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日立ハイテク
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日立ハイテクグループのマテリアリティ

マテリアリティ(重要課題)とは、一定のプロセスを通じて選定した、CSRにおける重要な取り組みテーマのことです。企業にとって、社会課題の解決と自らの企業価値を持続的に高め成長していくために、マテリアリティを事業戦略に取り込むことが必要不可欠な経営課題となっています。日立ハイテクグループでは社会からの要請に対して、事業特性やビジネスモデルを活かして、どのような社会課題の解決に取り組むべきか、世の中に役立つことができるのかを明確にするためにマテリアリティを特定しています。
2024中期経営計画では、マテリアティをベースに、社会課題の解決をめざして、社会課題起点で具体的な活動計画を定め、事業活動を展開しています。

マテリアリティ特定の背景

気候変動や資源の枯渇、さらには経済格差・貧困・人権問題など地球規模でのリスクや社会課題が、人々の日常生活や経済・市場の安定化に大きく影響を及ぼしています。また一方では、企業活動が社会に及ぼす影響が大きくなり、企業のESG への取り組みが企業評価の一つとして注目されています。
こうした中、企業が主体的に社会課題の解決に向けて取り組むことが、グローバルレベルでの共通認識となっています。日立ハイテクはこれまでも、事業活動を通じて社会の発展に貢献することを基本理念に掲げて事業を展開してきました。日立ハイテクでは、ESG への取り組みにあたり今一度社会の変化や要請を確実に把握し、世界中のお客様から選ばれ、社会から必要とされる企業であり続けるために何をすべきかを明確にする必要があり、国際社会の共通ルールであり達成目標に位置づけられているSDGs*を踏まえ2017年にマテリアリティを特定しました。

* SDGs (Sustainable Development Goals): 持続的な開発目標。「2030 年までに全世界で達成をめざす社会課題解決の目標」として、2015 年9月に国連サミットで採択され、17の分野別目標(Goals)と169 のターゲットによって構成されている

マテリアリティ特定プロセス

STEP1 社会課題の抽出
SDGs、ISO26000*1および社内アンケート等を加味し、社会課題リストを作成
STEP2 社会課題の重要性の評価
「社会からの要請」と「事業の重要性」の2つの視点から、STEP1で抽出した社会課題の優先順位付けを実施
STEP3 マテリアリティ案の作成
社会課題目線や日立ハイテクグループにとっての最適化の視点を取り入れ、社会課題の集約と順位付けを行い、取り組むべきマテリアリティ案を作成
STEP4 マテリアリティ案の妥当性評価
マテリアリティ案の妥当性評価において客観性を担保するため、社外有識者との意見交換を実施
STEP5 マテリアリティの特定
経営陣が参加する「CSR 推進委員会*2」でマテリアリティ案を提示し、マテリアリティを特定

*1 ISO26000:ISO(国際標準化機構)が2010 年に発行した組織の社会的責任に関する国際規格

*2 CSR推進委員会:日立ハイテクグループのCSR 活動全般について議論し、施策の審議を行う委員会

STEP2:社会課題の重要性評価

「社会からの要請」と「事業の重要性」の2つの視点から、STEP1でリストアップした社会課題に関するリスクと機会の両面を検証する意見交換会を開催し、「重要性評価マップ」を作成しました。

◆意見交換会参加者

各事業統括本部の本部長・企画部門長・開発部門長、関連するコーポレート部門の本部長・部長等

写真:意見交換会
意見交換会
写真:社会課題の機会面・リスク面をグループごとに整理した「重要性評価マップ」例
社会課題の機会面・リスク面をグループごとに整理した「重要性評価マップ」例

STEP3:マテリアリティ案の作成

STEP2で実施した社会課題の優先順位付けに対して、日立ハイテク全社の視点から各社会課題を再度議論し、「重要性評価マップ」をもとにマテリアリティ案を作成しました。

◆意見交換会参加者

事業統括本部の戦略部門、関連するコーポレート部門の本部長・部長等

機会面・リスク面のグラフ図

STEP2で作成した「重要性評価マップ」を再議論し、機会面・リスク面において
特に重要な社会課題を抽出した内容をマテリアリティ案として作成

STEP4:マテリアリティ案の妥当性評価

STEP3で作成したマテリアリティ案について、社外有識者を招き、社長およびCSR 管掌役員・担当者との意見交換を行いました。ステークホルダーの視点から、社会課題の重要性の調整や過不足等の確認を実施し、「重要性評価マップ」に反映することで、マテリアリティの特定を進めました。

「社外有識者による妥当性評価ミーティング」における主な意見(一部抜粋)

  • 広範囲な担当部門のキーパーソンとの議論に基づきマテリアリティを特定したプロセスは、丁寧なアプローチ方法であり評価できる。
  • 日立ハイテクの事業分野とSDGsを結び付けることで、日立ハイテクの企業アイデンティティや中長期の成長性に対するステークホルダーの理解がさらに深まる。

