高い安定性、ソフトウェア機能の充実、軽量化により利便性を向上
2007年11月15日
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:大林 秀仁/以下、日立ハイテク)は、高感度・多機能分析を可能にした分光光度計「U-3900」、「U-3900H」の2機種を開発し、このたび発売を開始しました。
価格は、基本性能に優れたスタンダードタイプ「U-3900」が180万円、高精度分析を実現した「U-3900H」が240万円です(共に税抜き価格、PCを含まず)。
本製品は、従来から評判の高い収差補正凹面回折格子(*1)の採用を継承し、さらに分光性能の高い分光器を採用して安定性を向上させるとともに、装置設置面積の低減、ソフトウェアの機能充実を図り、水質、環境、バイオ、製薬、材料など広い分野の多くのユーザーに対して信頼性、利便性の高い装置としてお使いいただけるようになりました。
分光光度計は、溶液などある程度の光を透過するものを対象に紫外可視-近赤外領域波長の吸光度(*2)を測定する装置で、測定が容易であること、結果が肉眼での観察と一致しわかりやすいこと、分子によっては極めて特徴的なスペクトルを示すこと、スペクトルが物質の状態によって敏感に変化することなどから、非常に広い化学分析で用いられる測定装置です。
今回開発した「U-3900」、「U-3900H」は、従来に比べて分光性能を向上させたことにより、高いベースライン安定性を実現(*3)するとともに、装置制御・データ処理用PCにノートPCを採用し装置上部に配置できるようにしたことで、設置面積を大幅に低減しました。また、装置軽量化を図り、最大消費電力も従来機に比べて25%低減しています。
さらに、ソフトウェアに分析者の作業効率を向上させるための機能を追加。ノイズの特性が異なる波長領域の測定に対応し、一度の走査の中で波長スキャン速度を変更できるようにしました。紫外波長領域は可視波長領域と比較してノイズが高いため、従来は測定を分けて行う場合があり、測定に時間がかかっていましたが、今回搭載した機能によって測定時間を短縮できるようになり、特に材料分野などの測定者の負担を軽減しました。
従来通りの豊富なアクセサリラインアップに加え、新規にスペクトルプレビュー機能、測定データの相互比較、データ処理の操作性、結果からの分析条件の吸上げなど、多彩な機能を搭載し、測定者の利便性を大幅に向上しています。
日立ハイテクは、中型分光光度計の分野で国内市場の約30%を占めるトップメーカーです。今回、シングルモノクロタイプの使いやすい装置「U-3900」、ダブルモノクロタイプの高精度装置「U-3900H」を発売することにより、国内シェアの40%以上獲得を目指すとともに、世界市場におけるシェアを3年後に15%以上(現在約9%)にしていきます。
680(W)×692(D)×257(H)mm
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