熱分析装置には主に4種類があります。
全ての装置は、①サンプルを加熱/冷却し、②その時の特性の変化を測定するという基本的な仕組みで動いています。
温度と熱の世界を覗く
熱分析装置の活躍は、みなさんの予想を上回るものでしょう。この装置は、物質を熱したり冷やしたりした際に、どのくらいの温度や時間で変化が起きるのかを測ることができ、日常のあらゆる製品・技術に関わっています。私たちの暮らしは、熱分析装置によって、快適に守られているといっても大げさではありません。どのように利用されているか、一緒に探っていきましょう。
「正確に温度による物理変化を測る」――これが、熱分析装置の持つ素晴らしい能力です。この装置が測るのは、熱や温度の変化に応じて物質がどのように姿を変えていくのか、そこにはどんな変化がもたらされているのかという、奥深い世界。この能力によって、私たちはさまざまなものを安心して心地よく使えているのです。
みなさんが今着ている服。その着心地の良さは、熱分析装置によって支えられています。この装置を使うことで、繊維素材の保温性や通気性がどれだけあるのかを調べることができます。だからこそ、冬は暖かく夏は涼しい服を着ることができるのです。また、街中を走っている自動車の安全性にも、熱分析装置は欠かせません。温度に応じて部品がどのような反応を示し、どのような影響を受けるのかを正しく調べることで、安心して運転できる車が生まれます。ほかにも熱分析装置は、医薬品や家電製品、住宅資材など、私たちの日常にあるさまざまなものに関わっています。みなさんが近くにあるものを躊躇せず手に取ることができるのは、「熱分析装置があるからこそ」なのです。
服の着心地の良さをはじめ、街中を走る自動車、医薬品、家電製品、住宅資材など、私たちの日常にあるさまざまなものに、熱分析装置は関わっています。みなさんが近くにあるものを躊躇せず手に取ることができるのは、「熱分析装置があるからこそ」なのです。
技術革新が停滞する世界かもしれない
産業界に熱分析装置がなければ、材料の特性や品質を詳しく調べられず、新しい素材の開発が滞る可能性が....。用途に合わせた、機能的で性能の良い製品が作られなくなり、技術革新が停滞する未来が訪れるかも....。
産業界に熱分析装置がなければ、材料の特性や品質を詳しく調べられず、新しい素材の開発が滞り、技術革新が停滞する可能が....。
家電製品が壊れやすい世界かもしれない
家電製品の設計・製造に熱分析装置が使えなければ、使用される部品の耐熱性がわからず、耐久性の低い製品ばかりになる可能性が...。頻繁に家電が壊れてしまい、料理や洗濯・掃除など、家事もままならない生活になってしまうかも....。
家電製品の設計・製造に熱分析装置が使えなければ、部品の耐熱性がわからず、すぐ壊れる製品ばかりで、家事もままならない可能性が…。
安全に住めない家が多い世界かもしれない
建築資材の開発に熱分析装置が使えなければ、断熱性や耐火性がわからず、気温・気候の変動に対応した建物が造れない可能性が...。家の中にいても、極端に寒かったり暑かったり、状況によっては火事が起こりやすい家ばかりで、安全に住めないリスクが.....。
建築資材の開発に熱分析装置が使えなければ、断熱・耐火性がわからず、変動する気候に対応できない、安全性の低い家ばかりの可能性が…。
季節に合った服装ができない世界かもしれない
繊維技術の開発に熱分析装置が使えなければ、素材の特性を調べることができず、気温に合う快適な衣類が開発されない可能性が....。夏は汗でベタつき、冬は寒さを防げない衣類ばかりの世界で、服装による体温調節が難しくなってしまうかも.....。
繊維技術の開発に熱分析装置が使えなければ、気温に合う快適な衣類が開発されず、服装による体温調節が難しくなる可能性が…。
医薬品の安全性が低い世界かもしれない
医薬品の研究に熱分析装置が使えなければ、薬剤を安定した状態に保つ温度範囲や、分解が始まる温度がわからず、適切な製造・品質管理が難しくなってしまう恐れが...。安全で信頼できる医薬品が手に入りにくくなることで、私たちの健康に影響が及ぶ可能性も....。
医薬品の研究に熱分析装置が使えなければ、薬剤を安定した状態に保つ温度範囲がわからず、安全な医薬品が手に入りにくくなる可能性が....。
