光があたると、モノに色がついたように見える理由を知っていますか?
実はそこには、「吸収」と「反射」の仕組みがかくれているのです。ここでは色が見える仕組みを3つの観点で整理して説明します。
光で物質の世界を照す
分光光度計が示すものは、みなさんがまだ目にしたことのない世界でしょう。この装置は、光と物質の相互作用を読み解き、目には見えない構造や機能の違いを可視化します。その能力によって、私たちの暮らしに安心と信頼をもたらしているのです。どのようなものが見えるのか、一緒にのぞいてみましょう。
私たちの身の回りにある「色」や「光」――そこには、たくさんの情報が隠れています。分光光度計は、光の吸収や透過を測ることで、物質のわずかな違いを読み解きます。この技術は、医薬品や食品、水質環境の検査などに生かされ、私たちの暮らしを支えています。私たちが無意識のうちに、信頼を寄せている日常の安全は、分光光度計の働きによって支えられているのです。
みなさんが飲む水やお茶、食べているもの、そして使っているスマートフォンや家電製品。実は、分光光度計は、こうした身近なものはもちろん、私たちの暮らし全体にも安心と信頼をもたらしています。光を当てて、色や物質に含まれる濃度などを調べることで、食品の安全性を確認したり、電子部品の性能をチェックしたり、多くの分野で、品質と安全を支える役割を果たしています。また、水や土壌の成分を調べることで、環境汚染の早期発見や環境保全の取り組みにも活用されており、サステナブルな未来の実現にも貢献しています。分光光度計は、私たちの暮らしの中で活躍するだけでなく、持続可能な社会に欠かせない科学技術のひとつなのです。
みなさんが飲む水やお茶、食べもの、スマートフォンや家電製品。分光光度計は、身近なものや暮らしの中の品質や安全を支える役割を果たしています。また、水や土壌の成分を調べて環境を守るなど、分光光度計は、日々の暮らしと持続可能な社会に欠かせない科学技術のひとつです。
光の力で、目に見えない成分までわかるんだ!
ぼくたちの安心な暮らしは、こんな分析から生まれているんだね!
ぼくたちの安心な暮らしは、こんな分析から生まれているんだね!
過去から今、未来へと
光の世界が
私たちを包んでいる
光の世界が
私たちを包んでいる
ステキ!空の上では、太陽の光が氷の粒や雲の粒にあたって、虹色のアートを描いてるんだね!
Q&A Room
①光には“色”がある!?
~見える色と、見えない色~
太陽の光(白い光)は、いろんな色の光がまざってできています。
この光の“色”は、波の長さ=「波長(はちょう)」で決まっているのです。
私たちの目で見える光は「可視光線」と呼ばれ、波長がおよそ380〜780ナノメートルの範囲にあります。これより短い波長の「紫外線」や、長い波長の「赤外線」は、私たちの目では見ることができません。
太陽の光(白い光)は、いろんな色の光がまざってできています。
この光の“色”は、波の長さ=「波長(はちょう)」で決まっているのです。
私たちの目で見える光は「可視光線」と呼ばれ、波長がおよそ380〜780ナノメートルの範囲にあります。これより短い波長の「紫外線」や、長い波長の「赤外線」は、私たちの目では見ることができません。
①光には“色”がある!?
太陽の光(白い光)は、いろんな色の光がまざってできています。
この光の“色”は、波の長さ=「波長(はちょう)」で決まっているのです。
この光の“色”は、波の長さ=「波長(はちょう)」で決まっているのです。
~見える色と、見えない色~
私たちの目で見える光は「可視光線」と呼ばれ、波長がおよそ380〜780ナノメートルの範囲にあります。これより短い波長の「紫外線」や、長い波長の「赤外線」は、私たちの目では見ることができません。
波長が短いと紫や青、長くなるほど赤っぽく見えるよ。
だから虹も、波長ごとの“色の順番”になっているんだね!
だから虹も、波長ごとの“色の順番”になっているんだね!
②モノの色は“光のたべのこし”だった!?
〜光が当たると、色が見える〜
私たちが見ている「色」は、モノに当たった光の中で「吸収されなかった光」です。
モノは特定の波長(色)の光を吸収し、残った光を“反射”しています。
この反射された光が目に届くことで、色がついて見えているのです。
私たちが見ている「色」は、モノに当たった光の中で「吸収されなかった光」です。
モノは特定の波長(色)の光を吸収し、残った光を“反射”しています。
この反射された光が目に届くことで、色がついて見えているのです。

この図は、色の「組み合わせの関係」をまとめた“補色円”です。向かい合う色どうしが、「吸収された色」と「見える色」のペアになっています。
上の図は、色の「組み合わせの関係」をまとめた“補色円”です。向かい合う色どうしが、「吸収された色」と「見える色」のペアになっています。

リンゴは、緑や青などの光を吸収し、赤い光を反射するので「赤く」見える。
モノは好きな光だけ食べて、残りの光だけ見せてくれていたんだね!
光の“たべのこし”が、ぼくたちの見ている色だったなんてびっくり!
光の“たべのこし”が、ぼくたちの見ている色だったなんてびっくり!
モノは好きな光だけ食べて、残りの光だけ見せてくれていたんだね!
光の“たべのこし”が、ぼくたちの見ている色だったなんてびっくり!
光の“たべのこし”が、ぼくたちの見ている色だったなんてびっくり!