STEP5:マテリアリティの特定

日立ハイテクグループの「CSR推進委員会」において、経営陣による承認を経てマテリアリティを5つに特定しました。

日立ハイテクのマテリアリティ

複数回の議論を経て特定したマテリアリティは、日立ハイテクグループの強みを活かすことで、お客様の最大価値の実現や社会課題の解決に貢献しつつ、社会やお客様とともに成長し自らの企業価値も持続的に高めていくことができる重要な分野を明確にしたものです。
「持続可能な地球環境への貢献」は、気候変動や資源の枯渇、生物多様性等の環境に関する問題の深刻化が指摘される中、地球環境が守られるからこそ社会や健全な市場が機能し、私たちのビジネスや生活が成り立つという考えのもと、特定に至りました。
「健康で安全、安心な暮らしへの貢献」、「科学と産業の持続的発展への貢献」は、事業との結びつきが特に強いテーマです。持続可能な社会の形成に向けて、国際社会が連携して取り組んでいくことがグローバルレベルでの共通認識となり、企業にもそれぞれの事業特性や強みを活かし実行することが求められています。日立ハイテクグループの強みである技術力は、バイオ・メディカル、情報通信、環境などさまざまな分野に欠かせないものであり、私たちが技術力をさらに高めることが、社会やお客様への貢献はもとより、私たち自身の大きな成長にもつながると考え、テーマとして特定しました。
さらに「健全な経営基盤の確立」、「多様な人財の育成と活用」の2つのテーマを私たちの持続的な成長にとって必要不可欠な取り組みとして特定しています。

5つのテーマの図

マテリアリティと活動目標、SDGsの関連性

マテリアリティと活動目標、SDGsの関連性の図

外部有識者のコメント

妥当性評価ミーティングに参画いただいたCSOネットワークの事務局長・理事である黒田かをり氏に、今回特定したマテリアリティの評価と今後への期待について伺いました。

今回特定されたマテリアリティは、国内外のキーパーソンを巻き込み、かつ丁寧なアプローチで特定されたことから、会社の戦略や事業特性が反映されており非常に納得感があります。
また、活動目標についても過不足なく必要な項目がバランスよく網羅され、SDGsに直接的に貢献できる目標を提示している点が評価できます。
今後期待することは、SDGs の目標17にあるようにステークホルダーとの協働です。SDGsの達成には個社単独で解決できることには限界があり、さまざまなステークホルダーとの連携が鍵を握ると思います。現在、顧客やパートナーとの連携は機能していると見て取れますが、今後は他のステークホルダーとの協働にも期待しています。

写真:CSOネットワーク事務局長・理事 黒田 かをり 氏
CSOネットワーク
事務局長・理事
黒田 かをり 氏

■黒田かをり(くろだ かをり)氏 一般財団法人CSOネットワーク 事務局長・理事

略歴:コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所、米国民間非営利組織アジア財団の勤務を経て、2003 年から国際協力・開発分野での市民社会組織のグローバルなネットワークを進める「CSO 連絡会(現・CSO ネットワーク)」に勤務。ISO26000 策定の日本のNGOエキスパートを務める。共著に「社会的責任の時代―企業・市民社会・国連のシナジー」。

■CSOネットワーク

貧困層を含む人々の一人ひとりの尊厳が保障される社会を築くために、国内の市民社会組織(Civil Society Organization, CSO)とのネットワーク連携や、多様なステークホルダー間の連携を通して、貧困をなくすためのグローバルキャンペーンへの参加、市民社会に関する調査・研究を行うとともに、企業の社会的責任(CSR)の推進、民間による開発支援の調査、企業とNPO・NGO 等異なるセクター間の連携の促進に取り組む。

サステナビリティ宣言2030*3 とマテリアリティをベースに、2024中期経営計画を策定(2021年度)

社会環境の変化や事業機会の拡大に伴い、将来のありたき姿を明確にし、社会課題起点で価値を創出するため、日立ハイテクグループは、「サステナビリティ宣言2030」にもとづき、2030年のありたき姿からバックキャストして、「2024中期経営計画」を策定しました。

事業ごとのありたき姿の設定

具体的には、当該宣言に基づき、各事業セグメントの、2030年に向けた「ありたき姿」*4 を策定し、それに基づき各事業・業務の計画を策定しました。

事業/業務の指標が“社会への貢献”となるまでの連鎖を設計し、社会課題起点で価値を創出

2024中期経営計画策定においては、実際の事業や業務の中で、社会・環境価値にどうつながっていくかを考えるために、「指標の連鎖」*5 の設計を行いました。これは、事業で求められる指標から、最終的に社会に貢献する指標に至るまでの連鎖を考える、というものです。
この考え方にもとづき、より具体的に、それぞれの事業や業務が、どのような価値を生み、社会に貢献するに至り、またマテリアリティに紐付いていくのか、を意識し、社会課題起点で、具体的な計画を策定しました。

*3 詳細はマテリアリティブックまたは中期経営計画をご覧ください。

*4 *5 詳細はマテリアリティブックをご覧ください。