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2026年9月1日
株式会社日立ハイテク

日立ハイテク、高精度かつ高効率な測定を実現した新型紫外可視近赤外分光光度計「UH9000シリーズ」を発売

従来機種「UH4150シリーズ」との互換性を確保し、幅広い分野における固体試料の高精度測定を実現するデジタライズドアセットの拡充によりフィジカルAIを組み合わせた「HMAX Industry」の加速に貢献

紫外可視近赤外分光光度計「UH9100」(左)、「UH9200」(右)

紫外可視近赤外分光光度計「UH9100」(左)、「UH9200」(右)


 株式会社日立ハイテクアナリシス(以下、日立ハイテクアナリシス)は、このたび、幅広い分野における固体試料の高精度かつ効率的な分光特性*1の測定を可能とする紫外可視近赤外分光光度計「UH9000シリーズ(以下、本シリーズ)」を発売しました。本シリーズでは、従来機種「UH4150シリーズ」で定評のある平行光束設計を引き続き光学系に採用し、高精度な測定結果を提供します。さらに、偏光子の角度の手動設定の負担を低減する自動偏光子ホールダ*2や、試料の分光特性によって、測定条件を変えて複数回必要だった測定を1回に削減できるマルチスキャン機能*3により、測定業務効率の向上を実現しました。また、自動化機能により、ユーザーの知識や経験に依存しない安定した測定を可能にし、測定精度の安定化に貢献します。
 日立ハイテクグループは、データを取得・創出するデジタライズドアセットとして本シリーズを提供し、得られたデータの活用によって日立のフィジカルAIを加速させ、「HMAX Industry」により半導体・高機能材料など、幅広い分野の市場成長に貢献します。

*1 分光特性:試料が光を反射・透過・吸収する際の特性を波長ごとに示したもの。なお、光は波(電磁波)の性質を持ち、波の形(谷~谷、山~山)の距離を波長という。

*2 自動偏光子ホールダはオプション品

*3 マルチスキャン機能:測光レンジ(測定可能な吸光度・透過率・反射率の範囲)に応じて、減光板の自動挿入、スキャンスピード・スリット幅を測定波長範囲ごとに設定可能。

本シリーズ開発の背景

 分光光度計は、試料に光を照射し光の波長ごとに吸光度や透過率・反射率などの分光特性を測定する装置で、材料・環境・バイオなど幅広い分野の研究開発や品質管理などに活用されています。特に、近年はAIの進展に伴い、自動運転や高速通信の市場が拡大しています。これらを支える半導体・高機能材料・光学部材などに求められる性能がさらに高まる中、紫外域・可視域・近赤外域における分光特性の正確な測定は、性能・品質を評価する重要なプロセスとされており、精度の高さや効率的な作業の実現が求められ続けています。

本シリーズの主な特長

 本シリーズは、長年国内トップシェアを維持し多くのお客さまの開発や品質管理を支えてきた従来機種の機能を継承しつつ、さらなる精度向上と業務効率化を実現する機能を新たに搭載しています。製品ラインアップは、幅広い波長領域の測定に対応可能な「UH9100」と、InGaAs検知器の搭載により、近赤外域の高感度化によって低透過率・低反射率の測定に優れた「UH9200」を用意しています。

1. 平行光束設計により高精度な測定を実現

 従来機種「UH4150」シリーズから継続して光学系の設計に平行光束を採用しています。固体試料の正反射測定*4では、照射する光の入射角の均一性が測定精度を左右する重要な要素です。入射角にばらつきがある場合、反射した光があらゆる方向に分散して、検知できない光が生じ、測定結果に影響を与える可能性がありますが、平行光束では入射角が試料に対して均一となるため、高精度な正反射測定を可能とします。また、入射角の均一性は主に反射率測定だけでなく、拡散性評価やレンズの透過率測定、試料設置を含む再現性の向上においても有効で、さまざまな目的の高精度な測定を実現します。

