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マテリアルズ・インフォマティクス関連サービス導入事例

化学工学の知見にデジタルを融合。「ケミカルズ・インフォマティクス(CI)」による新材料探索の効率化と意思決定の変革

化合物探索AI

A社の技術部では、意思決定をするにあたりデータによる裏付けを、日立ハイテクが提供する「ケミカルズ・インフォマティクス(CI)」により実施し多角的な評価を行う。

▼この事例に関するソリューション・商品


導入前の構造的な課題:経験値に依存する化合物探索

A社の技術部は、新規材料や化合物の探索においては、大きく3つの構造的な課題を抱えていました。

① 判断が「人」に依存しやすい構造

これまで、新規化合物の探索は過去の検討履歴や論文調査、実証実験を組み合わせて進めてきましたが、その核心にあったのは「個人の経験や知識」でした。
ベテラン技術者がプレイヤーとして深く関与する場面も多く、判断の質は高い一方で「誰の経験に基づく判断か」が結果に大きく影響していました。組織としてのナレッジ共有には限界があり、属人化からの脱却が課題となっていました。

② 時間制約の中で求められる迅速な判断

近年、特に負荷が高まっていたのが化学物質規制への対応です。
使用禁止物質が明確に決まっている中で、限られた期間内に代替材料を検討し、特許化まで見据えた判断を下す必要があります。しかし、個別の特許調査から仮説検証を繰り返す従来のサイクルでは、期限内に十分な探索を行うための余裕が失われつつありました。

③ 本業以外の業務が生む見えない負担

材料開発に付随する特許調査や文書の読解・作成は、技術者にとって避けて通れない業務ですが、精神的な負担になりやすい領域でもあります。規制対応という優先度の高い案件において、本来の専門業務ではない調査業務に多くの時間を割かなければならない状況は、技術者にとって大きな負担となっていました。

選定の決め手:圧倒的な「網羅性」と「使い勝手の良さ」

CI選定のきっかけは生分解性プラスチックの添加剤探索事例から、日立ハイテクへお問い合わせをいただいたことから始まります。まず最初はA社のテーマで活用できるのかを複数のテーマで検証しました。

未出願化合物まで見通せるデータベースの価値

数ある手段の中から日立ハイテクのCIを選んだ最大の理由は、データの網羅性にありました。CIは公開特許からテーマに応じた化合物を網羅的に探索でき、出願済み特許も抽出できます。
自分たちが想定していない化合物に出会える可能性が高いことは、非常に大きな価値です。特に特許化を視野に入れた際、未出願の化合物を初期段階でスクリーニングできる点は、社内でも高く評価されました。網羅性が高いからこそ、一時的なスクリーニングとして機能するのです。

現場になじむ直感的な操作性

以前はデータの抽出に手間がかかりましたが、日立ハイテクのCIは画面上で操作が完結します。
動線がスムーズでマニュアルも充実しており、研究現場への導入ハードルは非常に低いと感じました。

導入プロセス:手厚いサポートによる「PoCの成功」

CIの導入は、日立ハイテクの専門スタッフが伴走してくれました。私たちの「強引なテーマ」に対しても、専門知識を持った担当者が真摯に対応し、納得感のある回答を提示してくれました。化合物の構造ベクトルという、これまでにない視点から探索を行える点に、大きなポテンシャルを感じました。
またA社内でのハンズオン説明会も実施し、社内の理解を深める活動も実施しています。

導入の効果:意思決定に「客観性」という裏付けを

「方向性は間違っていない」という確信

CIの活用により、現場には単なる効率化以上のインパクトが生まれています。
客観的なデータに基づいて独自性を把握できるようになったことが大きいです。自分たちの今の方向性が間違っていないという『動機付け』が、これまでとは違う観点から得られるようになりました。
どうしても個人で判断すると過去の実験結果などからバイアスがかかり作業することが多いので、広く客観性のあるデータ提示は価値が高いといえます。これは意思決定の質を高める上で非常に重要な要素です。

調査スピードの向上と評価の多角化

CIによって調査のスピードは格段に上がりました。広く、短時間で候補を出せるため、開発の初期段階で一度CIを当てることで、その後のプロセスを効率化できます。また、CI単体ではなく、独自のスクリーニング技術と組み合わせることで、より多角的な評価が可能になりました。

今後の展望:社内認知を広げ、DXの武器へ

今後は、社内での認知度をさらに高め、CIを起点とし様々なツールを組み合わせた活用もA社では視野に入れています。

やってみた結果、期待外れでもなく、かといって夢物語でもない、非常に『堅実なルート』であると実感しています。開発初期の可能性を広げるツールとして、非常に魅力的です。(Y氏)

日立ハイテクさんはコンサルティング的な啓蒙だけで終わらず、実際のテーマに対して泥臭く、工程をまたいで伴走してくれます。今後はさらに研究の深い部分に入り込み、より多くの成功事例を積み上げていきたいと考えています。(X氏)

研究者のみなさまへ

「高価な調査を外注する前に、まずは自分たちで触ってみる価値があります」とA社の皆様からお話いただきました。
特に添加剤の探索やポリマーの成分検討など、広い選択肢から最適な解を見つけ出す必要があるフェーズにおいて、CIは強力な武器となります。

貴社の研究開発にも、デジタルによる「新しい視点」を取り入れてみませんか?

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