- 7nm世代デバイスの開発および10nm世代デバイスの量産に対応 -
2015年7月14日
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑正啓/以下、日立ハイテク)は、このたび、高分解能FEB*1測長装置の最新機種 「CG6300」を開発しました。
日立ハイテクの高分解能FEB測長装置は、1984年の販売以来、計測再現性の高さや高画質像が高く評価され、電子線による計測市場を創出するとともにその市場において累計出荷台数4,600台を売り上げるなど、デファクトスタンダードとなるまで成長を遂げてきました。「CG6300」は、従来機種「CG5000」からフルモデルチェンジを行い、7nm世代デバイス開発と10nm世代デバイス量産時のプロセスコントロールに対応した最新機種で、2015年10月に発売を開始する予定です。
近年、先端デバイスメーカーは7nm世代デバイスの開発と10nm世代デバイスの量産に着手しており、その微細化の手法として、液浸露光機によるLELELE*2の繰り返しや液浸露光機と成膜・エッチング装置などによるSAQP*3のマルチプルパターニング*4が主流となっています。一方で、FinFET*5や3D-NAND*6、DRAM*7では、構造の三次元化やハイアスペクト化により、深い溝や穴底の寸法計測の正確性が求められています。また微細化に伴うマスク数および検査工程数の増加が、先端デバイスメーカーの課題となっています。
高分解能FEB測長装置は走査型電子顕微鏡の応用装置で、ウェーハ上に形成された半導体の微細パターンの寸法を高精度に計測します。
今回開発した「CG6300」では、電子光学系を一新することにより分解能を高め、測長再現性および画質の向上を図りました。電子顕微鏡カラムは、材料から検出される二次電子(SE*8)または後方散乱電子(BSE*9)を、計測対象によって選択可能とすることで、BEOL工程*10のVia-in-trench*11や3D-NAND、DRAMにおける深い溝や穴底の寸法計測を実現しました。さらに電子ビームの走査速度を従来比2倍とすることでウェーハ表面での帯電影響を低減し、より高分解能画像の取得と高コントラストによるエッジ検出が可能となりました。また新設計ステージにより、時間当たりのウェーハ処理枚数について従来比20%以上の高速化を図ることで生産性を高め、ユーザーのCost of Ownership*12を低減させます。加えて、デバイス量産化に対応するため、装置間差を最小に抑え、長期間安定した高い稼働率を実現します。
日立ハイテクは、「CG6300」の開発により、ハイエンドユーザーをはじめ幅広いユーザー向けに、先端デバイス向けの高精度計測機能を提供してまいります。
高分解能FEB測長装置 「CG6300」
ウェーハサイズ | Φ300mm (SEMI規格Vノッチウェーハ) |
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オートローダー | 3 FOUP*13対応ランダムアクセス |
電源 | 単相AC200V、208V、230V、12kVA(50/60Hz) |
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