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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

2002年9月2日

株式会社 日立ハイテクノロジーズ

株式会社 日立ハイテクノロジーズ(取締役社長:樋口紀昭)は、この程、次世代半導体リソグラフィー用の光学部品評価装置、真空紫外分光光度計「U-7000」を発売します。半導体リソグラフィーのステッパー光源は年々短波長化が進み、現在の主力ステッパー光源はKrFレーザ(248nm)からArFレーザ(193nm)へと移行しています。さらに、次世代の主力ステッパー光源は真空紫外域に発振波長を持つF2レーザ(157nm)となり、現在、この次世代ステッパー対応の光学部品評価ニーズが高まっています。

「U-7000」は、従来、半導体リソグラフィーの光学部品評価において高い性能を有する「U-4000形分光光度計」で培った大型分光器技術を取り入れることで、多種多様なサンプル測定ニーズに柔軟に対応。さらに、紫外域~真空紫外域の広い波長範囲を有し、F2ステッパー光源波長(157nm)に加え、紫外域における従来のステッパー光源波長(193nm、248nm、365nm)での光学特性測定にも使用することができます。

真空排気環境下での測定のほか、N2パージ環境下での測定にも標準対応。従来、N2パージを行うとパージ完了までの待ち時間が非常に長くなり、これが測定スループット向上の足かせとなっていました。「U-7000」では分光器、試料室間に窓材を用いることで両ユニットを空間的に独立。光学系構成、試料室形状にも工夫を加えることで、パージ待ち時間を大幅に短縮することに成功しました。
また、サンプル装着用ディスクとサンプルターレット機構による自動サンプル切替システムを標準装備。これにより、真空排気、測定サンプルの選択、測定、サンプル切替による複数サンプルの測定は全てパソコンで制御でき、完全自動測定が可能です。
さらに、当社独自のディファレンシャルフィードバック技術が、高速スキャン時も高精度の測定を可能にします。これらの特徴を備えた「U-7000」は、真空紫外域での高スループット光学測定により、次世代半導体リソグラフィー用の光学部品評価ニーズに対応した装置です。

価格は3,500万円。主に、次世代半導体リソグラフィー関連分野や大学の研究室などを対象に初年度10台の販売を見込んでいます。
また、真空紫外分光光度計「U-7000」の発売に合わせて、レシオビーム分光光度計「U-1800」(価格65万円)とダブルビーム分光光度計「U-2800」(価格130万円)の2機種も同時に発売します。「U-7000」「U-1800」「U-2800」は、9月4日(水)から6日(金)まで幕張メッセで開催される「2002分析展」に出展する予定です。

製品概要

真空紫外分光光度計「U-7000」

  1. F2ステッパー対応光学材料の特性評価に最適
  2. 真空紫外~紫外域の透過/反射率測定が可能
  3. 完全対称ダブルビーム光学系により高精度測定が可能
  4. 試料室部の個別排気により、真空排気およびN2パージの待ち時間短縮を実現
  5. サンプルターレット機構(標準装備)により、複数試料の自動測定が可能
  6. 高速スキャンにより、高スループット測定が可能
  7. 快適な操作性とフレキシビリティーの高いシステム

用語解説

N2パージ

N2=窒素。窒素により光路(試料室内の大気)を置換すること。真空紫外光は酸素による大幅な吸収により、大気中では光路中を光が透過しないため、真空紫外光の測定には真空排気もしくは窒素パージを行う必要がある。

サンプルターレット

当社造語。測定サンプルを切り替える機構がターレット形状のため。

ディファレンシャルフィードバック

従来の「分光光度計」で用いられてきた技術(当社特許)。検知器感度補正に使用するフィードバック値の基準について、参照光と試料光を、サンプリング回毎に選択し、デジタル精度の桁落ちを最小限に留める。

レシオビーム、ダブルビーム

一般的にはシングルビーム、ダブルビームという分け方であり、シングルビームは試料室を通るビームが一本、ダブルビームはシングルビームが二本あるもの。レシオビームは、シングルビームの一種で、試料室のビームは一本だが、実際には光路を二つに分けており、もう一本の光(試料室を通らない光)も測定することにより、光源発光強度のふらつきを補正する機能を持つ。なお、レシオビームは当社造語。

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