ダブルビーム分光光度計 U-2900/2910

大形カラー液晶を搭載し、使いやすさと信頼性を追求した分光光度計。
欧州薬局方基準に対応できるスペクトルバンド幅1.5nmの高分解能を誇るダブルビーム分光光度計U-2900/2910。
オプションの50µL、25µL、5µL 微量セルによりバイオ分野などの微量測定も可能です。
価格:
U-2900 ¥1,340,000(本体のみ)
U-2910 ¥1,100,000(本体のみ)
取扱会社:株式会社 日立ハイテクサイエンス
特長
ダブルビームによる安定した光学系
ダブルビームは、シングルビームと異なり、光源のエネルギーをハーフミラーにより 2つに分け、一方を対照側、もう一方は試料側を通るようにしています。
対照側のエネルギーも検知器に入射しているため、この信号を基準として測光しています。
これにより光源のエネルギー変化を補正することができ、長時間安定した測定を行うことができます。
収差補正凹面回折格子の搭載

本装置の光学系は、凹面回折格子モノクロメータとして幅広く普及している瀬谷-波岡形モノクロメータを採用しております。
凹面回折格子は集光と分散の両方の働きをかね備えているため、ミラーの少ない光学系を作ることができます。
分光光度計では、使用するミラーの枚数が少なくなれば光路が短くなり、収差がなく明るい光学系となります。
従来本質的に避けられなかった収差についても、日立独自の技術で収差補正凹面回折格子を開発し、高分解能化を実現しました。
凹面回折格子モノクロメータとして最も普及している瀬谷-波岡形モノクロメータのコマ収差を除去し高分解能化を達成。その加工を支えているのが国内唯一のルーリングエンジンです。
U-2900/2910の回折格子もこの機械から生まれています。

欧州薬局方に対応するスペクトルバンド幅1.5nm
欧州薬局方ではヘキサン中の0.02%(V/V)トルエン溶液を測定したときの比が1.5以上を要求されていますが右図のように1.6とクリアしています。
(サンプル:n-ヘキサン中の0.02%トルエン溶液)

PCによる装置制御・データ処理が可能
UV Solutionsプログラムを使用するとPCからU-2900を制御できます。
定量演算や波長スキャンなどU-2900の機能はもちろん、他のアプリケーションプログラムへの貼り付け、転送、報告書の作成などをサポートします。
(U-2910はPC制御専用機となります。Windows®対応のPCが別途必要になります)
操作が簡単
操作手順に沿ったボタン配置で無理なく操作できます。

豊富なデータ処理
スペクトルの拡大・縮小、スムージング、微分・積分、スペクトル間の四則計算などが行えます。

報告書作成を強力サポート
測定データをMicrosoft® Excel®に転送できます。レポートボタンでワンタッチ転送。

スペクトルを他のソフトウェアへ貼り付けることもできます。

印刷プレビュー
印刷する前に、プレビューで項目などの内容を確認することができます。

測定したデータのテキスト変換機能も搭載
ASCIIテキスト形式、J-CAMP形式での変換のほか、スペクトルのメタファイル形式での保存も可能です。

仕様
項目 | 内容 |
---|---|
光学系 | ダブルビーム |
波長範囲 | 190~1,100nm |
スペクトルバンド幅 | 1.5nm |
ディスプレイ | U-2900:バックライト付カラーLCD(10.4型) |
プリンタ I/F | U-2900:セントロニクス |
シリアル I/F | RS-232C(UV Solutionsプログラム専用) |
サイズ(本体) | U-2900:500(W)×605(D)×283(H)(mm)(LCD折りたたみ時) |
U-2910:500(W)×605(D)×241(H)(mm)(PC、プリンター含まず) | |
質量(本体) | U-2900:31kg /2910:29kg |
電源 | 100,115,220,230,240V 50/60Hz |
電源容量 | 300VA |
特別付属品(オプション)
UV Solutionsプログラムで用途がさらに拡大します(以下は主なオプションです)。
項目 | 備考 |
---|---|
オプションパッケージプログラム | 色彩計算、色差計算、が可能です。 |
核酸測定プログラム | 遺伝子研究を行う上で必須であるDNA/RNAなど核酸の抽出・精製の確認にご使用いただけます。データ(230、260、280nmにおける測光値)計算結果(260/280、核酸濃度、タンパク質濃度、モル濃度)を画面に一括表示させることができます。 |
GLP/GMPプログラム | 光学系の装置性能確認作業を軽減できます。 項目別測定モードや自動計測モード(試料不要の場合可能)も準備。また測定目的に合わせて判定の許容値範囲の設定も可能です。 |
レポートジェネレータプログラム | 測定結果のレポート出力形式を自由にカスタマイズできるようにするプログラムです。レポートの項目やコメントの文字の大きさ、位置の設定のほかこれまで手計算で行っていた計算を、表計算機能を使用して実行できます。
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