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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

第54回大河内記念生産賞を受賞

「半導体超微細パターン計測用測長SEMの開発と実用化」

2008年4月7日

株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:大林 秀仁/以下、日立ハイテク)、および日立ハイテクの100%子会社である株式会社日立ハイテクフィールディング(取締役社長:長嶺 由政)は、株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)と共同で、3月11日(火)、「半導体超微細パターン計測用測長SEMの開発と実用化」について、財団法人大河内記念会(理事長:吉川 弘之)より「第54回(平成19年度)大河内記念生産賞」を受賞しました。

「大河内記念生産賞」は、生産工学、高度生産方式等の研究により得られた、優れた発明または考案に基づく産業上の顕著な業績に対して毎年贈られる賞です。今回の受賞は、日立ハイテク、日立ハイテクフィールディング、日立の3社が「半導体超微細パターン計測用測長SEMの開発と実用化」により、計測技術で半導体の微細化に貢献したことが評価されたものです。

半導体業界では、次世代のデバイス開発に伴いプロセスの微細化が進んでおり、微細化プロセスのパターン寸法管理の要となる測長SEMも、より一層の性能向上を求められています。
日立ハイテク、日立ハイテクフィールディング、日立の3社は、測長SEMのトップメーカーとして、さらなる微細化に対応した技術開発、製造技術、顧客サポートの向上により、引き続き業界の発展に貢献していきます。

今回の受賞に関する主な技術特徴など

題目

「半導体超微細パターン計測用測長SEMの開発と実用化」

技術の特徴と成果

  1. 1984年の初代「測長SEM」は、当時の電子顕微鏡の常識を破る以下の特徴を有した。
    • 測定対象に帯電防止コーティングをせず、電子線ダメージのない非破壊計測を可能とした低加速電子顕微鏡
    • 暗室を不要とし、半導体製造ラインでその場測定できる高輝度FE電子銃の世界初の実用化
    • 微細パターン計測に特化し、製造ラインのオペレータが使用できる自動測定機能
  2. その後、測定精度を向上させるため、初期は低加速電子顕微鏡の分解能・検出効率の向上、後期は主としてシステム全体のノイズ対策を実施し、2006年に発売した新型機では、2010年に量産化予定の最小線幅45nmパターンにも対応できる測定再現性0.3nm(3σ)を達成した。
    電子顕微鏡を計測システムとするために、当時世界最小240nmピッチの倍率校正用「標準マイクロスケール」を開発し、これも現在では、さらに100nmピッチに微細化しJCSS(計量法認定事業者 制度)及びISO/IEC 17025に基づく国際標準へのトレーサビリティを確保した計測システムを実用化した。
  3. 以上の結果、「測長SEM」は発売以来3,000台以上を出荷している。2006年度の市場占有率は、米国調査会社のデータによれば、世界市場で77%、国内市場で83%であり、半導体業界において、計測技術で半導体の微細化に貢献している。

将来展望

本技術は、電子顕微鏡の工業応用であるので、従来の線幅測定だけでなく2次元画像計測による形状計測技術の開発により、さらに微細化が計画されているMOSLSIの計測に十分対応できる。また、近年注目されているナノテクノロジー関連産業に対しても、計測技術で貢献することが期待される。

超微細パターンに対応した新型の測長SEM「CG4000」
超微細パターンに対応した新型の測長SEM「CG4000」

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