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株式会社 日立ハイテクノロジーズ

透明性の高い経営体制を構築するため「指名委員会等設置会社」の形態を採用するとともに、内部統制システムの整備も図り、信頼される企業づくりに努めています。

コーポレートガバナンス体制

基本的な考え方

当社は、「ハイテクプロセスをシンプルに」という企業ビジョンのもと、「最先端分野でお客様の飛躍と成長をお手伝いする」というミッションを遂行するとともに、各事業の業務執行に対する監督機能を高め、コーポレートガバナンスを充実させています。また、企業の社会的責任を強く意識した経営を行うことで、株主をはじめとする社会全般からの信頼獲得と、事業活動を通じた社会の進歩、発展への寄与に努めることが重要であると考えています。当社におけるコーポレートガバナンスの枠組みを示すため、コーポレートガバナンス・ガイドラインを制定し、公表しています。取締役会ならびに指名、監査および報酬委員会は、当該ガイドラインの適切さと有効性について継続的に検証し、取締役会は必要に応じこれを改定します。

コーポレートガバナンス・コードへの対応状況

当社は、2019年4月現在、東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コード」に定められている各原則を全て実施しています。

経営の監督機能と業務執行機能

当社は、2003年から組織体制として会社法第2条第12号の指名委員会等設置会社を採用しています。指名委員会等設置会社では指名、報酬および監査の三委員会を置くことが義務づけられており、取締役候補者の選任、業務執行の適法性・妥当性の監査、取締役・執行役報酬の内容決定について、執行側から権限を分離しています。業務執行においても、経営上の重要な業務執行を執行役社長の諮問機関である経営会議にて審議・承認のうえ、執行役社長が決裁することとし、執行役間の相互牽制を働かせています。

コーポレートガバナンス体制図と内部統制および業務執行体制図
コーポレートガバナンス体制図・内部統制および業務執行体制図

  • * 指名、報酬および監査の三委員会の構成員数は、2019年7月1日現在の人数です。

取締役会

取締役会は、企業価値ならびに株主共同の利益の継続的な向上のため、当社グループの経営の基本方針を決定し、取締役および執行役の職務の執行を監督する権限を有する機関です。コーポレートガバナンスの徹底とより透明性の高い経営をめざし、取締役7名のうち、社外取締役を4名とし、その全てが東京証券取引所に届け出ている独立役員という構成としています。

指名委員会

指名委員会は、役員指名プロセスの公正、客観性および透明性の確保のため、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定する権限等を有する機関であり、社外取締役4名を含む取締役6名で構成されています。

社外取締役の選任および独立性に関する考え方

指名委員会は、社外取締役の選任に関し、法定要件、東京証券取引所の規則に定める独立役員の要件および以下に記載する独立性の判断基準に加え、社外取締役が、人格、見識に優れ、高い経営判断能力・監督能力を有すると認められ、会社経営、行政、法曹、会計等の分野で豊富な経験を持ち、優れた功績をあげられ、株主価値の向上ならびに少数株主の利益保護に留意し、適切な助言・監督が期待できる人物であることを考慮することとしています。
社外取締役の独立性に関しては、以下の事項に該当しない場合、独立性があると判断しています。

  1. 当該社外取締役の2親等以内の近親者が、現在または過去3年において、当社または当社子会社の業務執行取締役、執行役または使用人として在職していた場合
  2. 当該社外取締役が、現在、業務執行取締役、執行役または使用人として在職している会社が、製品や役務の提供の対価として当社から支払いを受け、または当社に対して支払いを行っている場合に、その取引金額が、過去3事業年度の平均で、いずれかの会社の連結売上高の2%を超える場合
  3. 当該社外取締役が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度あたり、法律、会計もしくは税務の専門家またはコンサルタントとして、当社から直接的に1,000万円を超える報酬(当社取締役としての報酬を除く)を受けている場合
  4. 当該社外取締役が、業務を執行する役員を務めている非営利団体に対する当社からの寄付金が、過去3事業年度のうちいずれかの1事業年度あたり、1,000万円を超えかつ当 該団体の総収入または経常利益の2%を超える場合

社外取締役の活動状況

社外取締役は、執行側との意見交換や拠点訪問を通して、事業等への理解を深めるよう努めています。

[主な取り組み事例]

  • 全社および各事業戦略に関する報告テーマ(取締役会実効性評価で抽出された課題を含む)を定期的に取締役会で執行役に確認
  • 各事業部門の事業環境および中長期的な戦略の理解促進と方向性確認に向けた各事業部門等との意見交換の実施
  • 国内外の拠点視察や本社以外の拠点で開催される取締役会への出席
  • 予算や全社戦略に関する社内主要会議への出席

