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Hitachi

ハイテクEXPO日立ハイテクノロジーズ

JASIS 2018

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  • 物性分析
    熱分析ソフトウェア
物性分析(熱分析・粘弾性分析装置)のラインアップはこちら
-導入事例紹介- ユーザーの皆さまの声を集めました

製品導入事例

  • 高分子系製品等の不具合の原因解析を実施

    当社はプラスチックなど高分子材料の評価を得意とする会社です。例えば、引張試験や曲げ試験など機械物性に関わる分析や、どういったもので構成されているかといった成分分析、微小領域での構造観察など、これらの分析を一括して総合的に行うことで、お客様から依頼された製品などの不具合の原因解析などを実施しています。
    私の部署は、その中で、マイクロスケールからナノスケールまでの微小領域での物性評価を行っており、例えば粒子径や細孔の分布、またバルクの高分子の分子運動性(動きやすさ)の評価なども行っています。

    新たな用途発見が自社のサービス拡大につながる

    あるお客様からの、「表面保護テープがきれいに剥がれず糊残りをしてしまう原因を、なんとか解明できないか」というご相談を受けて、既に当社で所有していた日立さんのAFMで原因を明らかにできたことが、AFM5300Eを導入した最初のきっかけだと思います。実際に表面保護テープを、摩擦力を測定するモードで温度依存性を測定していくと、糊のこりが発生するテープでは、非常に動きやすい成分が表面に存在することがわかりました。一般的にAFMは表面の形状を見ることが多いのですが、高分子表面の分子運動性を評価でき、不具合の原因解析にも使えることがわかりました。また、入社前から大学でAFMの研究に携わっていたこともあり、その時の知見を活かして、AFM探針を化学的に修飾することで、親水性・疎水性の評価などにも展開できることがわかってきました。このようなSPMを用いた表面物性評価は、5年ほど前から当社のサービスの1つとしてお客様に提供しています。最初はなかなか浸透しなかったのですが、ちょっとずつ認識して頂けるようになりまして、それらが実績となって2015年に2台目として導入したのがAFM5300Eです。
    導入の決め手は、AFM5300Eが環境制御型であることです。今までの機能を継承しつつ、当社の新たな需要に合う、特に電池の解析を目的とした大気非暴露の測定や、湿度の調節など、日立さんの新たな機能も含めて導入させて頂きました。

    多彩な機能を活用

    最近、AFM5300Eでフォースカーブマッピング測定が出来るようになりました。海島構造を持ったポリマーアロイの評価では、フォースカーブマッピングをとることで、局所の弾性率分布を評価することができました。しかも、AFM5300Eは温度を変えることもできますので、それにより表面の弾性率がどう変わるのかもみることができます。非常に有効な指標になると思っています。
    実は、当社におけるSPMによる表面物性評価の位置づけとして、他の手法で何をやっても差が見られなかったときの最後の砦とも言われています。例えば、IRなど様々な分析を行っても差が出ないのに、何か物性が違うということが良くあるかと思いますが、そのようなときに本評価法により解決したということが、しばしばあります。当社では、お客様の悩みに対して、分析方法を提案して、実施をします。その分析結果を反映させて、お客様の方で製造のプロセスなどを改良するなどして、製品化に至ることもあり、とてもやりがいを感じています。

    さらなる機能を今後に期待

    私は温度スウィープには強いこだわりがあり、日立さんの温度スウィープ機能が非常に有効であると思っていまして、技術開発を続けて欲しいと思っています。現在でも弾性率を温度を変えて測定できますが、温度を変えながらの評価までを自動でできるような機能があるといいと期待しています。

    *動画では、観察画像を使って、実際の測定事例、評価事例をご紹介しています。
    合わせてご覧ください。

  • 村田 茂穂 様

    村田 茂穂 様

    センター設立の経緯と概要

    センターが設立される以前は、各研究室はそれぞれが高額な機器を購入、維持管理を行い、運用してきていました。しかし複数の研究室に同じ機器があるのは非効率ですし、それを維持するのも負担になります。そうした機器を効率化してみんなが使えるようにしようという機運が薬学系研究科内に高まり、1カ所に集約化しようというのが、最初の設立経緯になります。
    もうひとつの設置理由は、若い研究者は大型予算を取りにくく、つまり大型の機器をなかなか買えません。若い研究者が機器を使って、自らの研究を推進できるようになって欲しい、そういう意味でも、研究設備の共用化は大きく期待されていました。
    設立以来、「元素分析・質量分析」、「構造解析」、「生体機能解析」の3分野において、先端機器を集約して配備しています。

    センターが目ざしている目標は?

