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日立ハイテク
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マテリアリティ2 健康で安全、安心な暮らしへの貢献

アイコン:すべての人に健康と福祉をアイコン:産業と技術革新の基盤を作ろう

基本的な考え方・めざす姿

「健康で安全、安心な暮らし」は人類共通の願いです。当社グループは、これまで培った「見る・測る・分析する」(計測・分析技術)をさらに究めることで、医療、水・食品、社会インフラの3分野を中心に、人々が健康で豊かな生活を送り続けることができる未来に貢献します。

活動目標

1. 予防医療へのアクセス拡大

高効率な診断を可能にする検査装置等の開発・提供により、検査時間の短縮、受診者の増加や検査料の低減に貢献します。また、医用分析装置や遺伝子検査装置等の開発・提供により、高まる個別化医療ニーズへ対応し、予防医療推進や医療費抑制に貢献します。

2. 水・食品の安全性確保

専用市場に特化した検査装置の開発・提供により、水・食物・人体等への有害物質蓄積防止に貢献します。また、上下水道設備におけるろ過水や排水の計測装置を提供することで、安全な水を供給し、人々の安全な暮らしをサポートします。

3. 社会インフラの安全性確保

道路、トンネル、鉄道、空港等の建造物に対する非破壊高速診断および予兆診断を実現することで、社会インフラの安全性確保に貢献し、人々の安全な暮らしをサポートします。

活動計画

活動計画表

アナリティカルソリューションアナリティカルソリューション

ナノテクノロジーソリューションナノテクノロジーソリューション

バリューチェーンソリューションバリューチェーンソリューション

コアテクノロジーソリューションコアテクノロジーソリューション

取り組み内容の詳細

活動目標1 予防医療へのアクセス拡大

2021年度実績
検査業務の効率化・迅速化を支える製品・サービスの提供

2020年度に上市した中小規模の病院向け検査装置の提供を進め、検査の簡易化・効率化に寄与することで、迅速な診断の提供に貢献しました。2021年度も継続して免疫分析装置が新型コロナウィルスの抗体検出に使われることで、感染の拡大防止に貢献しています。また、藤田学園と連携し、医療現場における技術・機器・業務効率などの課題解決に向けた共同研究も、引き続き進めています。

病院や検査機関等で使われている臨床検査用装置
病院や検査機関等で使われている臨床検査用装置

病院や検査機関等で使われている臨床検査用装置

2024中期経営計画に向けた取り組み

1 分子診断の検査サービスと装置の提供アナリティカルソリューション

分子診断における検査サービスと装置の提供により、難病(がん等)の診断・治療に貢献

増え続ける医療費や国民皆保険制度の維持という社会課題に対し、適切な病気の診断や治療薬選択に必要な情報として、臨床検査の重要性が高まっています。こうした課題に対応するため、当社は分子診断事業に参入していきます。その一環として2022年5月、米国の検査サービス会社(Invivoscribe社)との連携を開始しました。また、米国のNabsys社とのヒトゲノムの構造解析分野での協業も継続します。今後はこれまで取り組んできた遺伝子やたんぱく質に対する高精度な検査装置の提供のみならず、医師及び患者に、患者一人ひとりへの治療・投薬の適合性や効果がわかる検査結果を届ける検査サービスにも取り組みます。そして最先端の「分析・自動化技術」とデジタルの融合により、ヘルスケア領域に新たな価値を提供していきます。

分子診断の検査サービスと装置の提供

Topic
感染症検査支援ソリューション

治療方針の早期決定と、適正・適量な投薬が受けられる、身体的負担の少ない医療の実現をめざす

抗微生物薬の濫用により薬の効かない薬剤耐性菌が出現し、さらなる新薬の開発が繰り返された結果、パンデミックに至ることが世界的に問題視されています。厚生労働省も2050年の死因の第1位は薬剤耐性菌が原因になるだろうと発表しており、この課題への対応が急がれます。当社が提供する走査電子顕微鏡により、菌体形状の微小な変化を短時間で捉え、耐性菌かどうかをいち早く解明することが可能になります。原因菌を早期に特定できれば、治療方針も早く決められ、適正・適量な薬の投与が可能となるため、人も家畜も病気による身体的負担や生命の危機などを軽減できます。今後も走査電子顕微鏡を用いた薬剤耐性検査の迅速化を推進し、感染症に対し、身体の負担と時間を軽減した医療の実現をめざして取り組みを続けます。

