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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

環境規制物質管理に対応した蛍光X線分析装置「EA1000VX」を発売

-測定の高速化と各種新機能により検査効率を大きく向上-

2013年9月3日

株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:久田 眞佐男/以下、日立ハイテク)の100%子会社で、分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:池田 俊幸/以下、日立ハイテクサイエンス)は、欧州連合(EU)の有害物質規制(ELV/WEEE/RoHS)等により、自動車や電気電子機器で使用制限されている有害物質を、当社従来機に比べ高速かつ簡単にスクリーニング検査できる蛍光X線分析装置*1「EA1000VX」を開発し、9月10日から日本国内・海外向けに発売します。

EA1000VX
EA1000VX

2006年7月にEUで施行されたRoHS指令(2002/95/EC)*2は世界へ広がりを見せ、日本、米国、中国、韓国などにおいても同指令に準じた取り組みが行われています。さらに2011年7月には改正RoHS指令(2011/65/EU)が施行され、新たに医療機器および監視・制御機器が対象となり、2014年7月から順次適用されます。このような中、これらの製品にかかわるサプライチェーンでは、蛍光X線分析による有害物質の管理が広く行われています。蛍光X線分析は、試料の溶解などの前処理を行う必要がなく、簡単・迅速にスクリーニング検査をすることができますが、RoHS等の環境規制物質検査では対象点数が多いこともあり、お客様からは、更なる検査時間の短縮、操作性の向上が求められていました。

この度発売する蛍光X線分析装置「EA1000VX」は、当社従来機種に比べ検査時間を1/10と大幅に短縮化し、スループット(時間当たりの検査処理能力)を大きく向上させました。また新たに搭載した材料判定機能により、主成分に応じて設定する検査条件を装置が自動的に選択するため、測定者のミスを防止し簡便性も向上しています。さらに、凹凸のあるサンプルや微小なサンプルでも簡単に位置決めできる工夫や、扉開閉のしやすさなどの操作性を改良し、現場の作業負荷を軽減しました。加えて、解析ツールとデータ集中管理機能の強化により、管理スタッフの作業効率も向上しました。これらによりスクリーニング検査の全体効率化、コスト削減に大きく貢献します。

RoHS指令は公布後10年が経ち、検査に利用されている蛍光X線分析装置の更新時期を迎えています。日立ハイテクサイエンスでは、今後世界各国各地域の電気電子機器、自動車メーカーおよびそれらのサプライチェーンに対し、積極的に販売を進めてまいります。また、2013年9月4日から6日まで幕張メッセで開催される「JASIS 2013」(分析展/科学機器展2013、開催地:千葉県・幕張メッセ国際展示場)にて、本機を紹介します。
日立ハイテクサイエンスは、今後も蛍光X線をはじめとする各種分析技術を駆使した分析装置・検査装置を提供し、お客様のさまざまな検査ニーズにお応えしていくとともに、地球環境の保全に貢献してまいります。

主な特長

高速測定

当社従来機種「SEA1000AII」と比較し、測定時間を1/10に短縮できます。(プラスチック、真ちゅう等の平均時間)

材料判定機能による自動測定

装置が自動的に材料を判定した上で、自動測定を行います。

環境規制物質測定ソフトウェアVer.2によるデータ集中管理やトレンド管理

単体もしくは、複数台装置のデータを集中管理し、同一部品の過去データとの比較やトレンド管理、結果の一覧表作成などを簡単に行います。

RoHS指令の規制対象元素(Cd,Pb,Hg,Br,Cr)以外にも対応可能

塩素(Cl)をはじめ、アンチモン(Sb)やスズ(Sn)などの元素の管理にも対応しています。

主な仕様

主な仕様
測定原理 エネルギー分散型蛍光X線分析法
測定元素 原子番号 Al(Z=13)~U(Z=92)
X線検出器 Vortex Si半導体検出器(液化窒素不要)
測定性能 (プラスチック中のCd,Pb,Hg,Br,Crの測定時間)* 約30秒
試料室寸法 370(W)×320(D)×120(H)mm
外形寸法 520(W)×600(D)×445(H)mm
質量 約60kg
  • * 当社の定める測定条件における例です。

本体価格

900万円

販売目標台数

100台/年間

*1
蛍光X線分析
物質にX線を照射したときに、その物質から二次的に発生する蛍光X線を検出し、そのエネルギー(波長)と強度を測定することで、サンプルを構成する元素の種類と含有量を計測する手法。固体、粉体、液体を問わず、非破壊で簡単迅速に測定できるため、RoHS/ELVなどの環境規制物質のスクリーニング検査用装置として、国内外の家電メーカー、電子機器メーカー、部品メーカー等で多数利用されている。
*2
RoHS指令
EUにおける電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する指令。鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルの6物質の含有率を指定値以下とすることが定められている。

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株式会社日立ハイテクサイエンス
営業本部分析営業部
担当:浅井、村松
TEL: 03-6280-0062
報道機関お問い合わせ先
CSR本部 CSR・コーポレートコミュニケーション部
担当:武内、松本
TEL:03-3504-7760
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