    設立当初は研究科内の研究を促進することを目標にしていましたが、平成28年度文部科学省先端研究基盤共用促進事業の1つとして採択され、そこでは産業界との機器共用も推進され、日本の科学技術力を向上させることも目的とされていました。そこで、1番の目標は研究科の研究レベルを最先端に維持すること、若い研究者にそれを使って研究してもらうことでしたが、それと同時に、産業界あるいは他大学、他学部への共用を開始しました。
    現在は、そういった研究者が集まることで、異分野融合あるいは産学連携といった研究も推進できる場が形成されています。
    ですから、当初の目的としてあった、未だ有効な治療法が無い国民病・難治疾患治療のための創薬シーズの発見、疾患診断技術開発による予防医療の推進を図り、さらには異分野融合、産学連携により、人材育成を行いながらこの場所を新しい創薬研究のプラットフォームにして推進していきたいというのが我々の目ざす目標です。

    交流の場として機能

    実際に、特にベンチャー企業の方は、こういった機器をまだ設置していないこともあって、よく利用されています。また機器の測定や条件に関するアドバイスも、研究科やセンターでしていますので、交流はあちこちで広がっているところです。着実に目標に向かっていると感じています。
    そもそも薬学系というのは、物理と化学と生物の3つが融合して成り立っていますので、そういう意味では、このセンターには3つの分野を合わせた機器が揃っているわけです。「ワンストップ創薬共用ファシリティセンター」のワンストップは、ここ1カ所で、創薬研究に必要な機器が揃い、研究ができるという意味でついています。
    ここに来れば、色々な分野の研究者が集まり、創薬研究も達成できます。「日立コンビニラボ」を含め、機器の共用により、研究のさらなる進展を目ざしたいと思います。

    加藤 大 様

    加藤 大 様

    研究テーマと機器利用

    様々な生体の微量成分をナノ材料を用いて測ることを目的に研究を行ってきました。最近では、それよりは大きな物質、とはいってもナノマテリアルといわれている、大きさとしては100ナノメートル前後のナノ材料が安全に利用できるか、その構造や量などを調べることで、評価する方法の開発を目指した研究を行っています。この研究には日立コンビニラボにも設置されているLC-MSと分光蛍光光度計を使っています。また、分光蛍光光度計のアプリケーションである蛍光指紋(F-7000)を用いた研究も行っており、ナノ医薬品からの内包薬物が細胞にどういった影響を与えているかの評価などにも取り組んでいます。

    センターへの期待

    「ワンストップ創薬共用ファシリティセンター」の立ち上げにおよび運営に、同学科所属時に関わり、今は利用者でもあります。我々研究者が目的とする生命現象や疾患の仕組み解明には、様々な機器を用いた解析が必要で、それはひとつの研究室でできることではありません。研究科あるいは、大学全体でみんなが機器をつかえるセンターをつくり、そこを充実させていかなければ、生命科学はやっていけない時代になって来ていると思います。こうした取り組みは日本全国で行われるべきだと考えています。
    限られた研究費を最大限効率的につかうために、あるいはみんなが集まることによって、研究は進展しますし、新たなことも始まります。センターの目的に、企業の日立ハイテクサイエンスさんが賛同して「日立コンビニラボ」を開設してくれたことに、感謝しています。

    日立コンビニラボとの関わり

    先端研究基盤共用施設「日立コンビニラボ」は平成29年に、同センター内に設立され、以来、共同運営されています。既存の機器に加え、日立ハイテクサイエンス社の、F-7100形分光蛍光光度計、Chromaster® 5610質量検出器を備え、各種分析データに対応した多変量解析ソフトウェア「多変量解析ソフト 3D SpectAlyze」を利用できます。

    「日立コンビニラボ」の装置の使い勝手は?

