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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

走査型白色干渉顕微鏡の新製品「VS1000シリーズ」4モデルを発売

- 非接触・非破壊で三次元の粗さ・形状、膜厚を測定 -

 株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑正啓)の100%子会社で、分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:川崎賢司/以下、日立ハイテクサイエンス)は、このほど微小粗さ・形状および膜厚**の三次元測定を非接触・非破壊で行う走査型白色干渉顕微鏡*1「VS1000シリーズ」4モデル(VS1550、VS1540、VS1530、VS1330)を日本国内で発売しました。従来多く利用されている触針式粗さ計・段差計に比べ非接触で高速かつ容易に三次元の粗さ・形状の測定が行えるとともに、透明な多層構造フィルムの膜厚測定**も可能です。

「VS1330」
「VS1330」

3nmの段差測定例(視野2.1×1.7mm)
3nmの段差測定例
(視野2.1×1.7mm)

フィルム上のフィラー測定例(視野47×35μm)
フィルム上のフィラー測定例
(視野47×35μm)

 近年、電子部品や高機能材料、精密加工部品などの開発・製造・品質管理では数ナノメートルから数十ナノメートルの微小な粗さや形状の測定が求められています。従来の一般的な触針式粗さ計は垂直分解能が100ナノメートル程度に留まっており、主に二次元(線+高さ)の測定が主体で、測定時間も長くかかっていました。走査型白色干渉顕微鏡「VS1000シリーズ」は0.01ナノメートルの垂直分解能(Sq分解能)を有し、三次元(面+高さ)の微小な粗さ・形状計測を数秒から10秒程度の短時間で非接触に行うことができます。また、透明な多層構造フィルムの膜厚測定**も可能で、従来困難であった界面にある異物、はがれなどの情報も確認できます。さらに専用のソフトにより優れた操作性を実現し、測定後は便利な解析機能で簡単に結果を確認できます。

 日立ハイテクサイエンスでは、走査型プローブ顕微鏡(SPM)や走査電子顕微鏡(SEM)等の表面観察装置を取り扱っていますが、今回走査型白色干渉顕微鏡をラインアップに加えることで、シナジーを活かした表面観察ソリューションの提供を進めてまいります。今後、機能性フィルム、半導体、MEMS、自動車、機械および部品メーカー等へ積極的に販売を進めてまいります。

**
オプション
*1
走査型白色干渉顕微鏡:白色光を光源として、試料表面の微細な凹凸や粗さを、高い分解能(0.01nm)、広視野(数mm角)、非破壊・非接触、高速に計測する顕微鏡。対物レンズを垂直走査(スキャン)することで発生する光の干渉縞と位相情報を用いる。

主な特長

  1. 垂直分解能0.01nmを実現(Sq分解能)
    対物レンズ倍率に依存せず垂直方向0.01nmの高い分解能(Sq分解能)を実現し、触針式粗さ計やレーザー顕微鏡では困難だった微細表面粗さ、段差計測が行えます。
  2. 広視野測定
    2.5倍対物レンズ使用時の最大視野サイズは7.1×5.3mmを実現し、広視野でのうねり解析にも威力を発揮します。画像連結を用いればさらに広い視野の測定ができます。
  3. 層断面解析による膜厚測定(オプション)
    透明多層構造の各層の膜厚測定が可能です。
  4. ユーザーフレンドリーな操作性と解析機能
    1. GUI(Graphical User Interface)を用いた簡単な操作性
    2. 豊富な解析機能
      粒子解析、負荷曲線解析(ベアリング解析)、微分画像、うねり解析、ライン計測
    3. バッチ処理機能
      解析レシピにより、多種のデータ解析のバッチ処理ができます。
  5. ガラスを透過しての測定が可能
    オプションのリニク干渉計により、冷却加熱ステージとの組み合わせで温度依存性計測も可能です。

ラインアップと主な仕様、価格

ラインアップと主な仕様、価格
型式   Z軸方向駆動方式 ステージ仕様(移動量) 価格(税別)
VS1330 小型 ピエゾ駆動 X-Y手動ステージ
(X:150 mm Y:130 mm)
990万円~
VS1530 中型 ピエゾ駆動 X-Y手動ステージ(±50mm) 1,470万円~
VS1540 中型 ピエゾ駆動 X-Y自動ステージ(±50mm) 1,960万円~
VS1550 中型 ピエゾ、モーター駆動 X-Y自動ステージ(±75mm) 2,450万円~

販売目標台数

50台/年間

お問合せ先

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お問い合わせ先
株式会社日立ハイテクサイエンス
営業本部 東日本営業部 分析営業三課
担当:石橋、水口  TEL:03-6280-0077
報道機関お問い合わせ先
株式会社日立ハイテクノロジーズ
CSR本部 CSR・コーポレートコミュニケーション部
担当:武内、松本  TEL:03-3504-7760
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