味の素との共同開発により操作性を大幅に向上
2005年5月31日
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:林 將章/以下、日立ハイテク)は、味の素株式会社(代表取締役社長:江頭 邦雄/以下、味の素)と共同で、操作性を大幅に向上させた高速アミノ酸分析計「L-8900形」を開発し、このたび発売を開始しました。
味の素はアミノ酸のリーディングカンパニーとして世界最大の販売シェアをもっており、日立ハイテクはアミノ酸分析計の製造・販売において国内トップシェアを誇っています。日立ハイテクは、市場ニーズを先取りしたベストソリューションを提供することを企業ビジョンに掲げ製品開発を推進していますが、その一環としてユーザーとの共同開発を試みたのが本装置です。2004年よりアミノ酸分析計の最大ユーザーである味の素と次期モデルの共同開発を開始し、味の素が開発コンセプトおよび製品仕様をユーザーの視点で提案し、日立ハイテクが製品化しました。
開発コンセプトは、1)派遣社員や新人(若手)研究者といった、習熟度が低い方でも非常に簡単に使用でき、かつ操作で迷わない、2)安定した高精度・高スループット測定が誰でも可能の2点です。使用現場での操作性向上のためタッチパネルを採用。ソフトウェアには画面に従って順番に設定すれば分析開始に至るナビゲーションソフトを採用しています。また、操作ミスやエラー発生時には手順を案内するガイダンス画面も充実させました。
ハードウェアは自動化ニーズに合わせ2機種を用意。試薬瓶の「自動窒素ガスパージ機能」は2機種共通で、上位機種には従来、手動や目視確認が必要であった「自動ポンプパージ機能」や重量センサーによる「自動試薬残量・廃液量管理機能」を搭載しています。さらに高精度・高スループットを実現するためのアプリケーション開発にも着手し、第一弾として「リチウム(Li)バッファーによる60分生体分析、45分標準分析」カラムも発売します。
本装置はアミノ酸分析計としては8年ぶりのフルモデルチェンジとなり、1962年の発売以来9代目に当たります。本装置の発売を契機に、国内の市場規模が1,000億円以上に拡大したアミノ酸飲料、サプリメント等を取り扱う食品・飲料会社の新商品開発に対して分析業務の効率向上や商品開発のスピードアップに貢献できる製品と期待しています。
日立ハイテクでは、昨今のアミノ酸ブームによる市場拡大と本装置の市場シェア拡大により、2007年度には国内向け40台、海外向け100台の受注を目標に積極的な販売展開を行っていきます。
日立高速アミノ酸分析計「L-8900形」
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