    私は昔から日立ハイテクサイエンスさんの製品のユーザーですが、それは困った時はすぐ助けてもらえるというのもあります。テクニカルサポート、アプリケーションサポートのどちらも、迅速に対応して貰えています。
    共用施設では、機器は、初めて使う学生や、使った事のない新たなユーザーも使うことになりますが、機器が頑丈につくられている印象があり、使い勝手もよいので、問題なく使えているのだと思います。
    大学だけではできないことがたくさんあります。分析は化学の一番の基礎だと思いますし、そういうところで、メーカー企業さんと大学が一緒に研究ができれば、お互いに高め合えると思います。

    日立ハイテクノロジーズへの期待

    今後も、世の中に貢献するようなよい機器をつくって頂きたいです。欲をいえば、現在、私は蛍光指紋を用いた研究をしていますが、1回の測定で数千のデータが出てきますので、その中から有効なものを抽出していく方法論を、日立ハイテクノロジーズさんに手伝って頂きながら開発したいと考えています。是非ともよろしくお願いします。

  • 化学の知識を使って生命科学分野で役立つ道具をつくりたい

    私自身の専門は有機合成化学で、ケミカルバイオロジーの分野で研究を行っています。研究室では、生物の細胞内あるいは細胞間の情報のやり取りに関与する分子同士の相互作用を光で操作する実験手法を開発して、生命科学分野の基礎研究の発展に貢献することを目指しています。具体的には、ケージド化合物を活用します。ケージには檻やかごといった意味がありますが、ケージド化合物は生理活性分子に光分解性の保護基を付けて檻に閉じ込め、その生理活性を一時的に抑制し、光を照射することで瞬時に生理活性を出現させるように設計した化合物です。言い換えれば、光でONになるように設計したスイッチを分子に取り付けるようなものです。すでにいくつかのケージド化合物は実用化されていますが、汎用性が低い、光反応の効率が低い、反応速度が遅い、毒性があるなどの課題があり、これら課題の解決を目指して、様々な共同研究者と研究を進めています。共同研究者のニーズに沿った化合物を相談して提案するところから始めて、適切な機能を備える化合物を新たに設計・合成、培養細胞で働くかどうかまで調べてから提供しています。

    MS測定のハードルが下がり、研究の効率アップに

    我々の研究室では高速液体クロマトグラフ(HPLC:Chromaster)と、質量検出器(MS:Chromaster 5610)、オートサンプラを使って研究を行っています。通常の有機合成と同様に、ケージド化合物の合成にも多段階の反応が必要なため、各段階で構造を確認してから進める必要があります。これまでは、NMRを測定するだけで次の反応に進んでいましたが、MS測定も手軽に併用できるようになり助かっています。完璧に精製したものでなくともインフュージョン測定で、目的の化合物が含まれていることをすぐに確認できるところも便利に感じる理由の一つです。またケージド化合物の反応性の効率を解析する際には、HPLCをよく使います。光や酵素に対する反応性の経時変化を見るために、たくさんのサンプルを解析するのでオートサンプラを導入しましたが、簡単に解析ができるようになって非常に重宝しています。MSに関しては、以前は確実に目的化合物ができていると思われるもののみを外注して確認していました。導入後はMS測定のハードルが下がったので,NMR等のスペクトル解析との併用をルーチン化することにより、研究の効率は上がったと思います。

    学生のモチベーションの維持にも

    LC-MSに関しては、以前は大学の共有の装置を使うことはありましたが、私の使い方が乱暴なせいもあるのですが、操作が煩雑でメンテナンスに手間がかかったため、正直なところ敬遠していました。現在、Chromaster 5610は導入してちょうど1年くらいですが、まだ問題は起きず、順調に使えているのでありがたいです。学部生や大学院生も積極的に使っていますし、2、3回のレクチャーで使えるようになっています。新しい機能もどんどん使いこなしていって、もしかすると私より詳しいかもしれません。聞いたところによると、結果を自身で確認できることで、モチベーションの維持にも役だっているように感じます。私たちが開発したケージド化合物の多くは、臭素原子を含みますが、これはMSでは特徴的なピークが出ます。最近も大学院生のひとりが、MSとNMRの両方を使うことでより確実に構造を確認できたので、すぐに培養細胞を用いる実験に移行できました。

    信頼できる営業担当者

    我々の研究室では、最初にHPLCとオートサンプラを入れ、続いてMSと、徐々に装置を拡張してきました。拡張性の高さは選ぶ決め手になったと思います。また何より、営業を担当してくれた方が、とても信頼できる方だったことが大きいです。装置はあればあるほど便利ですが、予算やスペース、コストなど導入には考えるべきことが多いものです。担当の方は、よいタイミングで対応してくれるだけでなく、最初から本音で話し合えて、相談できる方なので信頼しています。

