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熱重量測定(TGまたはTGA)/示差熱・熱重量同時測定(TG-DTA)の定義と解説

熱重量測定(TG)の定義

  • A technique in which the mass of the sample is monitored against time or temperature while the temperature of the sample, in a specified atmosphere, is programmed.
  • 試料の温度を一定のプログラムによって変化または保持させながら、試料の質量を温度または時間の関数として測定する方法。

示差熱-熱重量同時測定(TG-DTA)の定義

  • 熱重量測定と示差熱分析とを組み合わせて、単一の装置で同時に測定する方法。

上は熱重量測定(TG)のICTACおよびJISによる定義、そして示差熱-熱重量同時測定(TG-DTA)のJISによる定義を示したものである。

TGA(Thermo Gravimetry Analyzer)は熱重量測定を表す略語で、TG(Thermo Gravimetry)と同義です。当ウェブサイトにおいては、熱重量測定を表す略語としては、統一して「TG」を 用いています。

熱重量測定(TGまたはTGA)の解説

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図1 水平差動型TG-DTAの構造

上図は水平型の天秤を差動構造にし、TGとDTAの同時測定を行う装置の構成を示す。

ヒーター内に試料(サンプル)用、基準物質(リファレンス)用それぞれの天秤ビームを対称に配置し、サンプル、リファレンス独立に感度調整された駆動コイルにて重量を計測し、その差をTG信号として出力する。 重量計測を差動にすることにより、ビーム膨張の影響や、対流、浮力の影響もキャンセルでき、高感度の熱重量計測を実現している。 サンプル、リファレンス独立に駆動コイルにて重量を計測していることにより、TGベースラインのドリフト(温度変化によるベースラインの動き)も電気的に簡便に調整が可能となっている。

またサンプル、リファレンスそれぞれのホルダーの直下に熱電対を設置し、試料温度を計測するとともに、DTA信号も同時出力する。

TG(熱天秤)では試料の酸化、熱分解、脱水などの重量変化、耐熱性の評価や反応速度の分析に利用できる。 TGを他の分析装置と組み合わせ、同一の試料から同時に多くの情報を得ることで、対象とする物質の詳細の情報を知る事ができる。なかでも、最も広く普及しているTGとDTAとの同時測定装置では、さらに熱量を除くDSCでの測定対象が追加される。

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