-分解能・倍率の向上と新機能搭載による高品質画像の取得を実現-
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)は、電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)の新ブランド「Regulus®シリーズ」(以下、「Regulusシリーズ」)を5月30日より発売します。「Regulusシリーズ」はFE-SEMの新ブランドで、「SU8010」の後継機種として開発した「Regulus8100」と、プラットフォーム共通化により「SU8200シリーズ」の機能を拡張した「Regulus8220」「Regulus8230」「Regulus8240」の4機種をラインアップし、分解能と操作性を向上する機能強化を実現しています。
走査電子顕微鏡(SEM)は、ナノテクノロジー、半導体・エレクトロニクス、バイオロジー、材料などの幅広い分野で材料構造観察などに使用されています。近年では、次世代エレクトロニクスデバイスへの応用が期待されているグラフェンなど新炭素材料や高分子材料、複合材料の研究が、先端科学技術を支える中核技術として世界中で進められています。これらの材料観察・評価に活用されるSEMには、超高分解能観察能力だけでなく、表面微細構造を観察するための低加速電圧観察能力や高感度な元素分析能力が要求されるとともに、その性能を常に発揮できる安定性と信頼性が求められています。
このたび発売する新ブランド「Regulus シリーズ」は、電子光学系の最適化により、照射電圧1kVでの分解能を従来機種から約20%向上させ、「Regulus8220/8230/8240」では0.9nm、「Regulus8100」では1.1 nmまでの分解能を実現しています。加えて、低加速電圧での高分解能観察に最も適したコールドFE電子銃の特性を活かし、最大倍率を従来の100万倍から200万倍まで拡張する*1ことで、高品質画像にて細部まで拡大観察することが可能となりました。
その他、多種多様な材料解析に対応した信号検出系の操作を補助する機能や、装置のメンテナンスを補助する機能など、高い性能を十分に発揮するためのユーザーサポート機能も強化しています。
国内販売価格は、「Regulus8100」:7,000万円、「Regulus8220」:7,600万円、「Regulus8230」:8,200万円、「Regulus8240」:8,600万円(税別)を予定し、年間300台の販売を見込んでいます。「Regulusシリーズ」について、5月30日(火)から6月1日(木)まで、北海道札幌市にて開催される「第73回日本顕微鏡学会学術講演会」において、パネル展示を行う予定です。
日立ハイテクは、2020年に電子顕微鏡グローバルトップをめざすという中期経営戦略のもと、今後とも開発・拡販を進め技術発展に貢献してまいります。また、今後ともハイテク・ソリューション事業におけるグローバルトップをめざすとともに、最先端・最前線の事業創造企業としてお客様視点に立ち、顧客および市場のニーズにスピーディーに対応してまいります。
「Regulus 8100」
名称 | Regulus8100 | Regulus8240/8230/8220 |
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二次電子分解能 | 0.8 nm(加速電圧 15 kV) 1.1 nm(照射電圧 1 kV)*2 |
0.7 nm(加速電圧 15 kV) 0.9 nm(照射電圧 1 kV)*2 |
加速電圧 | 0.5~30 kV | 0.5~30 kV |
照射電圧*2 | 0.1~2 kV | 0.01~20 kV |
倍率 | 20~1,000,000倍 *3 | 20~2,000,000倍 *3 |
ステージ制御 | 3軸モーター駆動 *4 | 5軸モーター駆動 |
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