同研究を開始しました。社会連携講座は、公益性の高い研究課題について企業等の費用負担により実施されるものです。
バイオ医薬品や個別化医療、再生医療といった先端医療では、分子レベルでの精密な病態検査(分子診断)が必要となるため、血液等の検体から対象分子を分離し定量する分析技術が重要となります。分子診断の研究の進展により、ホルモン、ペプチド・タンパク質や腫瘍マーカーなどの大きくて複雑な分子について微量な変化を測定するという難易度の高い分析が求められ、分析技術の高分離能化・高感度化がますます重要になると考えられます。また、分析技術が臨床検査として実用化されるには、小型で使い易く安定性が高い自動化システムが求められます。
北森教授は、長年にわたりマイクロ・ナノ流体デバイス*の世界最先端の研究を牽引され、多くの研究成果と技術を保有されています。マイクロ・ナノ空間では、通常の大きさでは得られない高効率で精密な化学反応と流体制御に基づく分析プロセスが実現可能であり、日立ハイテクでは、マイクロ・ナノ流体デバイスについての技術研究が、バイオ・医療向け次世代の分析システムの開発に大きな役割を果たすと考えています。本社会連携講座では、東京大学と次世代システムのビジョンと課題を共有し、ソリューションを導き、新たなコア技術の確立をめざします。
日立ハイテクは、今回の新たな取組みを通して、優れた研究シーズを活かした産業化と人財育成に取り組むとともに、将来的に、当講座を通じて発明された技術を活用し、新たな分析システムや臨床検査装置の製品化をめざします。今後、こうした産学連携の経験をさらに蓄積し、オープンイノベーションを積極的、継続的に進め、科学と社会の発展への貢献をめざしていきます。
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