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Hitachi

日立ハイテクサイエンス

高速アミノ酸分析計の歴史

日立高速アミノ酸分析計開発のあゆみ

 高速アミノ酸分析計は、溶液にした試料中に含まれるアミノ酸を成分ごとに定量分析する装置で、食品・医薬品の品質管理をはじめ、生化学研究や受託分析など幅広い分野で活用されています。

 1958年、ニンヒドリンを用いるイオン交換クロマトグラフィーによるアミノ酸の系統的な分離と、その自動分析法がSpackman, Stein及びMooreらによって発表されました。

 1962年、日立製作所那珂工場で国産初のKLA-2形アミノ酸分析計が開発され、高性能化の歴史が始まりました。その当時はまだ一回の分析に丸一日(22時間)かかるような状況でした。1977年に発表された835形ではカラム充填剤の微粒子化が進められ、直径5μmのイオン交換樹脂を充填したカラムを搭載することができました。これにより飛躍的に高速化され、分析時間は50分間になりました。また、検出系の改良により前述のKLA-2形と比較し1,000倍以上の高感度が得られました。

 1977年4月下旬、ニュージーランド沖で日本のトロール漁船の網に大きなひれのある爬虫類らしい死体がかかり、もしかしたら首長竜のプレシオサウルスかもしれないとのニュースが報じられました。世界中を騒がせた世に言うニューネッシーです。甲板に付着したひげ状の前びれが那珂工場に持ち込まれ、当時の最新鋭機835形試作機によりアミノ酸組成分析が行われました。結果は、オキシプロリンやオキシリジンなど特徴的なコラーゲンの組成を示し、サメのひれの棘条(きょくじょう)であることが判明しました。改めて、この記事が7月25日全国紙朝刊の一面を飾ることとなり、怪獣の夢は発見からわずか3か月後に水泡に帰してしまいました。

 その後、業界初の直径3μmイオン交換樹脂の採用により、1986年にL-8500形での分析時間が30分間に短縮されました。PCを搭載し、反応カラム方式を採用するL-8800形が1997年に、さらに容易な操作性を目指すL-8900形は2005年に順次開発されました。

 そして最新鋭機が2017年に誕生しました。長年培った信頼性と安定性をそのまま確保しつつ、卓上コンパクト化を実現したLA8080高速アミノ酸分析計AminoSAAYA®であり、今日に至ります。


* 出典: 伊藤正人、成松郁子、裴敏怜、森崎敦己、鈴木裕志、福田真人、八木隆、大月繁夫、関一也、豊崎耕作、S. I. NEWS, 61, 5360-5364 (2018).

動画で見る高速アミノ酸分析計のあゆみ

高速アミノ酸分析計の歴史の動画

加熱脱離質量分析計 HM1000A

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