    ライバルとの切磋琢磨がよりよい基盤技術を生み出す

    現在の研究分野に私が進んだのには、留学先の恩師であるRoger Y. Tsien先生が大きく影響しています。緑色蛍光タンパク質の有用性を大きく広げた方で08年に下村脩先生と一緒にノーベル化学賞を受賞しています。不可能を可能にする道具を、化学の知識をもとにつくることに魅力を感じています。生命科学の研究対象は細胞を構成する分子からヒトまでのひろがりをもちます。基礎研究の中には、発生,脳のはたらき,免疫のように生命現象の仕組みを探る研究や、癌のメカニズム解明のように病気の克服を目指す研究もあります。対象や分野は異なっても必要とされる基盤技術は共通のことが多いです。生命科学の様々な分野で研究のあり方を変えてしまうような技術をつくりたいと考えています。そして研究室で開発した技術を、他の研究者が使ったり工夫したりすることで広がっていけばよいと思っています。
    同じ分野の研究者に、導入した装置を利用する実験手法をレクチャーすることもあります。ライバルかもしれませんが、技術開発をしている研究者ではよくあることですし、このことを切っ掛けに想像を超えるような分子が開発されると、刺激にもなりますし、さらに研究を進めるモチベーションにもなっています。

  • 天然資源を網羅的に分析するため

    専門は天然物化学で、現在は陸上や海洋の天然資源から、抗菌性や抗がん性などの生物活性を示す化合物を探索しています。対象は、土壌、海洋生物、植物、キノコ(菌類)など非常に多岐にわたるため、新規の有用な化合物を生み出す資源であるかどうかを、いかに早い段階で、簡易に確かめられるかが課題でした。しかし、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)を用いた網羅的な分析には、ある程度時間がかかることや、従来のLC-MSは装置がデリケートで、精製されていないサンプルを分析しようとすれば、すぐにトラブルを起こすなどの問題があり、そうした使い方はあきらめざるを得ませんでした。

    タフな装置で、メンテナンスも簡単

    その点、日立のChromaster®5610(質量検出器)は、分離前の培養液をそのままでも分析でき、研究の効率は大幅にアップしました。また、メンテナンスは工具を使わずにできるほど簡単で、院生たちも気軽に分析ができることに満足しているようです。洗浄も実際にはそれほど頻繁に行っているわけではありませんが、感度は落ちていません。自分たちで日常的にメンテナンスができるため、導入から約1年経ってもトラブルは起きていません。
    以前、Chromaster®5610のコンセプトを初めて聞かされたとき、私たちの研究にとって大変使いやすいものだと感じました。その直感は、実機に触れたときに確信に変わり、研究者の要望や意見がよく取り入れられていることに感心しました。

    化合物分析の頼りになるパートナー

    ハードに比べると、ソフトには改善の余地がありますが、利用者の意見を加えたバージョンアップを待ちたいと思います。また、サポートの面では対応が速く的確なことや、蛍光指紋によって培養液の特徴を可視化するなどの研究面でも協力を得ていることに感謝しています。
    私たちの研究のゴールは、天然資源から抗菌薬や抗がん剤になるような活性物質を見つけて社会に還元することにあります。しかし、一方で自然界にはまだまだ未開拓な資源が多数存在しているのも事実です。次のステップである化合物のデータベース化に向けて、Chromaster®5610がこの分野の多くの研究者の手に渡り、情報の共有によって研究が進んでいくことを期待しています。

  • 接着剤や熱を使わず、2つの物質を接合する「室温接合技術」

    私の研究室では室温接合技術のなかでも原子拡散接合法を中心に研究しています。これは、接合したい素材の表面に非常に薄い金属膜を形成し、その表面エネルギーと原子再配列を利用して、ウエハや金属を接合する技術です。
    ウエハの材質によらず接合できることや、金属薄膜の材料や膜厚を自由に選ぶことができることから、すでにスマートフォンなどの電子デバイスで実用化されています。また、歪みを招く熱や圧力、接着剤などを使わないため、熱に弱い電子回路を載せたウエハや、熱膨張係数の異なるウエハの接合、MEMS(微小電気機械システム)やパワー用デバイス、高輝度LEDなどへの応用も期待されています。