活動目標2 水・食品の安全性確保

2021年度実績
有害物質を検出する装置とサービスの提供により、土壌・水・人体等への有害物質蓄積防止に貢献

電気・電子機器に含まれる有害物質に関しては、EUの規制(RoHS指令)他、各国の法令で規制されています。当社は、製品検査や材料受入検査段階で有害物質を検知することで、健康被害を及ぼす物質の拡散防止に寄与しています。2021年度には、「RoHSアプリケーションに対応した装置データ収集システム」を開発しました。これを当社のIoTサービスポータル「ExTOPEⓇ(エクストープ)」につなぎ、さらに顧客の各拠点の分析装置とつなぐことで、データのリアルタイムかつ一元的な管理を実現しました。これにより、管理の効率化と、製品・部品の不具合発生時の速やかな原因調査と対策が可能となり、有害物質を排出しない安全・安心な製品を世に出すことに貢献しています。

RoHS COMPLIANT

2024中期経営計画に向けた取り組み

2 有害物質のスクリーニング検査の提供コアテクノロジーソリューション

有害物質の拡散抑制に貢献し、新たな規制物質にも対応

電気・電子機器に含まれる有害物質の使用制限に関する、EUの規制(RoHS指令)に対応し、現在、RoHS指令規制の追加となる見込みの物質が測定できる装置の開発を進めています。またRoHS指令以外に、各国が定める有害物質拡散抑制に関する法令にも対応するため、準備を進めています。有害物質分析については、分析装置の開発だけでなく顧客からの受託分析も行っています。強い毒性がある化学物質の分析には前処理や測定に高い技術が必要ですが、当社が受託することで、有害物質の有無や含有量を安全に確認することができます。こうしたサービスにより、顧客の製品が環境規制を満たさないリスクを回避し、ビジネスの機会損失を防ぎます。さらに持続可能なモノづくりや事業の成長を後押するとともに、健全な地球環境を守ることにも貢献しています。

有害物質をスクリーニング検査する様子
有害物質をスクリーニング検査する様子
細かい材料・部品に含有される有害物質も検知可能
細かい材料・部品に含有される有害物質も検知可能

活動目標3 社会インフラの安全性確保

2021年度実績
危険物検出装置の提供により、安全な社会インフラの維持に寄与

重要な公共インフラ設備や空港、イベント会場などにおけるセキュリティ対策として、危険物を検知する検出装置の開発・提供を継続し、地域の安全維持に貢献しています。

高速・超距離伝送機器に使用される光通信部材の販売を通じ、通信インフラの発展と安定性向上に貢献

高速・長距離伝送機器に使用される光通信用部材の販売を継続し、次世代高速通信機器に採用されることで、通信インフラの安定性確保とコロナ禍における新しい暮らしに貢献しました。

大規模災害時での通信インフラや、在宅勤務に必要なクラウド環境の構築に貢献し、人々の快適な暮らしを支える
大規模災害時での通信インフラや、在宅勤務に必要なクラウド環境の構築に貢献し、人々の快適な暮らしを支える

2024中期経営計画に向けた取り組み

3 光集積回路(PIC)エンジニアリングサービスの提供バリューチェーンソリューション

高速・長距離伝送機器開発の新たな潮流に合わせ、製品開発や設計のコンサルティングを開始し、通信インフラの発展と安定性向上に貢献

高速・長距離伝送機器の高速化・小型化・低消費電力化が求められる中、光集積回路の新しい設計技術を持つエンジニアリング会社を子会社化し、設計から製品開発までトータルでサービスを提供できる仕組みを整えています。大規模データセンターや基幹通信網への採用を継続するとともに、今後は、新しい設計技術を活かした車両の自動運転やヘルスケア分野等への貢献をめざし、新たなニーズを発掘していきます。これらの取り組みを通じて、通信を含めた社会インフラの発展と、さらなる省電力化とCO2排出量の削減に貢献していきます。

新技術で、光集積回路を開発・設計
新技術で、光集積回路を開発・設計