また、当社は取締役会室を設置し、取締役会および各委員会の円滑な運営と社外取締役の活動を支援しています。

報酬委員会

報酬委員会は、報酬決定プロセスの公正、客観性及び透明性確保のため、執行役および取締役の報酬内容決定の方針およびそれに基づく個人別の報酬の内容を決定する権限等を有する機関であり、社外取締役4名を含む取締役6名で構成されています。

監査委員会

監査委員会は、当社グループが社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立するため、執行役および取締役の職務の執行の監査および監査報告の作成を行い、また、株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに再任しないことに関する議案の内容の決定を行う権限を有する機関であり、社外取締役3名を含む取締役4名で構成されています。
また、監査委員会は、内部監査部門である監査室と連携して、業務執行のモニタリングを行っています。また独自計画による監査を行い、監査を担当した監査委員はその結果を監査委員会および取締役会に報告しています。さらに、会計監査人との緊密な連携により、当社および当社グループ連結の会計事項の適正を確保しています。

社外取締役のサポート体制

取締役会室を設置し、取締役会および各委員会の事務局として、円滑な運営を支援しています。
また、社外取締役には、執行側との意見交換や事業所等の拠点訪問の機会を設け、より深く事業等に関して理解頂けるよう支援しています。

取締役会全体の実効性評価について分析・評価および結果の概要

当社は、評価結果から課題を分析し、改善につなげるというPDCAサイクルを繰り返し、取締役会全体としての機能、実効性の継続的向上を図ることを目的に、2015年度より取締役会全体の実効性評価を行ってまいりました。

1.2018年度実施内容

  1. 対象者:2018年6月22日開催の当社第99回定時株主総会で選任され、就任した当社全取締役(7名)
  2. 実施期間:2017年11月から2018年12月まで
  3. 実施概要:アンケートを実施後、取締役会事務局による個別ヒアリングを行い、回答の趣旨、背景等を再確認。2019年3月および4月の取締役会にて評価結果、改善方針について議論。
  4. アンケート項目:「取締役会の構成」、「取締役会の役割・責務」、「取締役会の運営」、「投資家・株主との関係」、「委員会評価」等に関する設問および自由記入形式。設問項目に含まれない意見等については、自由記入欄および個別インタビューの中で確認。

2.2018年度分析結果と実効性向上に向けた取り組み

2017年度に改善を行う必要性が認識された「持続的成長と中長期的な企業価値向上のため、会社全体の大きな方向性、中長期戦略に関する議論の充実化」、「執行役育成・選抜プロセスの実施状況に関する報告の充実化」、「報酬方針・報酬体系に関する継続的な検証」については適切に実施され、取締役会全体の実効性も確保されているとの評価になりました。
一方で、今回の実効性評価を通じ、「中長期の成長戦略の継続的検討」、「ステークホルダーに対する情報発信の改善」が対処すべき重点課題との認識に至り、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上に向け、取り組んでいくこととしました。

取締役会と各委員会の構成および出席状況(第99回定時株主総会後の任期期間)
氏名 地位および担当 取締役会 指名委員会 監査委員会 報酬委員会
北山 隆一 取締役会長 (12回/12回) (5回/5回)
宮﨑 正啓 代表執行役執行役社長 兼 取締役 (12回/12回) (5回/5回) (6回/6回)
中島 隆一 取締役 (11回/12回) (13回/13回)
早川 英世 取締役(社外/独立役員) (12回/12回) (5回/5回) (6回/6回)
戸田 博道 取締役(社外/独立役員) (12回/12回) (5回/5回) (13回/13回) (6回/6回)
西見 有二 取締役(社外/独立役員) (12回/12回) (5回/5回) (13回/13回) (6回/6回)
田村 真由美 取締役(社外/独立役員) (12回/12回) (5回/5回) (13回/13回) (6回/6回)

第100回定時株主総会後の取締役会と各委員会の構成(下線は委員長)

  • 取締役会:北山隆一、宮崎正啓、中島隆一、早川英世、戸田博道、西見有二、田村真由美
  • 指名委員会:北山隆一、宮崎正啓、早川英世、戸田博道、西見有二、田村真由美
  • 報酬委員会:北山隆一、宮崎正啓、早川英世、戸田博道、西見有二、田村真由美
  • 監査委員会:中島隆一、戸田博道、西見有二、田村真由美