自動車を安全に運転できない世界かもしれない
自動車の開発に熱分析装置が使えなければ、熱や温度に対して、エンジン・バッテリーなどをはじめとした、さまざまな部品がどのように反応するのかわからず、車両性能へ影響が出てしまう可能性が...。安全に運転できず、自動車で移動することが困難な時代になってしまうかも.....。
自動車の開発に熱分析装置が使えなければ、部品の耐熱性がわからず、車両性能へ影響が出たり、安全に運転できなくなる可能性が...。
暮らしの中で、便利だったり快適だなと感じるのは、
熱分析装置のおかげなんだね！
熱分析装置のおかげなんだね！
過去から今、未来へと
見えない熱の変化が
私たちを支えている
見えない熱の変化が
私たちを支えている
-20℃
60℃
動かしてみて！
このインク、60℃で色が消えて、-20℃でまた元に戻るんだって。まるで温度の魔法みたいだね！
こうした色が変わるしくみを調べるのも、熱分析装置の大切な役割なんだよ！
このインク、
こうした
-20℃
60℃
Q&A Room
1. 素材の変化を測定
材料の融点や結晶化、硬化反応などの変化を調べることができる基本的な装置です。
プラスチックの成形条件の決定や樹脂の品質管理に使用されています。
プラスチックの成形条件の決定や樹脂の品質管理に使用されています。
2. 重さの変化を測定
材料の重さの変化を正確に測定する装置です。
プラスチックの分解温度の測定などに使用されます。
プラスチックの分解温度の測定などに使用されます。
3. 寸法の変化を測定
温度による材料の伸び縮みを測定する装置です。
自動車部品や電池材料の信頼性試験などに活用されています。
自動車部品や電池材料の信頼性試験などに活用されています。
4.
硬さ・振動吸収性※の変化を測定
材料の硬さなどの変化を測定する装置です。
自動車のタイヤやシートの開発にも使用されています。
自動車のタイヤやシートの開発にも使用されています。
※物体に振動が伝わる際に、エネルギーが吸収・消散されることで振動の影響を抑える性質。
わ〜！それぞれの装置に得意分野があるんだね。材料の特徴をしっかり見極められるから、製品の品質管理にぴったりだよ！
さまざまな分野で新しい製品の誕生に関わっている日立ハイテクの熱分析装置。ここでは活躍シーンを少しだけご紹介します。
①身近な◯◯も熱分析装置によって、より良い商品に生まれ変わったって知ってた!?
口紅
チョコレート
体温で程よく柔らかくなり塗りやすいように
口溶けの良いチョコレートに
みなさんが普段使っている口紅や食べているチョコレート――なめらかな使い心地や、とろけるような味わいの裏側には、実は
熱分析装置の力が隠れています。たとえば、口紅は、体温でほどよく柔らかくなり、なめらかに塗れるように作られています。この「ちょうどいい柔らかさ」を調べるために、熱分析装置が温度による物質の変化を測定し、最適な調整を行っています。また、チョコレートは「くちどけの良さ」が大事ですが、これも温度による物質の変化を測ることで、理想の食感を作る助けになっています。このように、私たちの生活を彩る製品の裏には、目には見えない技術が息づいています。普段、意識することは少ないかもしれませんが、熱分析装置は、私たちの日常にそっと寄り添い、大きな役割を果たしているのです。
みなさんが使っている口紅や食べているチョコレート――なめらかな使い心地や、とろけるような味わいの裏側には、実は熱分析装置の力があります。口紅は、体温でほどよく柔らかくなり、なめらかに塗れるように。チョコレートは、くちどけの良い、理想の食感を。この「ちょうどよさ」を調べるために、熱分析装置が温度による物質の変化を測定し、最適な調整を行っています。私たちの日常には、熱分析装置の技術が息づいているのです。
すごい！熱分析装置は、物の性質を解き明かす魔法の道具なんだね！！これからも新しい製品や技術の開発を支えてくれるなんて、とってもワクワクするよ！！
②ホット用とコールド用、何が違う？ペットボトルの秘密を検証！
えっ、ホット用とコールド用のペットボトルって違いがあるの!?
実は、素材の特性が異なり、
日立ハイテクの
加熱するとどうなるのか…？
※注意※ペットボトルは温めすぎると命に関わる - GENKI LABO
このインク、
こうした