-食品表面上の毛髪を高信頼性で検出-
2008年5月16日
株式会社日立ハイテクノロジーズの100%子会社、株式会社日立ハイテクトレーディング(本社:東京都港区、社長:梅田 順丈)は、食品表面上の異物(毛髪)を高信頼性で検出する異物検知装置「KD-1000」について、5月20日から販売を開始します。
本装置の開発・製造は、同じく日立ハイテクグループの株式会社日立ハイテクコントロールシステムズ(本社:茨城県水戸市、社長:小松 均)が行っています。
近年、食の安全・安心について様々な問題が発生しており、消費者の関心は一層高まっています。こういった状況のなか、食品メーカーでは異物混入対策が、早急に対処すべき重要な課題のひとつとなっており、異物に対する検査機やシステムの導入など、様々な手段で管理体制が強化されています。従来から金属を判別する金属検査機が使用されていますが、近年は金属・非金属の同時検出ができるX線検査装置などの導入が進んできています。
一方、毛髪については、既存の検査装置では測定が困難で、人手による表面検査が主流で、多大な労力と人件費がかかっているため、これらの異物を自動で検出する装置・システムが求められています。
今回開発した異物検知装置「KD-1000」は、特定の対象に照射した光の吸収量・反射量が物質ごとに異なる特性を示すことを利用した装置です。毛髪は波長による光の吸収の変化量が小さいことを利用し、特定の2つの波長で撮影した画像の差分情報を用いた「分光2波長差分方式」を採用し、独自の毛髪検出方法を開発しました。
本装置は、コンベアベルト上の食品表面上に光を照射し、CCDカメラで撮影した画像の2波長比較により、高い信頼性で毛髪を検知することができます。さらに独自の毛髪判定アルゴリズムにより黒髪、白髪だけでなく、染毛の同時検知も可能となり、検知後の異物はピンポイントで排出する機能を付加することも可能です。また、操作やメンテナンスも簡単に行うことができ、食品衛生管理システムの国際標準であるHACCPにも対応しています。
本装置を導入することで、人手による表面検査にかかっていた多大な労力が削減でき、異物(毛髪)検知の信頼性を高めることができます。
価格は1,400万円(税別)から。食品メーカーのほか、薬品・化粧品メーカーなどに向けて販売し、2010年度に200台の売上を目指しています。
なお、本製品は5月27日~30日に開催される「国際食品工業展(FOOMA JAPAN 2008)」(於:東京ビックサイト)において、実機展示を行います。
分光2波長差分方式を採用することにより、高い信頼性で毛髪を検知します。
日立独自のアルゴリズムにより、黒髪、白髪の同時検出だけでなく、染毛の検出も可能です。
容易にコンベヤベルトの着脱ができ、簡単に清掃を行えます。
衛生面を考慮したHACCP対応の本体構造です。
異物検知装置「KD-1000」
「KD-1000」製品詳細ページ(日立ハイテクコントロールシステムズ)
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