銅合金中の有害元素分析
銅は高い電気伝導率、加工性、耐食性を有するため、電気・電子部品や水道管・水栓部品など多くの用途で使用されています。以前は安価な鉛を加えてより加工性を上げて製品が作られていました。しかし、世界的に環境問題への対策が講じられる中、環境や健康への負荷を低減するため、工業分野をはじめ様々な分野で「鉛フリー化」が進み、規制が強化されています。代表的な規制として欧州のELV指令やRoHS指令、REACH規則、米国の飲料水規格NSF61が挙げられます。一方、日本では水道水質基準による鉛の溶出量が規制され、鉛が使用された水道管では表面処理を行うことで鉛の溶出を抑えることも行われています。
銅製品の製造する上では材料に含まれる元素を知ることは有意義であり、特に有害物質の含有量が規制値内であることを確認することは大変重要です。また鉛やカドミウムを使用しない代替材料を開発する上でも含有元素を確認することは開発スピードを向上させるため大変重要です。
本資料では、固体発光分光分析装置OE750による銅合金の有害元素分析例をご紹介します。
銅合金中の元素分析
分析方法
| 光学系 | パッシェン・ルンゲ |
|---|---|
| 焦点距離 | 400 mm |
| 回折格子溝数 | 2400 本/mm |
| 検出器 | マルチCMOS |
| 観察波長範囲 | 119~766 nm |
| 光学系雰囲気 | 中圧真空 |
| 認証標準物質 (CRM) |
39X 27866(A) (MBH Analytical Ltd) |
|---|---|
| 前処理方法 (切削) |
精密卓上旋盤 Compact 9(東洋アソシエイツ) 回転速度:100~2500 rpm |
| 分析条件 | Cu_050(Cu合金分析用プログラム) |
分析例
- Cu合金の認証標準物質を10箇所測定し、平均値(Avg.)と相対標準偏差(RSD)算出しました(表3)。
- 全ての元素において、認証値と同等の結果が得られました。
- RSDは良好であり、精度良く測定できていることが分かります。*
- Pbをはじめ、Cd、CrおよびAsなどの有害元素も十分な測定ができています。
* 検出下限値近傍および検出下限値以下の元素は除く。
表3 認証標準物質(39X 27866(A))の認証値および測定結果
(単位:wt%)
詳細データ
表4 認証標準物質(39X 27866(A))の測定結果
(単位:wt%)