*4 正反射測定:照射した光の入射角と同一の角度で試料から反射された光の測定。主に鏡面や光沢のある物質の測定で活用される。

2. 自動化機能により効率的な測定を実現

 入射角が12度以上になる反射率測定では、光はS偏光とP偏光で反射率が異なるため、偏光子の角度を切り替えて測定する必要があります。正確な測定結果の取得にはそれぞれの反射率を測定する必要があり、従来は特定の偏光を透過させる偏光子の角度を手作業で切り換えて測定するため、作業工数が多く時間を要することが課題となっていました。本シリーズでは、自動偏光子ホールダを新たにオプションに加え、自動化機能を充実させました。これにより、PC画面上で偏光子の角度(0度、45度、90度)を設定することで偏光子の自動切り替えが可能になります。さらに、試料室の扉の開閉を検知して自動で測定を開始し、作業工数を削減するインテリジェントスタート機能を新たに搭載しました。これらの機能を活用することで、従来手法と比べて作業工数を約55%削減、測定所要時間の約18%短縮を実現します*5

*5 作業工数と測定所要時間の削減効果例(当社評価条件による)

3. マルチスキャン機能を搭載

 従来機種「UH4150AD+」に搭載されているマルチスキャン機能を本シリーズにも引き続き搭載しました。これまで、試料の分光特性によって、波長ごとに減光板やスキャンスピード、スリット幅などの条件を設定し、それぞれ測定する必要があり時間を要していました。マルチスキャン機能の搭載により、1回の設定で波長ごとの測定条件を細かくカスタマイズでき、例えば透過率が異なる5つの波長範囲を測定した場合、測定時間を約半分に短縮します。これにより、データ取得の効率化を実現します。


 他にも、大型試料室や多様な検知器のラインアップを本シリーズでも踏襲し、さまざまな分野・目的での測定ニーズに対応します。また、従来機種の付属装置*6は継続して活用でき、お客さまの既存資産を有効活用した測定環境の運用をサポートします。本シリーズは、2026年9月2日(水)から9月4日(金) まで幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される、「JASIS2026(最先端科学・分析システム&ソリューション展)」において、実機およびパネル展示を行う予定です。

*6 一部付属品は除く。

日立のコネクティブインダストリーズセクターについて

 日立のコネクティブインダストリーズ(CI)セクターインダストリアルソリューションビジネスユニットに所属する日立ハイテクでは、プロダクトの豊富なインストールベース(デジタライズドアセット)のデータにドメインナレッジと先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX Industry」に注力しています。フィジカルAIのリーディングカンパニーをめざし、これらをコアとする「インダストリアルソリューション」の提供を通じて、お客さまのライフタイムバリューを最大化し、グローバルに産業を変革することで、豊かな社会の実現をめざします。

主な仕様

項目 UH9100 UH9200
検知器 紫外・可視:光電子増倍管、
近赤外:PbS光導電素子
紫外・可視:光電子増倍管、
近赤外: InGaAsフォトダイオード
測定可能波長範囲 直入射検知器付属装置:185~3,300 nm
Φ60積分球付属装置:240~2,600 nm
直入射検知器付属装置:185~1,800 nm
Φ60積分球付属装置:240~1,800 nm
設定可能波長範囲 175~3,300 nm 175~2,000 nm
大きさ 幅900×奥行800×高さ1,190 mm
質量(検知器を除く) 161 kg 162 kg

「UH9000シリーズ」製品紹介ウェブサイト

商標注記

記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

日立ハイテクについて

 日立ハイテクは、持続可能な地球環境、健康で安心・安全な暮らし、科学と産業の持続的発展に貢献するため、「知る力で、世界を、未来を変えていく」という企業ビジョンを掲げ、社会やお客さまに最先端の技術や製品・サービスを提供しています。ヘルスケア分野における医用分析装置、バイオ関連製品、放射線治療システム、半導体分野における半導体製造・検査装置のほか、環境分野や材料の研究などで用いられる分析装置、解析装置を製造・販売しています。また、電池、通信インフラ、鉄道検測、デジタルなどの産業・社会インフラ分野で高付加価値ソリューションを提供するなど、幅広い事業領域でグローバルに事業を展開しています。私たちは、社会やお客さまの真の課題を正しく知り、解決策を提供し続けることで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。(2026年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は8,217億円)

 詳しくは、日立ハイテクのWebサイトをご覧ください。

日立ハイテクアナリシスについて

 日立ハイテクアナリシスは、物性分析(熱分析、分光分析)、元素分析(蛍光X線、ICP、原子吸光)、有機分析(液体クロマトグラフ)などを行う各種分析装置の開発、製造、販売、保守、および関連部品・消耗品を販売しています。英国、ドイツ、フィンランド、中国にも拠点を置き、幅広い分野・地域において研究・開発、品質管理業務を支えています。

お問い合わせ先


株式会社日立ハイテクアナリシス
分析システム四部
TEL:080-6739-5066