2011年7月25日
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:久田 眞佐男/以下、日立ハイテク)は、経済産業省委託事業として、インドネシア共和国南スラウェシ州ベカイ村に設置した、「太陽光発電システムを組み合わせた浄水装置」の実用化実証実験を完了したのでお知らせします。
世界では、総人口の72%にあたる約40億人の人々が年間所得3,000ドル未満での暮らしを強いられています。インドネシアは世界第4位の人口大国でありながら、大小17,000以上の島々が連なった国であり、約1億人が電気のない暮らしを送り、上水普及率は人口の20%程度であると言われています。このような生活上の問題を、現地の人々を巻き込んだビジネスの展開により解決することは、新たな産業と雇用を生み出します。貧しい生活が改善されることにより、所得が上昇し、新たに有望な購買市場が生まれる可能性を秘めているため、こうしたBOP(Base Of the Pyramid)層を対象とする事業に注目が集まっています。
日立ハイテクは、BOP事業のあり方を探るべく、2010年8月から、経済産業省を委託元とし、財団法人海外技術者研修協会(以下、AOTS)を主幹事とする「貿易投資円滑化支援事業(実証事業)」として、株式会社日立総合計画研究所とともに「インドネシア共和国BOP無電化村落における太陽光発電システムを組み合わせた浄水装置の実用化実証実験」を推進してきました。
本プロジェクトでは、現地企業Sky-Energy社の太陽光発電充電システムをヤマハ発動機株式会社の浄水装置と組み合わせ南スラウェシ州ベカイ村に設置、太陽光発電システムにより発電した電気で浄水装置を稼働させ、住民に飲用、生活用のきれいな水を提供しました。また、この電気を携帯電話や畑のイノシシ除け用のバッテリー、電灯用バッテリーの充電等に提供し、村の電化に貢献しました。あわせて、村落内に「水電気運営委員会」の設立を指導、住民によるシステムの自主運営体制を構築しました。
本プロジェクトについて、労働移住省のDjoko総局長からは、『今回の太陽光発電システムと浄水装置は、住民にその運営のみでなく、水や電気の販売ノウハウも教えていただき大変感謝している。今後とも生活インフラの改善のために、日立ハイテクとSky-Energy社と新しいプロジェクトを進めていきたい。』とのお言葉をいただきました。
日立ハイテクは、今回のプロジェクトが成功し、インドネシア共和国ベカイ村の住民の生活向上に寄与でき、労働移住省に評価いただいたことを喜ばしく考えています。今後とも同国でのビジネス展開を推進し、CSR経営の一環として「事業活動を通じた社会への貢献」を引き続き行っていきます。
インドネシア国南スラウェシ州ベカイ村
太陽光発電システム(右)を組み合わせた浄水装置(左)
お問い合わせ頂く前に、当社「個人情報保護について」をお読み頂き、記載されている内容に関してご同意いただく必要があります。
当社「個人情報保護について」をよくお読みいただき、ご同意いただける場合のみ、お問い合わせください。