    接合面の平滑さをナノレベルで観察するために

    接合面には原子レベルの平滑性が求められますが、セラミックに比べると、金属面の研磨は難しく、粗さがはるかに大きいため、狭い範囲しか測定できないAFMではサンプル全体の様子を代表しているか検証が難しいという課題がありました。もっと広域で観察できる装置の候補としてあがったのはレーザー顕微鏡でしたが、干渉によってうまく観察ができず、そのときに日立の担当者から紹介されたのが走査型白色干渉顕微鏡でした。サンプルを持ち込んだところ、500×300ミクロンの広域でナノメートルの高低差を観察することができ、研磨痕までもきれいに見ることができたため、導入を即決しました。

    鮮明な画像が、すばやく得られることがメリット

    走査型白色干渉顕微鏡の最大の魅力は、広い範囲をワンショットで撮影できることです。プローブ顕微鏡よりもはるかに早く、見たい画像が得られるのは、研究を進める上で大きな助けになっています。研磨痕まで見えることで、平滑さが得られない原因が研磨剤にあるのか、母材にあるのかもナノレベルで判別できます。画像があるため、研磨剤メーカーとの打ち合わせスムーズになりました。この装置は私が所属する学際科学フロンティア研究所の共用設備であり、いまでは評判を聞いた多くの研究室が活用しています。
    現在はAFMも導入し、観察したい範囲によって使い分けながら、全体をシームレスで観察できるようになりました。研究者のニーズに真摯に答えてくれる日立の提案力に今後も期待しています。

  • 病気の治療や診断に新たなアプローチで挑む

    私たちの研究室では、創薬化学やケミカルバイオロジーを専門領域としています。現在、特に力を入れているのが、がんの生存環境に着目した新たながん治療薬の開発です。がん細胞そのものに作用するのではなく、がん細胞特有の生存環境におけるがん細胞の適応反応に着目して、それを阻害することで間接的にがん細胞を弱体化させるという、これまでと異なるアプローチの治療薬で、副作用の少ないがん治療の実現に役立つと考えています。
    また、現在臨床研究が行われている、がんのホウ素中性子捕捉療法に用いられるホウ素キャリア分子や、生体内の特定の物質を検出して病気の診断などに役立てる蛍光プローブ分子など、さまざまな機能性分子を作り出すことで、医療や生命科学の発展に貢献することをめざしています。

    これまでの装置環境には課題も

    目的の機能を持つ分子化合物を作り出すには、設計、化学反応による合成、できた化合物の確認、精製、実際に反応させての評価というプロセスを、地道に何度も繰り返さなければなりません。従来、合成した化合物の確認などにはTLC(薄層クロマトグラフ)を使用していましたが、私たちが多く扱う親水性化合物にはあまり向いていないといった課題がありました。親水性化合物の反応を見たり、同定したりといった用途にはLC-MS(液体クロマトグラフ質量分析計)が適していますが、これまでは大学の共用LC-MSしかなく、分析結果が出るまでに時間がかかることなどから、気軽に利用できないのが課題でした。

    詳細な情報がその場で得られるのは大きなメリット

    研究をより進めるために装置の充実が必要だと考えていたところ、「Chromaster®5610」というコンパクトで使いやすいLC-MSがあることを知り、1年ほど前に導入しました。
    多くの大学の実験室がそうであるように、ここもスペースに限りがありますが、Chromaster®5610は従来のHPLC(高速液体クロマトグラフ)と同じぐらいの大きさでMSも備えているため、手狭な実験室にはぴったりです。主に操作するのは、研究室に所属する学部4年生から大学院生まで約20名の学生たちなので、操作やメンテナンスが簡単な点も助かっています。親水性化合物の反応モニタリング、微少スケールの反応追跡、分取HPLCのための条件検討、化合物の同定、粗生成物の分析と同定など、LC-MSとしてだけでなくMS単体としても活用しています。
    反応の詳細な情報や結果がその場で確認できることは、化合物合成の研究においては大きなメリットですね。学生たちの研究意欲も高まっているようで、Chromaster®5610は今、研究室でいちばん稼働率が高い装置となっています。私としても導入した甲斐がありました。研究の深化と発展に向けて、これからもChromaster®5610をフル活用していきます。

  • マイクロ波を使った製造プロセスをプラントレベルで実現

    当社は大阪大学発のベンチャーとして2007年に設立し、マイクロ波で実現できる「もの作りの方法」をプラントレベルで提供している企業です。従来、マイクロ波を使った製造プロセスは、大型化が難しいというのが世界の常識でした。当社はその常識を破り、2014年3月、大阪住之江に世界初の化学品を年産3200t生産できる大規模なマイクロ波化学工場を立ち上げ、有機物・無機物の合成から創薬まで、幅広い分野でマイクロ波が使えることを実証してきました。近年、さまざまな企業で開発ニーズが高まっている話題の「グラフェン」もその一つです。

