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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

2003年8月26日

株式会社日立ハイテクノロジーズ(東京都港区:代表執行役社長 林 將章/以下、日立ハイテクノロジーズ)は、Genomics Collaborative, Inc.(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ:代表取締役兼CEO Michael J. Pellini, M.D./以下GCI社)が持つ12万以上の臨床情報付ヒトサンプル(DNA、RNA、血清、組織)の日本における独占代理店契約を7月7日に締結した。

GCI社は、1998年に米国で設立されたバイオベンチャーであり、Global Repository(GR)と呼ばれるヒト由来サンプル(DNA、RNA、血清、組織)ストックを有している。このGRは、製薬会社などの企業が、研究目的で使用できる臨床情報付のヒトサンプルのストックとしては、世界でも例を見ない規模である。研究者は、GRの中から臨床情報をもとに、使用したいサンプルを選択し購入できる。すでにGCI社は、米国を中心に30社ほどの製薬会社やバイオ企業にサンプルを販売している。

近年ヒトゲノム解読、SNPプロジェクト、DNAチップを使用した発現解析などから、個々の疾患の原因と遺伝子の関係や、薬の効きやすさ・副作用の有無などの個人差と遺伝情報の関係が注目され、「テーラーメイド医療」と呼ばれる、ゲノム情報に基づいた個人の体質の違いを考慮した医療の実現を目指し研究が行われている。このような研究では、DNA、組織、RNAなどの患者のサンプルと、遺伝情報のアウトプットである臨床情報を解析することは、一つの有効な手段と考えられているため、臨床情報付ヒトサンプルが注目されている。しかし現在日本では、倫理問題等で研究に必要なヒトサンプルを簡単に手に入れることは難しい。

GCI社およびサンプル収集を行う病院の活動は、IRBと呼ばれる米国式の倫理審査委員会により厳しく審査されている。さらに、サンプルを収集する際は、倫理面を十分配慮したインフォームドコンセントが取得され、サンプル提供者の権利を守るべく最善の努力が行われている。このような厳しい倫理基準のもの収集されたGCI社のサンプルストック(GR)は、同一患者由来のDNA、血清、組織、RNAと詳細な臨床情報が揃い、研究者が必要な時にサンプルを提供できるため、疾病研究の有用な研究材料として、テーラーメイド医療やゲノム創薬実現に大きく貢献すると期待される。また(GR)は最近注目されている、高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病を中心に集められており、これら多因子性疾患と呼ばれる複数の因子が原因で発病する疾患多因子性疾患を解明するための研究材料としても注目される。

なお、日立ハイテクノロジーズとGCI社は、8月27日から29日まで、神戸国際会議場で開催される「バイオビジネス国際フォーラム2003」に展示発表している。また27日10時より505会場でGCI社とSEQUENOM社のセミナーを開催する予定。

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