2002年7月2日
株式会社 日立ハイテクノロジーズ
株式会社 東京精密
株式会社 日立ハイテクノロジーズ(東京都港区西新橋一丁目24番14号、電話03-3504-7111、社長:樋口紀昭)と株式会社(東京都三鷹市下連雀9-7-1、電話0422-48-1011、社長:大坪英夫)は、90nmノード以降の半導体プロセスに対応した次世代ウエーハ外観検査装置の共同開発に合意し、7月22日から米国で開催されるセミコンウエストにおいて、新製品「HA-3000形ウエーハ外観検査装置」を発表します。
共同開発の合意内容は、90nmノード以降のプロセスに充分に対応できる光学式ウエーハ外観検査装置の製品化について、両社が得意とする先端技術力、開発力、生産力、販売力を集約・統合し、米国を中心とした競合他社に対抗できる唯一の勢力を構築する点にあります。今回、その成果として、次世代対応の「HA-3000形ウエーハ外観検査装置」を7月から市場投入します。製品の標準価格は8億5千万円、初年度十数台の納入を目指します。
光学式ウエーハ外観検査装置は、一般的に、デバイスの微細化に対応し、微細欠陥(90nmノードで欠陥サイズ54nm)を高速で検出するため、光学系の短波長化が必要です。今回、株式会社 日立ハイテクノロジーズと株式会社 東京精密が共同開発した「HA-3000形ウエーハ外観検査装置」は、現在、市場で提供されている装置の使用波長よりも更に短波長のDUV(Deep Ultra Violet:遠紫外光)を採用することにより、90nmノード以降のプロセスにも充分対応することが可能です。
また、画像分解能の向上については、検出画像をより微細に分解して処理できるように、より小さな画素サイズの選択を可能としました。一般に、画素サイズを小さくすると、画像処理速度の制限によってスループットが制限されるという技術的な課題があります。今回の共同開発では、世界最速の画像処理装置を開発することにより、従来装置の数倍以上の高速化を実現。従来装置に比べて、「HA-3000形ウエーハ外観検査装置」は、高CoO(Cost of Ownership)の実現が可能となりました。
今回の共同開発のねらいは、株式会社 日立ハイテクノロジーズと株式会社 東京精密の得意分野を有効活用することによって、市場変化や顧客のニーズに的確に対応し、次世代光学式検査装置の新市場を両社が占有していくことにあります。共同開発の具体策としては、株式会社 ティーエスケイ・マイクロテクノロジ(東京都八王子市石川町2968-2、社長:鈴木貞勝)に両社の開発者を集めることにより、次世代装置を早期に開発・設計し、短期生産を目指します。
そして、生産された新製品は、株式会社 日立ハイテクノロジーズのグローバルなネットワークを活用し、全世界に販売します。また同時に、株式会社 東京精密は、既に確立しているサポート組織を活用し、販売支援を行います。なお、両社が従来から展開している現状装置に関しては、これまで通り、各々にて販売を継続します。
今回の共同開発は、両社のシナジー効果を最大限に具現化するものであり、ウエーハ外観検査装置の市場占有率に大きな影響力を持つものと両社では判断しています。そして、今後の後継機種についても、両社は幅広くビジネス規模を拡大していく予定であり、2005年には、ウエーハ外観検査装置業界において首位を狙います。
株式会社 日立ハイテクノロジーズは、2001年10月1日に、日立グループの商社である旧日製産業株式会社と、株式会社 日立製作所の計測器グループ・半導体製造装置グループが事業統合して誕生しました。以来、電子デバイスシステム、ライフサイエンス、情報エレクトロニクス、先端産業部材などの最先端技術分野の製品、システムを幅広く国内外に販売しています。同社の強みは、グローバルな営業力・商社機能と共に、日立製作所の研究所を中心に長年培ってきた豊富な技術力、特許、ノウハウなどを有していることであり、今回の共同開発でもこうした蓄積技術を適応します。
また、株式会社 日立ハイテクノロジーズは、CD-SEM(測長SEM)のトップメーカーであり、電子線技術を中心に、欠陥レビューSEMや断面観察SEM、透過形電子顕微鏡(TEM)などのラインアップにより、半導体製造工程における歩留り解析・分析を行う支援システムを幅広く提供することが可能です。さらに、現在、ウエーハ外観検査装置として、SR(Super Resolution:超解像)技術を搭載した「SR-7300」を販売しています。
株式会社 東京精密は、プローバの最大手メーカーであると共に、関連会社である株式会社 ティーエスケイ・マイクロテクノロジを中心に2000年から光学式ウエーハ外観検査装置ビジネスに新規参入しています。現在、UV(Ultra Violet:紫外光)光学系を搭載した「WIN-WIN 50ウエーハ外観検査装置」を販売し、近年、急速にビジネスを拡大してきました。
株式会社 東京精密の強みは、「WIN-WINの仕事で世界NO.1の商品を創ろう」をモットーに、第一線で活躍する優秀なエンジニアを集めると共に、世界各国の優れた技術を集約し、短期間で製品開発を常軌化させ、それを実現していること。また、「WIN-WIN50ウエーハ外観検査装置」の開発にあたっては、装置開発の段階からクリーンルームを有するウエーハ外観検査装置専用工場を建設し、既に量産体制を整えています。
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