-走査電子顕微鏡画像の3次元モデル表示・計測機能を向上-
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)とDigital Surf(CEO:Christophe Mignot/本社:フランス/以下、デジタルサーフ社)は、このたび、走査電子顕微鏡(SEM)に対応した新型の三次元モデル表示・計測ソフトウェア「Hitachi map 3D」を発売致します。4月5日より日立ハイテクが発売する本製品は、日立ハイテクの従来製品にデジタルサーフ社の技術を組み込み、新たな顧客ニーズに対応した新製品です。
今般、ナノテク分野、材料分野、医学・生物分野と幅広い用途で活用されているSEMは、一般的に2次元画像を取得し、高い精度で寸法を測定することができますが、3次元計測に必要な高さ情報は含まれておりません。そのため、従来SEMで3次元モデルを作成するには、試料を傾斜させて得た2枚のステレオ画像をもとにした様々な処理が必要でしたが、データ取得時に誤差が生じやすく、結果としてデータの信憑性が欠けていました。
この課題に対し、日立ハイテクではSEMに搭載された4分割反射電子検出器を使用し、試料を傾斜せずに4方向からの画像を同時に取得し3次元モデル表示・計測が可能なソフトウェア「3D-VIEW」をこれまで販売してきました。しかし、近年のSEMの活用範囲の広がりに応じて、お客様のSEMによる新たな3次元測定ニーズが高まってきたため、さらなる機能向上をめざし、プロファイルの表面画像・解析ソフトウェアメーカであるデジタルサーフ社のソフトウェアを日立ハイテク仕様に変更し販売すべく、両社対応を進めてきました。
このたび日立ハイテクとデジタルサーフ社が発売する「Hitachi map 3D」は、日立ハイテクの従来製品の簡便さを踏襲しながら、多言語対応、試料の位置を調整する各種校正機能の充実、測定過程がわかるトレーサビリティが確立された計測体系、ISO規格に準じた表面粗さ(面粗さ、線粗さ)の測定、表面積、体積その他測定機能、レポート出力機能などを強化しました。
3次元モデル表示・計測ソフトウェア「Hitachi map 3D」は「FlexSEM 1000」*シリーズ形SEMにオプションとして搭載されるソフトウェアとして、年間200セットの販売を見込み日立ハイテクが発売し、今後対応機種の順次拡大を進めています。本製品を通じ、両社は電子顕微鏡解析技術の発展に貢献してまいります。
ネジ表面の3次元モデル表示
処理前後の金属表面粗さ計測比較結果
測定方式 | 反射電子検出器の4素子画像データ自動取得 |
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測定機能 | ISO、JIS、ASME、EUR他規格に対応した粗さ計測が可能 2点間のX、Y、長さ、角度など各種情報表示、表面積・体積測定 簡易表面粗さ(線粗さ・面粗さ)測定 ベースライン補正(直線、曲線)、レベリング他各種校正 レイアウト、テンプレート機能 |
3次元表示機能 | 回転、ズーム、各種レンダリング処理 |
出力機能 | レポート・画像:RDF、RTF、PNG、JPG、TIF、BMP、EMF 3次元像:SUR、3MF、STL、WRML、TXT、X3D |
名称 | (株)日立ハイテクノロジーズ |
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所在地 | 東京都港区西新橋1-24-14 |
代表者 | 執行役社長 宮崎 正啓 |
事業内容 | 科学・医用システム、電子デバイスシステム、産業システム、先端産業部材のセグメントで事業を展開 |
設立年 | 2001年 |
売上高 | 6290億(2015年度) |
名称 | Digital Surf |
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所在地 | 16, Rue Lavoisier 25000 BESANCON FR |
代表者 | CEO:Christophe Mignot |
事業内容 | プロファイラ・顕微鏡用表面画像・測定ソフトウェアの開発 |
設立年 | 1989年 |
売上高 | 3,240,362Euro(2015) |
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