検査室における「医療を止めない」ためのデジタルソリューション構想について提案する
近年、少子高齢化の進行により検査需要が増加する一方で、生産年齢人口の減少に伴う人材不足が深刻化しており、臨床検査分野では業務負荷の増大という構造的な課題が顕在化している。さらに、機器トラブルによる測定停止、ワークフローの複雑化による検査効率の低下、検査異常値の原因特定の困難性といった、発生時には検査を止めかねない重要な課題(ミッションクリティカルな課題)が存在する。
これらの課題に対し、日立ハイテクは日立グループが掲げるHMAXTM for Healthcareを基盤とし、「現場(OT)×IT×AI」の融合により、臨床検査におけるミッションクリティカルな課題解決に向け、「予測」「連携」「精度」を軸とした各種デジタルソリューションを提案する。
本構想では、機器データをエッジ(検査室内のクローズド環境)、およびクラウド環境において統合的に収集・解析し、AI技術を活用する。
「予測」では、予兆保全(CBM:Condition Based Maintenance)による機器故障の未然防止を実現する。
「連携」では、ミドルウェアにより検査室内のシステムおよび装置データを一元化し、業務効率化とワークフローの最適化を図る。
さらに、「精度」では、検査プロセスの異常検知と検査値の信頼性向上に加え、検査データから疑われる病態の可能性を提示することで、追加検査の提案や見逃し防止に寄与する仕組みを構築する。
そして、AIによる検査技師の意思決定支援により、医療従事者や医療機関間の差異に依らない均質な検査運用を可能とする。
以上より、採血から報告までの検査プロセスの最適化を通じて、検査の継続性と信頼性を高い水準で両立することで、検査室全体のパフォーマンス向上にとどまらず、医療提供体制全体の高度化に貢献する。