    注目の新素材「グラフェン」の品質チェックに活用

    グラフェンは非常に高い電気伝導率を示し、可視光に対して透明、きわめて軽く強いため、デバイスや構造材への幅広い応用が期待されている新素材です。大量生産が難しいことが難点でしたが、当社はマイクロ波化学合成の技術を駆使して10g単位で生産する技術を確立しました。現在は、企業からのリクエストに応えて、厚みや量を調整したサンプルを提供しています。
    このサンプルの品質をチェックする上で、欠かせないのが日立のAFM5500Mです。以前使用していた大学共有のAFMは設定だけで数時間かかるほど操作が難しく、その点、AFM5500Mはカンチレバーの交換や光軸調整などが自動で最適化されるので、測定に集中できることが最大のメリットです。

    SÆMic.ソリューションで解析がさらに深まることを期待

    AFM5500Mを導入して、グラフェンの高さ測定は格段に速くなり、自動化のおかげで誰でも同じ条件でデータが得られるようになりました。仮に操作を間違えても画面の指示に従えば、ミスなく測定できることも使いやすさのポイントです。
    SU8000シリーズとAFM5500Mによる SÆMic.ソリューションについては、合成したサンプルの全体の形状や元素分布はSEMで行い、クローズアップしたい部分のZ軸の高さや導電率などの物性はAFMで測定するといった使い分けをしています。まだ導入したばかりですが、2つの連携によってさらに解析を深めていけると期待しています。

  • 専門者でなくてもワンクリックで正確な測定が可能

    当社は界面科学をコアに、広い応用分野で新技術を生み続けている企業です。Real TuneⅡを導入したのは、プロジェクター用透過型スクリーン「Dia Lumie」の開発にあたって、ナノスケールの測定が必要になったことがきっかけでした。しかし、AFMの操作は聞いていた通り難易度が高く、実機の視察や各社のデモを体験して、これは当社では扱いきれないと、一度は導入を断念したほどです。
    そんなとき、日立さんから「もっと簡単に操作できる機種があります」と声をかけていただき、半信半疑でデモ機を見学しました。初めてReal TuneⅡに触れたときは、ひとことで言って「感動!」でした。コンソールのオートボタンをクリックするだけで測定してくれる様子を見て、これなら使えると確信しました。

    使いやすいから用途もどんどん広がっています

    当初はナノダイヤの分散・凝集の観察に使用していましたが、現在は、毛髪の断面や加工した繊維、新素材、SEMでは観測できないフィルム上のデータなど、対象はどんどん広がっています。これだけ多岐にわたって活躍しているのも、試料による測定条件の変更が自動でできるなど、使いやすさが追求されているからです。メニュー画面にもすぐ慣れました。分解能から言えば、TEM並みの画像が撮れているので、性能的には十分です。また大気下で操作できるので、試料を自然に近い状態で測定できることもメリットです。
    SISモードはより精度を高めて測定したいときに使用しています。当社は、化粧品なども製造しているので、含水率が高い試料でも正確に計測できるのはありがたいですね。

    サポートのおかげで安心して使えています

    導入するまでは、社内にAFMのノウハウがなかったので、最初は画像を見ても、それが正しく測定できているかどうかすらわからない状態でした。そんなときも、メールで画像を送れば、すぐに「探針が摩耗している可能性がある」など、レスポンスよくアドバイスしてもらえるので、とても安心でした。少しでも不明点があれば気軽に問い合わせできるサポート体制に感謝しています。

  • 選定の決め手は環境制御が容易にできること

    当社は、多種多様な有機・高分子材料の形態観察、表面分析、組成分析などを行なっている企業です。その中で私のグループは現在、プローブ顕微鏡を使用した表面分析を担当しています。
    AFM5300Eは2010年に導入しましたが、選定にあたって大きな決め手になったのは環境制御が容易にできる点でした。当社のような受託分析を行っている企業にとって、あらゆる環境で分析が可能なAFM5300Eは、非常に使い勝手がよく、導入から7年経つ今も、さまざまな試料の物性評価に多用しています。

