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  6. プロジェクトストーリー EPISODE#04
PROJECT STORY

プロジェクト概要

日立ハイテクの主要製品の一つ「血液分析装置」。現在、ある新製品がリリースへの最終段階を迎えようとしている(※2019年12月時点)。それは、生化学と免疫を統合し、さらに、小型化まで実現した画期的な装置。世界の医療に大きく貢献するこの新製品を手がけたのが、安居である。彼の奮闘を追ってみよう。

[プロジェクト推進者]

アナリティカルソリューション事業統括本部
(現:ヘルスケア事業統括本部)
医用システム製品本部 医用システム第一設計部

安居

Yasui

2007年入社

[プロジェクトチームの主要メンバー構成]

  • 設計エンジニア(システム、機械、回路、ソフト)
  • 評価・検証エンジニア

ビジネスパートナーからの共同開発オファー。

自分の仕事の集大成になるかもしれない―。それは安居にとって、心躍るオファーだった。これまで血液分析装置の開発を共に行なってきた試薬メーカー(※)から持ちかけられた、新たな装置の開発プロジェクト。「生化学分析と免疫分析を統合できる、小型の分析装置をつくりませんか」。
血液分析には2種類ある。健康診断などで用いられる「生化学検査」と、癌などの疾病を判定するための「免疫検査」だ。分析のプロセスが異なるため、これまで小規模な病院などでの検査はそれぞれ異なる装置を使って行なわれてきた。それを統合させ、なおかつよりコンパクトにしよう、というのが今回のコンセプトである。
その意義は、単に場所が節約できるということではない。多機能かつ小型であることは、十分なスペースのない小規模な病院に対して、装置導入のハードルが大きく下がる、ということを意味する。また、高額な機械をいくつも導入できない途上国の医療機関など、これまで生化学、免疫の統合システムを提供できていなかった人たちにも、疾病をいち早く知る術を提供できるようになるのだ。
長らく血液分析装置の開発を行なってきた安居にとって、ぜひとも挑戦してみたいテーマ。断る理由はどこにもなかった。
(※)血液分析は、採取した血液に特殊な試薬を混ぜ、その反応を測定することで行なわれる。そのため血液分析装置の開発は、試薬メーカーと共同で進められる。

何もかもが普段と違う、新規開発の難しさ。

2015年、社内でプロジェクトチームが立ち上がった。安居が主に担当するのは、ハードウェア(機構)部分の設計である。今回の開発ポイントは、小型化に合わせて、限られたスペースに、どの部品をどうレイアウトするのか、を一から考えなければならない。ベースとなる装置がないだけに、過去のノウハウをそのまま踏襲できる部分は少ないのだ。
もちろん、自分の担当分野だけを見ていればよいわけではない。電気回路やソフトウェアなど、一つの装置を動かすための要素は膨大にある。片方を立てればもう片方が立たない、ということも往々にして起きる。時には互いの認識相違により、進捗が逆戻りしてしまうようなこともあった。社内のプロジェクトメンバーは機構設計者だけでも最大15名にのぼり、さらにビジネスパートナーである試薬メーカーとの議論も必要となる。全員と連携しながら開発を進めるのは、非常にパワーのかかる仕事だった。

チームだからこそ身についた、知識と自信。

最初こそメンバー同士のコミュニケーションに苦労した安居だったが、各分野のエンジニアと議論しながら開発を進めるうちに、自分の中で変化を感じるようになった。以前は「これでいいのだろうか」とどこか不安にかられながら設計をしていたのが、徐々に「これでいいんだ」と自信を持てるようになったのだ。
それは、社内外の人とチームで取り組むプロジェクトだからこそ得られた確かな手応えだった。仲間と知恵を出し合うことで考えがブラッシュアップされ、より良いものに昇華されていく。自分だけで決めきれない問題も、違う視点から意見をもらうことで決断ができる。さまざまな人と関わることで知識や視野も広がり、安居は自身のさらなる成長を実感していた。
こうしてプロジェクトは進行。努力の甲斐あり「二つの機能を統合しつつ、コンパクトな装置」という成果を出すことができた。2019年夏には社内での試験が完了し、いよいよリリースに向けた最終段階。さまざまな人とのコラボによって生まれた新製品が、世界の人々の健康維持・向上に貢献する日を、安居は楽しみに待っている。

POINT

1

世界中の人の健康に
貢献する、コンパクトな
血液分析装置を開発した。

2

社内のエンジニアや
社外のビジネスパートナーと、
良好な協力関係を構築した。

3

人との関わりによって
自分自身の知識・スキルを
さらに向上させた。

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