-コンパクトな卓上サイズ、シンプルな操作を実現-
2005年2月1日
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:林 將章/以下、日立ハイテク)は、低真空タイプの走査電子顕微鏡の原理を利用した、全く新しいタイプの卓上顕微鏡「TM-1000」Miniscopeを新開発し、標準価格495万円にて4月1日より発売を開始します。
本装置は、低真空タイプの走査電子顕微鏡の原理を抽出しており、非導電性の試料でも金属蒸着を行なうことなく、迅速に焦点深度の深い立体的な像観察を行なうことが可能です。また、オフィスなどの卓上で使用可能なコンパクトサイズを実現し、設置のための特別な工事は一切なく、100ボルト電源の接続のみで、水による冷却も不要です。
さらに、多岐にわたる観察条件の設定がないため、わかりやすくシンプルな操作を可能としています。装置の立ち上げ時間は約3分で、従来型の据え置きタイプの走査電子顕微鏡(約20分)に比べ大幅に短縮。オートスタート機能の搭載により、スタートボタンをクリックするだけでフォーカスと明るさを自動調整し、観察対象をすばやく見つけることができるため、観察時間を大幅に短縮できます。
光源となる電子銃のフィラメントは、通常その交換時に煩雑なフィラメントの位置調整を行なわなければなりませんが、本装置では、それらの調整が既にされているプリセンタードカートリッジフィラメントを採用しています。
観察倍率は20倍~1万倍、デジタルズームを使用することで最高4万倍となります。また、ユニバーサルデザインを意識し、誰にでも使い易い機能を操作画面など随所に取り入れています。
日立ハイテクは、一般の研究や品質管理等で使用される汎用タイプから、半導体の製造プロセスでの評価に使用される測長タイプまで各種の走査電子顕微鏡を製造、販売しており、世界のトップシェアを占めています。これらの高い技術力とノウハウを駆使して本装置が開発されました。
今後、材料、半導体、食品、バイオ等幅広い分野での研究・開発、品質管理まで多岐にわたり活躍が期待されます。また、コンパクトで使いやすいため、学校や科学館など教育分野でも活用でき、昨今の「理科離れ」を防ぐ手段のひとつになると期待しています。
当社は、本装置の実機展示を2月23日(水)~25日(金)に東京ビッグサイトで開催される「国際ナノテクノロジー総合展」(日立ハイテクノロジーズ ブース Hall4 D-18)で3台、3月5日(土)に東京医科大学病院(新宿)で開催される「日本顕微鏡学会第29回関東支部講演会」で1台、3月29日(火)~4月1日(金)に埼玉大学で開催される「第52回応用物理学関係連合講演会」に1台予定をしています。製品の出荷は5月10日より開始し、初年度100台、3年後年間300台の販売を目指します。
本体 | 338(幅)×564(奥行き)×513(高さ)mm |
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制御ユニット | 140(幅)×525(奥行き)×513(高さ)mm |
倍率 | ×20~×10,000 (デジタルズーム:×2、×4) |
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加速電圧 | 15kv |
検出器 | 高感度半導体反射電子検出器 |
観察モード | 標準モード/帯電防止モード |
試料ステージ(mm) | X:15mm、Y:18mm |
最大搭載可能試料サイズ | 70mm径 |
電源 | 単相AC 100V 5A |
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卓上顕微鏡「TM-1000」 Miniscope外観
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