ページの本文へ

Hitachi

株式会社 日立ハイテク

2012年社長年頭挨拶(要旨)

「次の10年」に向けて、実行・チャレンジする年に

株式会社日立ハイテクノロジーズ
執行役社長 久田 眞佐男

2012年1月4日

あけましておめでとうございます。

昨年2011年は、3月に起きた東日本大震災と原発事故をはじめ、歴史的な円高、欧州金融システム不安、タイの大洪水などの影響によって、日本をはじめとしたグローバル経済は大きな打撃を受け、非常に厳しい経営環境の中で推移しました。このような逆境の中で、私たちは困難に立ち向かい、業績改善に向けて全力で努力をしてまいりました。

日立ハイテクグループは昨年10月、「次の10年」に向けた「長期経営戦略(CS11)」と、2013年度を最終年度とする「中期経営計画」を外部発表しました。当社グループは「ハイテク・ソリューション事業におけるグローバルトップを目指す」という企業ビジョンを掲げていますが、「長期経営戦略(CS11)」は、この企業ビジョンを実現するための事業運営の道筋であり、意思決定の拠り所となるものです。
この目標を達成するために、私は、2012年を、「CS11」と「中期経営計画」の具体化に向けて「実行」する年、「次の10年」に向けて「チャレンジ」する年、と位置づけたいと思います。
そこで、日立ハイテクグループの「次の10年」に向けて、スタートとなる年の年頭にあたり、私から次の5つのメッセージを送りたいと思います。

  1. 「CS11、中期経営計画を実践し、企業ビジョンの実現に向けてチャレンジを続けよう」
  2. 「チームワークとオープンな議論を通じて『Hitachi High-Tech WAY』 活動を推進しよう」
  3. 「顧客視点とスピード感をもって、業務を遂行しよう」
  4. 「真のCSR企業として、地球環境の改善に貢献し、豊かな社会の実現に努めよう」
  5. 「基本と正道、損得より善悪を再認識し、行動の原点にしよう」

1.「CS11、中期経営計画を実践し、企業ビジョンの実現に向けてチャレンジを続けよう」

「CS11」で定めた、核となる戦略ステートメントは「最先端・最前線の事業創造企業としてお客様と共に先頭を走る」です。これは、私たちの「活動範囲」、「コアコンピタンス」、「目標」を表したものです。
「活動範囲」は、「最先端」の4つの分野、すなわち、次世代エレクトロニクス、ライフサイエンス、環境・新エネルギー、社会イノベーションを選定しました。この分野では、「市場変化を先読みし、常に旬な成長領域で明日のニーズに対応する」ことが重要です。 また、「最前線」については、グローバル市場への対応を強化し、先進国における最先端顧客とのコラボレーションなどと合わせ、今後はアジアベルト地帯やエマージングマーケットへの展開を加速します。
当社グループの「コアコンピタンス」である「事業創造力」は、「商社機能」と「メーカー機能」という強みを融合し、これに日立グループの総合力を合わせることで、真の「ハイテク・ソリューション」を生み出す力です。これこそ、商社とメーカーの機能を有する当社グループならではのビジネスモデルであり、今後とも、コアコンピタンスとして強化します。
「CS11」の「目標」は「お客様と共に先頭を走る」ですが、この意味するところは、お客様視点の付加価値を追求し続けるために、開発最重視の姿勢を徹底するということです。この姿勢を貫き、高収益事業を実現するために、積極的かつ持続的な投資も行っていきます。
次に、「CS11」を踏まえて、「中期経営計画」については事業方針を次の5点とし、今後、取組みを加速していきます。1点目は「安定的収益基盤の確立」とし、不透明な経営環境の中、主力事業の維持強化・原価低減を進めます。2点目は「成長分野へのリソースシフトによる事業ポートフォリオの強化」です。3点目は「ソリューションビジネスの推進による高収益化」、4点目は「環境関連事業の推進」、5点目は「新興国市場での社会イノベーション事業の推進」です。
「CS11」と「中期経営計画」を実現し、企業ビジョンを実現するために、今年1年、これまで以上に中計達成に向け積極果敢なチャレンジをお願いします。また、日立グループのコスト削減推進プロジェクト「Hitachi Smart Transformation Project」、略称「スマトラプロジェクト」を今後日立ハイテクグループ全体で展開します。中計達成のためにも、是非この「スマトラプロジェクト」への協力をお願いします。

