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  3. クロマトグラフィー科学会功労賞とCERIクロマトグラフィー分析賞をW受賞 :日立ハイテクサイエンス

2020年1月21日

 当社光学設計部の伊藤正人が、このたび「日本のクロマトグラフィー基礎技術の発展への貢献」により「クロマトグラフィー科学会功労賞」を、また、一般財団法人 化学物質評価研究機構(CERI)より、長年行ってきた研究業績に対し、「CERIクロマトグラフィー分析賞」を受賞しました。前者の功労賞は昨年12月6日に授賞式があり、後者の分析賞は1月21日に表彰式が開催されます。

 「クロマトグラフィー科学会功労賞」は、分離・検出科学の発展に大きな貢献をなし、クロマトグラフィー科学会の運営面で多大の貢献をなした者に贈呈されます。審査は、クロマトグラフィー科学会の役員の方々から構成される審査委員会にて行われます。
 クロマトグラフィー科学会は1989年に国際的にも開かれた学会を目指し発足しました。受賞者の伊藤は、2001年から同学会の評議員を務めており、今日に至るまで約20年間役員を歴任しています。民間企業としての研究発表、ブース展示、ランチョンセミナーなどの協力はもとより、特に2010年理事となって以降、編集と会計をそれぞれ担当し、本学会での貢献度も高く評価されたことが今回の受賞につながりました。
 一方、「CERIクロマトグラフィー分析賞」は、液体クロマトグラフィーを利用した研究分野で優秀な研究成果を挙げた人物を表彰する目的で、2018年度に創設されました。受賞者は、公益社団法人 日本分析化学会液体クロマトグラフィー研究懇談会を通して、推薦公募の後に、選考委員会での審議を経て、候補者に選出され、最終的に運営委員会において受賞が承認されます。今回、伊藤の長年の機器開発と解析研究がアミノ酸分析を通して数々の社会的貢献を果たすと共に、学問的にもUHPLC分野で顕著なブレイクスルーを実現したと評価されての受賞となりました。

受賞テーマと内容のご紹介

テーマ名

「高速アミノ酸分析計および超高速液体クロマトグラフに関する研究と開発」

受賞講演日時・会場

1月21日(火)横浜情報文化センター(7階の情文ホール)
表彰式  13:50~
受賞講演 14:30~15:00

講演者

株式会社日立ハイテクサイエンス
那珂事業所 光学設計部 博士(理学) 伊藤正人

概要

* 液体クロマトグラフィー研究懇談会Webサイトからの引用

 伊藤正人氏は、1986年、L-8500形高速アミノ酸分析計の開発メンバーとなり、粒径3 µmのイオン交換樹脂カラムを用いる分析法を研究し、発表した。
 その後、1997年L-8800形、2005年L-8900形、2017年LA8080高速アミノ酸分析計を順次開発した。
 一方、2006年、超高速液体クロマトグラフ(UHPLC)であるL-2000UシリーズLaChromUltra(最大圧力60 MPa)を開発した。
 次いで、2013年には当時業界最高圧力の140 MPa ChromasterUltra UHPLCシステム、およびサブ2 µm ODSカラムを開発・発表した。
 これらの研究開発過程で、理論段数、圧力と時間の3次元グラフを考案し、さらに線速度とカラム長さを加えた5つのパラメーター間の関係式を見出すことにも成功している。
 その成果は、「高速液体クロマトグラフィーの速さと分離に関する研究」と題す博士論文(2018年筑波大学)に集大成されている。

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