業務執行体制および内部統制

基本的な考え方

指名委員会等設置会社においては、会社の中長期経営戦略や事業年度における予算の策定の他、会社の基本的な枠組みを取締役会が決議しますが、その決議の内容を実現するための日々のオペレーション等の決定は執行役の責務となります。最高経営責任者である執行役社長は、業務執行の決定にあたり、より慎重な議論と最適な意思決定を下すため、原則としてその諮問機関である経営会議による審議を行うこととしています。
また、より迅速な意思決定のため、各執行役に対して、取締役会が定めたそれぞれの分掌業務において、執行役社長から執行権限を委譲する範囲を社内規則「決裁基準」に定めています。例えば事業投資案件であれば、一定金額を超えないものは当該事業の責任者である事業統括本部長の立場にある執行役の決定事項と定め、その裁量に委ねることとしています。

意思決定プロセス

業務執行の決定プロセスにおいては、より効率的な運営のため、いくつかのステップを設けています。その主なものは以下のとおりです。

意思決定プロセス
分類 特徴
経営会議 執行役社長の諮問機関として、執行役社長が指名する執行役で構成され、ここでの審議を基に案件の決裁が行われます。社内の叡智を集め、業務執行の相互牽制だけではなく、案件の推進を後押しする場でもあり、原則として毎月2回開催されます。
予算・中計審議会 単年度予算および将来3年程度の中期経営計画またはその進捗を審議する会議で、各事業統括本部等で策定され、事業戦略会議でのレビューを経た上で上程されます。経営の中核となる内容であるため、ここでの審議内容は経営会議での最終承認後、取締役会が決議することでオーソライズされます。
マネジメントミーティング 全社的な経営上の課題、重要事項について深い議論を行い、論点整理とめざす方向性を明確にするための会議で、経営会議メンバーで構成され、原則として毎月2回開催されます。
事業統括本部経営会議 事業統括本部長である執行役が、毎月1回、自身の権限の範囲で行う意思決定会議であり、経営会議に付議する案件の事前検討も行われます。また、事業統括本部長は、決裁基準により定められた範囲で統括本部内の規程を策定して下位職位に権限委譲を行い、業務の迅速化を図っています。

その他、これらを補完する機能を果たすため、M&A等の事業投資にあたって投資検討段階での提案元部門のサポートと投資後のフェーズゲート管理を行う「投資委員会」、予算・中計審議に先立って中期経営計画のゴール(全社ポートフォリオ戦略・業績目標等)の再確認とコンセンサスの形成およびゴールに至る各事業統括本部の戦略・施策のレビューを行う「事業戦略会議」等が開催されます。

グループ会社の運営

当社は、各グループ会社を管掌する執行役を置いたガバナンス体制を敷いています。当該執行役は、親会社である当社の代理人として各社の株主総会に出席して議決権を行使するとともに、必要に応じてグループ会社から相談を受け、指導しています。グループ会社の重要事項については親会社である当社の経営会議の承認や関係する事業統括本部長の決裁を必要としますが、「決裁基準」や事業統括本部内の規定により各社の判断に委ねる範囲を定め、意思決定の迅速化を図っています。
また、海外グループ会社については、主要地域ごとに地域統括会社を定め、地域統括長が親会社の社長代行として活動するとともに、地域内のグループ会社を監督・支援しています。

海外地域統括会社
統括地域 海外地域統括会社
北中米 日立ハイテクノロジーズアメリカ会社
欧州 日立ハイテクノロジーズヨーロッパ会社
ASEAN、インド 日立ハイテクノロジーズシンガポール会社
中国 日立ハイテクノロジーズ上海会社

内部統制システム

法令が求める内部統制システムの整備について、当社として構築すべき体制を取締役会で決議し、具体的な体制・手続き等を執行役が構築し運用しています。取締役会は、執行役から運用状況・結果の報告を受け、必要に応じて体制の改善を指示し、あるいは執行役が経営環境の変化に合わせた変更を提案、取締役会がこれを承認・決議するなど、内部統制システムの活性化、実効性を追求しています。
また当社では、当社グループ全体の内部統制の強化・充実に向けた活動を統括する内部統制統括委員会を設置しています。さらに、内部統制統括委員会の統括のもと、その傘下に設置された4委員会(J-SOX委員会、コンプライアンス委員会、情報セキュリティ委員会、環境委員会)が、各々担当するリスクへの対策や予防施策について各担当部署を指揮する体制としています。

内部監査

社長を最高位とする業務執行体制の中に、社長の命を受けて業務執行のオペレーションの状況の監査を行う監査室を置いています。監査対象にはグループ会社も含まれ、実査を通じて是正や改善の必要性を指摘し、定期的なフォローアップを行います。監査委員会および会計監査人と連携した三様監査を推進している他、J-SOX委員会の事務局を務めるなど、当社グループの内部統制システム上、重要な役割を担っています。

