グローバルプレーヤーとして、より一層の飛躍をめざす
株式会社日立ハイテクノロジーズ
執行役社長 久田 眞佐男
2015年1月5日
あけましておめでとうございます。
昨年の世界経済は、雇用状況が改善した米国が引き続き好調を持続する一方、新興国の経済成長率が鈍化し、南欧諸国での景気低迷の長期化、ウクライナや中東情勢のリスク拡大など、予断を許さない状況が続きました。一方国内経済は、アベノミクスによる景気持ち直しの動きが続き、円安・株高の流れが一層鮮明になってきました。消費税率引き上げに伴う影響には不透明感が残るものの、回復基調が継続した一年となりました。
このような環境の中、日立ハイテクグループは、これまで取り組んできた経営基盤強化・事業構造改革の効果などにより、2013年度に引き続き、2014年度も増収増益を継続できる見込みです。
私は2015年を、「日立ハイテクグループの強みをさらに強化し、真の成長を実現する攻めの年」にしたいと考えています。
そこで、2015年の年頭にあたり、4つのメッセージを送りたいと思います。
昨年、日立ハイテクグループは、長期経営戦略(Corporate Strategy 2011:CS11)をさらに加速させ具現化するために、当初定めた4つのターゲット分野を「バイオ・ヘルスケア」「社会・産業インフラ」「先端産業システム」の3事業ドメインに括り直し、これまで以上に、市場変化に対応して投資・リソースを傾斜配分することにしました。注力地域・重点分野へのリソースシフトによる積極果敢なグローバル成長戦略を加速し、事業基盤の強化・確立、ならびにさらなる事業拡大を図ることをお願いします。
また、現在、日立ハイテクグループでは、あらゆる業務を見直し、業務そのものを改革するHitachi Smart Transformation Projectに取り組んでいます。今年は、Hitachi Smart Transformation Projectの成果を着々と刈り取り、事業計画に盛り込むことで、コスト競争力の強化に取り組んでいただきたいと思います。
2013年に最先端顧客とのアーリーコラボレーションを目的に設立された米国のプロセスエンジニアリングセンタ(PEC)は、日立ハイテクグループ初の半導体製造装置における海外技術開発拠点です。お客様へのサポート力を強化するために開設され、現在お客様との連携を一層強化するとともに、さらなるビジネス拡大に取り組んでいます。PECは一例ですが、今後も、日立ハイテクグループは、最先端分野の事業基盤をグローバルに整備・強化し、お客様の開発パートナーとしてソリューション事業の拡大を強力に推進する考えです。
私たち日立ハイテクグループはハイテク・ソリューションという創造性・革新性ある価値をお客様や社会に提供し続ける、事業創造企業です。当社グループの強みである事業創造力を発揮するために、お客様との関係強化をいかに行うか、お客様視点のソリューション事業にいかに取り組むかを今一度意識し、日々の業務に取り組んでいただきたいと思います。
そして、収益構造をより強固なものとするために、高い収益性が見込まれるソリューション事業の強化と拡大に向けたアクションプランを確実に実行することをお願いします。
私たちが共有すべき価値観であるHitachi High-Tech WAY(WAY)をさらに深化させるためには、今後も継続的に、WAY活動に繰り返し取り組んでいくことが必要です。昨年は新たな取り組みとして、現場の皆様と経営幹部との意見交換の場である「WAY SESSION」を、国内外拠点で開催しました。WAY活動で大切なことは、現在、各職場で取り組んでいることをコミュニケーションの活性化につなげ、WAYを日常業務の中で実践していくことです。今後も、日々の業務の中にWAYを位置づけ、一層の浸透を図るとともに、「CHALLENGE」「OPEN」「SPEED」「TEAMWORK」の具体化を図り、日立ハイテクグループの企業文化としての定着を進めていただきたいと思います。
日立ハイテクグループの経営の基本理念は「あらゆるステークホルダーから『信頼』される企業をめざし、ハイテク・ソリューションによる『価値創造』を基本とした事業活動を通じ、社会の進歩発展に貢献します」であり、グローバルでビジネスを成功させるためには、常に基本と正道に立ち返り、社会から信頼される企業であり続けることが必要です。法律、社会ルール、公序良俗を守り、企業としての社会的責任を果たすことは、全員がその重要性を認識し、行動規範とするべきものです。今一度、全員がこの基本理念を頭に徹底的に叩き込み、日々行動していただくことをお願いします。
昨今、グローバル化の進展に伴い、地球環境の保全、人権の尊重、ダイバーシティの推進、コミュニティ活動への参画といった社会からの要請に対する企業の対応が、「企業の競争力の源泉」と捉えられ、これまで以上に注目を集めています。私たちは、ハイテク・ソリューション事業を行うグローバルプレーヤーとして、事業活動による価値の創造を通じて、世界が抱えるさまざまな課題の解決や人類社会の進歩・発展に貢献できる存在になりたいと考えています。今年も、日立ハイテクグループの一人ひとりが大きな夢と志をもち、持続可能な社会の実現に向けて力を尽くしていただきたいと思います。
2015年が、皆様とご家族が健康に留意され、健やかに過ごされるとともに、日立ハイテクグループにとって、実り多い1年となりますことを祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。
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