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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

新型走査電子顕微鏡「FlexSEM 1000」を発売

-卓上設置可能なコンパクトサイズでありながら、分解能、操作性を大幅に向上-

 株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)は、このたび、新型の走査電子顕微鏡(SEM)「FlexSEM 1000」を開発し、4月15日より発売を開始いたします。本製品は、装置の小型化による卓上設置を可能とするとともに、上位機種と同等レベルの分解能での観察、ユーザーの熟練度を問わない操作性の向上を実現しています。

 SEMは物質表面の微細構造を観察する装置として、ナノテクノロジー分野やバイオテクノロジー分野をはじめ、あらゆる産業分野の研究開発や品質管理など、さまざまな用途で活用されてきました。
 さらに昨今は、SEM活用分野において技術の進歩が加速しており、さらなる微細構造の高倍率・高分解能観察がSEMに要求されています。また、これまで装置の設置スペースやユーザーの熟練度が課題となりSEMの活用が難しかった製造現場や検査現場、オフィスなどの多様な場所で、簡易に素早く高画質なデータを取得できる装置へのニーズも高まっています。

 今回発売した「FlexSEM 1000」は、従来機種「SU1510形」に比べ、約52%の小型化、約45%の軽量化、および約50%の消費電力削減を実現しました。さらに、AC100V 3Pコンセント接続を可能としたことで、設置場所の自由度を大幅に向上するとともに、上段の装置本体と下段の電源ボックスの分離により卓上への設置も可能としました。
 また、新設計の電子光学系*1と、上位機種で実績のある高感度検出器の採用により、分解能4nmを実現しました。
 さらに、初心者にも分かりやすいユーザーインターフェースの搭載や、観察の自動化機能を強化し、ユーザーの熟練度にかかわらず短時間での高画質なデータの取得を可能にしました。中でも、今回新たに開発したナビゲーション機能「SEM MAP」は、撮影したカメラ像やSEM像から、観察したい試料位置を素早く発見し、拡大して観察を行うなど、試料上を直接移動しているような直感的な操作感覚を提供します。

 国内販売価格は1,700 万円(税別)からで、年間300台の販売を見込んでいます。
 日立ハイテクは、5月23日(月)から5月27日(金)までタイ・プーケットで開催される「11th Asia-Pacific Microscopy Conference」、および6月14日(火)から6月16日(木)まで仙台国際センターにて開催される「日本顕微鏡学会第72回学術講演会」へ本製品のパネル展示を行う予定です。

*1
電子光学系:光の集束・発散などの機能を果たすカラム等周辺機器の総称

走査電子顕微鏡「FlexSEM 1000」
走査電子顕微鏡「FlexSEM 1000」
(本体および電源ボックス組み合わせ時)

主な特長

  1. 本体幅45cmのコンパクト設計ながら、分解能4nmを実現
  2. ユーザーの熟練度を問わず高画質・高スループットを実現する新ユーザーインターフェース
  3. 観察時の視野探しや試料上の位置把握をサポートする新ナビゲーション機能「SEM MAP」
  4. 迅速な元素分析を実現する大口径(30mm2)窒素レスEDS検出器*2
  5. 明るさ、フォーカスのオート調整機能を高速化し、待ち時間を従来比1/3に短縮*3
*2
オプション
*3
SU1510形比

主な仕様

主な仕様
分解能 4.0nm(二次電子像、加速電圧:20 kV、高真空モード)
15.0nm(二次電子像、加速電圧:1 kV、高真空モード)
5.0nm(反射電子像、加速電圧:20 kV、低真空モード)
加速電圧 0.3 kV~20 kV
倍率 ×6~×300,000 (写真倍率)
×16~×800,000 (モニター表示倍率)
低真空設定 6~100Pa
試料ステージ 3軸モーターステージ
X: 0~40mm、Y: 0~50mm、Z: 5~15mm
T: -15°~90°、R: 360°
大きさ 本体: 450(幅)×640(奥行き)×670(高さ)mm
電源ボックス: 450(幅)×640(奥行き)×450(高さ)mm

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株式会社日立ハイテクノロジーズ
CSR本部CSR・コーポレートコミュニケーション部
担当:佐野、松本  TEL: 03-3504-3933
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