分光光度計には、大きく2つの役割があります。
① 光を「波長ごとに分ける」こと
② 光がどれだけ「吸収されたかを測る」こと
この2つの仕組みを使って、目に見えない成分や物質の性質を調べることができるんです。
それぞれの特徴を、図と一緒に見てみましょう! 分光光度計は、2つの仕組みを使って、目に見えない成分や物質の性質を調べることができるんです。
① 光を「波長ごとに分ける」こと
② 光がどれだけ「吸収されたかを測る」こと
この2つの仕組みを使って、目に見えない成分や物質の性質を調べることができるんです。
それぞれの特徴を、図と一緒に見てみましょう! 分光光度計は、2つの仕組みを使って、目に見えない成分や物質の性質を調べることができるんです。
①光を「波長ごとに分ける」
分光光度計の役割のひとつは、白い光を
「波長ごと(=いろんな色)に分ける」
ことです。
これによって、特定の波長の光だけを取り出して、 あとにつづく「吸収の測定」に使うことができます。
この仕組みには、プリズムや回折格子という装置が使われています。
この仕組みには、プリズムや回折格子という装置が使われています。
② 光がどれだけ「吸収されたかを測る」
分光光度計のもう一方の役割は、選んだ波長の光を試料に当てて、「どれだけ光が吸収されたかを測る」ことです。
物質に光が当たると、一部が吸収され、残りが透過して検出器に届きます。
このとき、はじめの光の強さ(I₀)と、試料を通ったあとの光の強さ(Iₜ)を比べることで、吸収された光の量=吸光度がわかるのです。
この吸光度の変化から、成分の量や濃さなどが推定できます。
物質に光が当たると、一部が吸収され、残りが透過して検出器に届きます。
このとき、はじめの光の強さ(I₀)と、試料を通ったあとの光の強さ(Iₜ)を比べることで、吸収された光の量=吸光度がわかるのです。
この吸光度の変化から、成分の量や濃さなどが推定できます。
このしくみは「ブーゲル・ベールの法則」っていうルールで説明できるんだって!
もっとくわしく知りたい人は、分光光度計基礎講座 を見てみてね〜!
もっとくわしく知りたい人は、分光光度計基礎講座 を見てみてね〜!
ここまで紹介した①光を「波長ごとに分ける」、②光がどれだけ「吸収されたかを測る」仕組みは、実際の分光光度計では、これらのしくみがひとつの装置の中で連携して動いています。
各モデルによって、測定できる光の“波長の広さ”も違います。たとえばこの製品は、紫外線から近赤外線までの幅広い光をとらえられるんです!
光を分ける、吸収を測る。
分光光度計は、シンプルな仕組みで“中身”を見抜く名探偵みたいだね!
分光光度計は、シンプルな仕組みで“中身”を見抜く名探偵みたいだね!
さまざまな分野で新しい製品に関わっている日立ハイテクの分光光度計。ここでは活躍シーンを少しだけご紹介します。
①身近な灯りも分光光度計によって、より良い商品に生まれ変わったって知ってた!?
すっきり明るく、
あたたかい光で
植物を元気に
みなさんが普段使っている灯り――
あたたかな光や、すっきりとした明るさの裏側にも、実は分光光度計の力が隠れています。
たとえばLED電球は、もともと青白い光を出しますが、分光光度計を使って光の色のバランス(波長の違い)を細かく調べて調整することで、やさしいオレンジ色の光(電球色)や、自然光に近い白い光(昼白色)など、さまざまな色味や明るさを作り出すことができます。この「ちょうど良い灯り」のバランスが整うことで、部屋の雰囲気がよくなったり、食べ物が美味しそうに見えたり、お肌がきれいに見えたりする効果も生まれています。普段、意識することは少ないかもしれませんが、分光光度計は、私たちの暮らしにそっと寄り添い、大きな役割を果たしているのです。
あたたかな光や、すっきりとした明るさの裏側にも、実は分光光度計の力が隠れています。
たとえばLED電球は、もともと青白い光を出しますが、分光光度計を使って光の色のバランス(波長の違い)を細かく調べて調整することで、やさしいオレンジ色の光(電球色)や、自然光に近い白い光(昼白色)など、さまざまな色味や明るさを作り出すことができます。この「ちょうど良い灯り」のバランスが整うことで、部屋の雰囲気がよくなったり、食べ物が美味しそうに見えたり、お肌がきれいに見えたりする効果も生まれています。普段、意識することは少ないかもしれませんが、分光光度計は、私たちの暮らしにそっと寄り添い、大きな役割を果たしているのです。
みなさんが普段使っている灯り――
光の色のバランス(波長の違い)を細かく調べて調整することで、空間の見え方や印象を変えています。分光光度計は、さまざまな色味や明るさを作り出すことに役立っています。
光の色のバランス(波長の違い)を細かく調べて調整することで、空間の見え方や印象を変えています。分光光度計は、さまざまな色味や明るさを作り出すことに役立っています。
すごい!分光光度計は、光の色を細かくコントロールして、いろんな灯りを作り出す魔法の道具なんだね!!日々の暮らしがもっと快適になったり、おしゃれな雰囲気も作れちゃうんだね!
②金属の種類で光の色が変わる!? 電球のヒミツを大実験!!
えっ、金属によって電球の光る色が違うの!?
金属は、光を通さないように見えて、特定の色の光を透過するんだ。
分光光度計が持つ「どの光の波長を透過するか」を測定する能力が、ここでも大きく関係しているんだ!金・プラチナ・銅の電球は、それぞれどんな色に光るのかな?
結果が気になる人は、こちらの動画をチェックしてみよう!