    直接質問できる安心のサポート体制

    サポートについても信頼しています。AFM5300Eは、基本的に故障の少ない装置ですが、操作ミスからトラブルが起きた際も、素早く、リーズナブルに対応してくれるのはありがたいですね。不明な点や疑問が生じたとき、メールや電話で直接質問できることも、この機種に決めたポイントの一つでした。
    以前、日立主催のスクールでAFMの測定原理からレクチャーしてもらい、非常によく理解できたことが印象に残っています。その後も、セミナーやアドバンススクールで応用範囲の広さを紹介してもらったことで、さらに関心が深まりました。セミナー、スクールは頻繁に開催されているので、当社の若手社員にも勉強に行ってこいと言っています。操作は実地で身につけるしかありませんが、理論面の理解を深める絶好の機会なので。

    測定困難な試料もSISモードなら安定性が抜群

    SISモードは、試料が軟らかく粘着性があっても、また非常に硬い試料であっても、安定して測定できることが魅力です。例えば、導電性ポリマーのような軟らかい試料でも、高分解能で表面を的確にとらえることができています。また、硬度の異なるものが混合した複合材料などの分析は、従来再現性が低かったのですが、SISモードでは安定した測定ができ、助かっています。
    当社に受託分析を依頼するクライアントの第一のニーズは、データの信頼性ですので、SISモードでいつでも安定したデータが得られることは大きなメリットです。さらに言えば、SISモードは探針を引きずらないため、先端のダメージが極端に少なく、ランニングコストが抑えられることも見逃せません。

  • 成膜業界のパイオニアとして知られるジオマティック株式会社。FPD用基板や光学機器用の部品作製を行う一方、高い品質を支える技術力を活かし、さまざまな分析機器を使った受託測定サービスも提供しています。今回は、新たに加わった日立CSIの導入経緯や使い勝手などについて、同社第二技術部分析管理課の池田智一様にお話をうかがいました。

    光学顕微鏡感覚の手軽な操作性が導入の決め手

    当社はAFMを使用してサンプル表面の三次元形状を測定していますが、より広い領域を測定したいという要望が増えてきました。当初はレーザー顕微鏡の導入を検討したところ、高さ分解能とデータ再現性に満足できず…。加えて、当社は微細加工によるパターニングを手がけており、フラットなものからアスペクト比の高いまものまで測定できる装置が必要だったことから、これらの条件を満たしているCSIの導入に至ったわけです。

    層断面の受託測定で、効果を実感

    光学顕微鏡を使う感覚で、ナノメーターオーダーの高さ計測ができるのがいいですね。断面を作製しないで透明体の層断面を迅速に測定できる点でも満足しています。層断面の受託測定を行っているのは全国で当社だけのようで、このところ依頼件数が増えています。多層膜構成の測定の場合も1画像を得るのに数分で済むため、お客様に非常に喜ばれているんですよ。

    安心のアフターフォロー

    電話による相談対応がしっかりしていて、安心して使用することができています。ふだんあまり使わない機能についての設定はもちろん、データにばらつきがあって解析が難しい場合にアドバイスをいただいたり、業務遂行のうえでとても助かっています。

    今後のリンケージソリューションに期待

    時々、表面形状を測定している同じ場所での物性像を評価したいという場面が出てきています。当社にはCSI、AFM、SEMといった分析機器があるので、これらをリンケージするソリューションがあればいいですね。お客さまに喜ばれる、より充実した受託測定サービスを提供するためにも、日立のソリューションには大いに期待しています。

開発者の声

  • 光学設計部 伊藤 正人

    1962年の一号機発売以来、旨味成分の分析をはじめ、食品や医薬品業界で幅広く活用されてきたアミノ酸分析計が、このたび12年ぶりにビッグチェンジを果たしました。

    新型AminoSAAYA(Sustainable Amino Acid Your Analyzer)の開発は3つのキーコンセプトに基づいています。

    第一はコンパクト設計の追求。研究室の省スペース化というニーズに応え、モジュールをいかにコンパクトにするかを追求しました。AminoSAAYAは、従来機の2/3のサイズに小型化し、卓上にも対応可能です。
    第二は、当社のセールスポイントであるデータの信頼性をより高めること。
    そして、第三に今回最も重視したのが操作性の飛躍的な向上です。試薬を置く高さ、サンプルのポジション、部品の交換のしやすさなど、すべての操作系を人間工学の視点から見直し、作業する人にとっての快適さと効率をとことんつきつめました。以前から高く評価されてきた測定精度の高さ、データの安定性、信頼性はそのままに、置く場所を選ばないコンパクト設計と優れた操作性とを両立。精度と安定性に優れたニンヒドリン&イオン交換方式を引き続き採用し、これまでに蓄積されたデータを継承してお使いいただけます。旨味成分の分析はもちろん、社会の健康志向に対応した健康食品や注目のアミノ酸系サプリメント、バイオ医薬品などの開発支援に幅広く活用していただけると自負しています。

