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Hitachi

株式会社 日立ハイテク

新型イオンミリング装置「IM4000形」を発売

-断面/平面イオンミリングを装備した1台2役のハイブリッドイオンミリング装置-

2010年11月29日

株式会社 日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:大林秀仁/以下、日立ハイテク)は、走査電子顕微鏡での観察や表面分析(EDX、EBSPなど)用の試料前処理装置として、「断面イオンミリング」と「平面イオンミリング」の2つの機能を装備したハイブリッドタイプのイオンミリング装置「IM4000形」を12月1日に発売します。

イオンミリング装置は、収束させないアルゴンイオンビームを試料に照射し、スパッタリング現象(*1)を利用して応力をかけずに試料表面を研磨できる試料前処理装置として、半導体デバイス分野や材料分野をはじめ、各種産業の研究、品質管理など、多方面で活用されています。
このたび日立ハイテクが開発した「IM4000形」は、試料ホルダを交換することにより、試料とイオンガンの間に遮蔽板を配置して、遮蔽板の上方から試料にイオンビームを照射し遮蔽板端面に沿って平坦な加工面を得る【断面イオンミリング】とイオンビーム中心と試料の回転中心をずらして30~80°程度の照射角度でイオンビームを照射させ、直径約5mmの広領域の平滑面を得る【平面イオンミリング】の2つの機能を1台で可能にしました。
さらに、「IM4000形」は、加工速度300μm/hr(当社比3倍(*2))を実現した高ミリングレートイオンガンを搭載していますので、長時間処理が必要な断面イオンミリングの処理時間を大幅に短縮できます。

本体標準価格(国内)は1,180万円(税別)。日立ハイテクでは、12月1日から幕張メッセで開催される「セミコン・ジャパン2010」に実機を展示します。2011年3月から出荷を開始し、年間150台の販売を見込んでいます。

*1
加速したイオン粒子を物質に照射すると物質表面の原子や分子が弾き出される現象。
*2
Si(シリコン)試料に対する当社従来製品(E-3500:2005年製)比

「IM4000形」の主な仕様

「IM4000形」の主な仕様
項目 内容
断面ミリングホルダ 平面ミリングホルダ
使用ガス Ar(アルゴン)ガス
加速電圧 0~6kV
最大ミリングレート(材料Si) 約300μm/hr フラット時:約2μm/hr
最大試料サイズ 20(W)×12(D)×7(H)mm φ50×25(H)mm
Arガス流量制御方式 マスフローコントローラ
真空排気系 ターボ分子ポンプ(33L/s)+ロータリーポンプ(135L/min(50Hz)、162L/min(60Hz))
大きさ 616(W)×705(D)×312(H)mm
質量 本体48kg+ロータリーポンプ28kg

「IM4000形」の主な特長

  • 断面イオンミリング/平面イオンミリングに対応したハイブリッドタイプ
    試料とイオンガンの間に遮蔽板を配置して、遮蔽板の上方から試料にイオンビームを照射して遮蔽板端面に沿って平坦な加工面を得る「断面イオンミリング」と、イオンビーム中心と試料の回転中心をずらして30~80°程度の照射角度でイオンビームを照射させ、直径5mm程度の広領域の平滑面を得られる「平面イオンミリング」の2つの機能を装備しました。
  • 断面ミリングの高スループット化を実現(加工時間1/3*)
    300μm/hrの高ミリングレートにより加工時間を大幅に短縮できます。
    *当社従来製品(E-3500:2005年製)比
  • 着脱可能な試料ステージユニット
    試料ステージは本体から脱着できますので、加工位置の調整や試料装着が容易に行えます。

新型イオンミリング装置「IM4000形」
新型イオンミリング装置「IM4000形」

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