株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)の100%子会社で、分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:伊東 祐博/以下、日立ハイテクサイエンス)は、日立ハイテクアナリティカルサイエンス会社(取締役社長:Dawn Brooks/本社:英国)が製造するポータブル型分析装置をはじめとする5製品の日本国内販売を7月2日から開始します。
物質に含まれる元素の定性・定量分析は、金属・化学・薬品をはじめとするさまざまな産業分野において、研究開発や品質管理などを目的に行われています。元素分析は、実験室等で据え置き型装置を用いて行うことが一般的ですが、迅速性が必要な出荷・受入現場や、測定対象の加工・切り出しが難しく実験室等への運搬が困難な場合など、オンサイト分析への対応も求められていました。そして近年は、分析技術の進歩や各パーツの小型化により、ポータブル型分析装置が開発され、あらゆる環境での元素分析が行われています。
2017年7月に英国のOxford Instruments社から、原子分光製品に関する同社子会社の全株式を取得し、日立ハイテクグループに新たに加わった日立ハイテクアナリティカルサイエンス会社は、ポータブル型分析装置に強みを持つ会社です。中でも今回販売を開始する、蛍光X線(XRF)分析装置とレーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)分析装置は、持ち運びが容易なハンドヘルド型の装置であり、また分析が短時間で完了することから、建設現場における金属部材の受入検査や、鉄スクラップの仕分けなど、オンサイトでの幅広い用途に対応することが可能です。日立ハイテクサイエンスは今後、屋外等でのオンサイト分析が可能なポータブル型分析装置を国内市場における分析装置のラインアップに加えることで、多様な分析ニーズに応えてまいります。
今回販売を開始するハンドヘルドXRF分析装置「X-MET 8000」シリーズ、ハンドