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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

独スペクトロ社製の蛍光X線分析装置「SPECTRO XEPOS」を発売

― 主成分元素から微量元素まで高感度・高精度分析を実現 ―

2016年8月31日

株式会社 日立ハイテクノロジーズ

 株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)の100%子会社で、分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:岡田 務/以下、日立ハイテクサイエンス)は、SPECTRO Analytical Instruments GmbH(社長:マイケル・プリヴィック/本社:ドイツ連邦共和国クレーヴェ/以下、スペクトロ社)製のエネルギー分散型蛍光X線分析装置「SPECTRO XEPOS(スペクトロ ゼポス)」を8月31日より日本国内で発売します。

写真
SPECTRO XEPOS

 エネルギー分散型蛍光X線分析装置は、試料にX線を照射して試料から発生する蛍光X線*1を検出し、そのエネルギーと強度から含有元素の定性と定量を行う装置です。非破壊かつ容易に測定が可能であり、装置の大きさも比較的コンパクトという特徴があります。また近年、環境保全の高まりや工業材料の高度化に伴い、幅広い試料に対してより高感度、高精度な分析ニーズが増えています。

 本機は新たに開発されたX線励起システムと最大100万cpsの高計数率*2検出器を搭載し、感度を同社製従来機と比較して10倍以上に高めました。また従来から定評のあった定量ソフトウェア(TurboQuant)も、精度と操作性がさらに向上しています。これらにより液体や粉体、固体サンプルの主成分元素から極微量元素まで、幅広いアプリケーションで高感度・高精度な分析を実現します。

 「SPECTRO XEPOS」はX線励起システムの異なる4タイプをラインアップしています。標準機として、蛍光X線を低~高エネルギーまで効率的に励起するPd/Co合金アノード*3X線管球を搭載した「Dタイプ」。偏光光学系*4を搭載し、軽元素の微量分析をより高精度で実現する「Cタイプ」。バンドパスフィルター*5を搭載しカリウムからマンガンなどの元素に対して、より高精度な分析(高強度測定)を行う「Pタイプ」。そして、重元素に対しより高い励起効率を有する60kV高出力仕様の「HEタイプ」の4タイプです。お客様の測定ニーズに合わせて最適な1台が選択できます。

 日立ハイテクサイエンスは、日本国内で石油化学、化学、環境、地質、クリンカー*6・セメント・スラグ、化粧品、食品、医薬品の研究開発、品質管理等の元素分析向けに販売を進めていきます。また、2016年9月7日から9日まで幕張メッセ国際展示場で開催されるJASIS2016(分析展/科学機器展2016)にて、本機の展示を行います。

*1
蛍光X線:一次X線を照射したときに試料から発する特定のエネルギーを持った特性X線
*2
計数率(cps):X線検出器の単位時間あたりの処理能力(Count Per Second)
*3
アノード:プラスの電圧を加える電極
*4
偏光光学系:結晶を用いた一種の回折素子。X線を単色化し軽元素の感度を高める
*5
バンドパスフィルター:特定のエネルギー帯域のX線だけを通す部品
*6
クリンカー:セメント製造時の中間製品

主な仕様

  XEPOS D XEPOS C XEPOS P XEPOS HE
X線管球アノード パラジウム/コバルト二元合金
管出力  50 W
最大管電圧  50 kV 60 kV
直接励起       
直接励起および偏光ターゲット  
バンドパスフィルター    
検出器 液体窒素不要シリコンドリフト半導体検出器
分析元素 Na – U
外形寸法 465(H) × 618(W) × 730(D) mm
質量 約65 kg
  • 【価格(本体・税別)】 990~1,550万円
  • 【販売目標台数】 25台/年間

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お問い合わせ先
株式会社日立ハイテクサイエンス
分析システム営業部
担当:池上、長澤 TEL:03-6280-0062
報道機関お問い合わせ先
株式会社日立ハイテクノロジーズ
CSR本部 CSR・コーポレートコミュニケーション部
担当:佐野、松本  TEL:03-3504-3933
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