2.「チームワークとオープンな議論を通じて『Hitachi High-Tech WAY』 活動を推進しよう」

現在、当社グループは連結1万人のグローバル企業へと成長しています。今後も飛躍・発展するためには、「大切な価値観の共有」が必要であり、私たちは2009年度より「Hitachi High-Tech SPIRIT」活動を推進し、国内外の社員約400人が参加した「SPIRIT Meeting」を通じて、「チャレンジ」「スピード」「オープン」「チームワーク」の4つの共有すべき価値観を抽出しました。
昨年、創立10周年を機に、「企業ビジョン」、「CS11」および「Hitachi High-Tech SPIRIT」を「Hitachi High-Tech WAY」として1つにまとめ、今後、この3つを一体的な活動として推進します。「Hitachi High-Tech WAY」は、当社グループの皆さん、お客様、株主などのステークホルダーの価値を最大化するための重要な指針です。
この活動を通じて、当社グループの理念・価値観・戦略を共有し、チームワークを発揮すると共に、国内外・社内外に開かれた、オープンな日立ハイテクグループをめざしていきましょう。

3.「顧客視点とスピード感をもって、業務を遂行しよう」

日立ハイテクグループのビジネスフィールドである「最先端」、「最前線」の分野は、市場変化の激しいイノベーションの領域です。この領域で大切なことは、市場の変化を先読みし、常に旬な成長領域でお客様と共に先頭を走ること、そして、お客様の明日のニーズに対応し続けることです。日立ハイテクグループの最先端技術やハイテク・ソリューションを最前線グローバル市場へ届け続けるために、常にアンテナを高くして、新しいイノベーションや技術革新への積極的なチャレンジを続けていただきたい。
「お客様と共に先頭を走る」ためには、何よりも「開発最重視」の徹底が重要です。そして、その開発最重視の姿勢・行動は、お客様視点での付加価値を追求したものでなければなりません。「CS11」と「中期経営計画」の実践と、企業ビジョンの実現に向けて、常に顧客視点とスピード感をもって、日々の業務に取り組むことをお願いいたします。

4.「真のCSR企業として、地球環境の改善に貢献し、豊かな社会の実現に努めよう」

「真のCSR企業として、地球環境の改善に貢献し、豊かな社会の実現に努めよう」
日立ハイテクグループが事業活動を行っていくには、社会との調和を保ち、その進歩発展に貢献すると共に、地球環境に負荷をかけない事業、地球環境に貢献する事業を行っていくことが大切です。現在、当社グループは環境・新エネルギー分野で事業拡大を図っていますが、私たちのコアコンピタンスである「事業創造力」を発揮できる分野はまだまだ広く存在しています。
私たちは社会の一員であるという意識をもち、市民社会、地球環境との調和を重視した行動をしていただきたい。そして日立ハイテクグループの1人ひとりが社会的責任を果たすことにより、真のCSR企業として、豊かな社会の実現に向けて努めていきましょう。

5.「基本と正道、損得より善悪を再認識し、行動の原点にしよう」

企業活動の大前提とは、まず信頼される企業、信頼される組織、信頼される個人であることです。1人ひとりが「基本と正道」、「損得より善悪」を確実に実践してはじめて、私たちは社会から「共感と信頼」を得ることができ、日立ハイテクグループはお客様や社会と共に持続的発展を遂げることが可能となります。改めて気を引き締めて「基本と正道」、「損得より善悪」の徹底に努めていただきたいと思います。

以上5点が、2012年の年頭にあたっての、私からのメッセージとなりますが、冒頭にも述べましたように、私たちは依然として非常に厳しい環境の中にいます。しかし、日立ハイテクグループの力を結集し、「CS11」と「中期経営計画」を着実に実践し、この危機を乗り越えていきたいと思います。今年1年、日立ハイテクグループの更なる飛躍・発展に向けて、そして豊かな社会の実現に向けて、全員で力を合わせてチャレンジしていこうではありませんか。

最後になりますが、2012年が、皆さまとご家族にとって、また日立ハイテクグループにとって、実り多き1年となりますよう祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

お問合せ先

お問い合わせ頂く前に、当社「個人情報保護について」をお読み頂き、記載されている内容に関してご同意いただく必要があります。
当社「個人情報保護について」をよくお読みいただき、ご同意いただける場合のみ、お問い合わせください。

報道機関お問い合わせ先
CSR本部 コーポレート・コミュニケーション部  担当:武内、松本
TEL:03-3504-7760
Adobe Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe® Reader®が必要です。