役員報酬

基本的な考え方

日立ハイテクでは、当社の経営を担う取締役および執行役が、あらゆるステークホルダーから信頼される企業をめざし、ハイテク・ソリューションによる価値創造を基本とした事業活動を通じ社会の進歩発展に貢献する経営を行うことに対して報酬を支払います。報酬委員会は、「取締役および執行役が受ける個人別の報酬の内容の決定に関する方針」に基づき、役位等に応じた職責、当社および当社グループ会社を含めた業績、経営環境、世間水準等を考慮のうえ、取締役および執行役の報酬を決定します。

取締役および執行役の報酬体系
  月額報酬 期末手当または業績連動報酬 非金銭報酬
取締役 職務が監督機能であることに鑑み、固定金額として定めることとし、その支給水準については、常勤・非常勤の別、所属する委員会および各取締役の職務の内容に応じて決定する 期末手当は、原則月額報酬の1.5ヵ月分を基準として支給するが、会社の業績により減額することがある 経営に大きな影響をもつ役位(職責)については、企業危機管理の一環としてヘルスリスクを回避、低減するため、当杜が契約する医療機関による健康管理サービスを提供する
執行役 世間水準を考慮し役位別に設定した標準年収から基準賞与額を除いた部分を月割りした役位別定額とする 標準目標達成時に支給される業績連動報酬を基準賞与額とし、標準年収に占める比率の40%程度で役位に応じて定める。目標達成度合いに応じて基準賞与額の0~200%の範囲内で変動させ支給額を決定する。評価は、全社業績・部門業績・個人目標の組み合わせで決定する。各項目の比率は、役位及び管掌範囲(特定事業部門の有無)により設定する。2019年度の構成比率は、全社業績50~80%、部門業績0~30%、個人目標20%程となる。全社業績の指標は税引前利益、EBITマージン率および中期経営戦略期間の税引前利益の予算達成度を用いる。部門業績の指標は、税引前利益、営業キャッシュ・フロー、売上収益、税引前利益率、生産性の5指標の対前年度改善度、予算達成度を用いている 経営ならびに業務執行に大きな影響をもつ職責にある者については、企業危機管理の一環としてヘルスリスクを回避、低減するため、当杜が契約する医療機関による健康管理サービスを提供する
  • * 取締役と執行役を兼務する場合は、主たる職務に応じ、取締役ないし執行役のいずれかの報酬を支給します。
2018年度実績
報酬等の種類別の総額 合計
区分 月額報酬 期末手当または業績連動報酬
人数(名) 金額(百万円) 人数(名) 金額(百万円) 金額(百万円)
取締役 7 120 6 16 136
うち社外取締役 4 47 4 6 53
執行役 15 289 15 237 526
*1
取締役の人数および金額は、執行役を兼務している者を含みません。
*2
月額報酬には、2018年6月22日開催の当社第99回定時株主総会終結の時をもって任期満了により退任した取締役1名に対して支払われた月額報酬を含んでおります。

日立グループとの関係について

日立グループであることの利点

当社グループは、日立グループ各社が有する研究開発力やブランド力その他の経営資源を積極的に活用しています。『日立』のブランドは既に国内外で高い付加価値を創造しており、幅広く当社製品群へ使用しています。さらに、日立グループの研究開発力およびネットワークを活用することにより、当社グループは市場競争における優位性を発揮することが可能となっています。
日立グループの研究開発活動は、日立グループCTO※会議等でグループ全体の方向づけが審議されており、当社も当該活動を通じて技術潮流等の付加価値の高い情報を取得しています。また、当社は、日立グループ各社に対し有償の研究開発委託を行うとともに、日立グループ各社から研究成果の移管を受け、これらを有効に活用しています。
以上のとおり、日立グループに属することによるメリットはありますが、当社グループの事業活動は、(株)日立製作所およびそのグループ企業に大きく依存する状況にはありません。

  • * CTO : Chief Technology Officer(最高技術責任者)

親株主からの一定の独立性の確保の状況

当社は、(株)日立製作所からの事業上の制約を受けることなく、業務執行を行っています。当社における個別の業務執行は執行役の権限であり、さらに重要な意思決定に関する事案の処理は、社内規則に従い主要な執行役で構成される諮問機関である経営会議において審議のうえ、承認し、執行役社長がこれを決裁しています。これにより、当社の業務執行における経営判断の独立性を確保しています。
また、当社の取締役会は、経営の基本方針の策定や特に重要な意思決定を行っています。当社の取締役会を構成する取締役7名のうち、(株)日立製作所の役員を兼務している者はおらず、さらに、東京証券取引所に対し、独立役員として届け出ている社外取締役4名が就任していることから、当社独自の経営判断を行うことができる状況にあります。
なお、(株)日立製作所との重要な取引については、他の通常取引と同様に、当該営業部門のみならず、業務部、経理部等の複数部門のチェックを経ることにより公正性および妥当性を監視することで、少数株主の保護に努めています。