  • 光学設計部 堀込 純、分析営業部 森川 悟

    分光蛍光光度計F-7100形は当社のロングセラーモデルF-7000形の後継機として誕生しました。従来機F-7000形の使いやすさはそのままに、基本性能を大幅に向上させ、さらに光源を新たに改良したキセノンランプを採用することで高輝度化と光源寿命の大幅な向上にも成功しました。従来機と比較して約1.5倍の高感度化(S/N(P-P):360以上、S/N(RMS):1,200以上)を達成しました。クラス最高レベルの感度を有する本装置は、微弱な蛍光も低ノイズで検出します。光源寿命は5倍の2,500時間を実現していますので、面倒なランプ交換の頻度も少なくなりました。
    サンプルは、セルなどの容器に入れて試料室にセットします。サンプルは液体試料、固体試料など様々な形態に対応しています。測定時間は、1サンプルあたり3分程度で、他の分析装置と比べ、格段に速い測定が可能となります。
    近年注目されている蛍光指紋分析は、試料の判別や成分の定量において、従来、液体クロマトグラフ(HPLC)や質量分析計など高価なシステムが必要でしたが、試料固有の自家蛍光を捉える本装置でも相関性のある測定結果が得られる結果が得られてきています。
    同装置では、サンプルの種別や産地の判別、サンプルの混合割合の算出、カビ毒などの危害物質の検知、機能成分の定量などを可能とし、工業材料分野、環境分野、食品検査分野、ライフサイエンス分野など幅広い分野での応用性が期待されています。

    分析のためのソフトウェアは定期的にバージョンアップを重ね、測定のルーチン化をサポートするソフトウェア『EEMアシストプログラム』は、多検体の蛍光指紋測定の自動化、多変量解の算出、合否判別結果表示などが可能となっています。さらに、蛍光強度の日差変動や機差を補正する蛍光強度標準化機能を搭載、日々行われる分析の利便性を向上させ蛍光指紋解析をサポートする3次元測定データ一括ファイル出力などの機能を拡充してきました。これらの機能向上は、蛍光指紋の測定にいち早く取り組んできたことの成果でもあります。ユーザーが蛍光指紋測定をより簡便に測定するためのニーズを反映した機能向上がなされています。
    蛍光指紋分析は、従来、複雑な前処理や測定が長時間所用していた分析を簡便に実施することができる可能性を秘めた分析手法であると考えています。幅広いお客様に蛍光指紋の分析を認知いただき、分析の簡便化に貢献できることを期待しています。

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    「社会科学の中で進化していく、日立の計測技術」
    ~偏光ゼーマン原子吸光光度計1万台納入記念~

    1974 年、世界に先駆けて発売された日立の偏光ゼーマン原子吸光光度計が、2016 年、累計1万台の出荷を記録しました。発売以来、42 年の間に改良を重ね、現行製品である ZA3000 シリーズは 11 シリーズ目。
    なぜ、日立の偏光ゼーマン原子吸光光度計はこれほどまでの長きにわたり愛され続けてきたのか。その開発者である日立製作所 フェローの小泉英明氏、アプリケーションの開発に携わってきた日立ハイテクサイエンスの米谷明氏に原理と開発秘話について聞くとともに、先人たちの叡智を受け継ぎ、現在、さらなる技術開発に挑む日立ハイテクサイエンスの戸辺早人氏に話を聞きました。

    平成28年度日本顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)
    受賞インタビュー

    2016年6月15日(水)
    日本顕微鏡学会第72回学術講演会において、佐藤 貢 主管技師長が、平成28年度日本顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)を受賞いたしました。
    日本顕微鏡学会学会賞(瀬藤賞)は、顕微鏡の基礎および応用研究ならびに技術の進歩発展に関し、相当期間にわたって高い水準の業績を上げた功績を顕彰する賞で、長年の測長SEMと超高分解能のインレンズSEMの開発を牽引してきた業績が認められたものです。

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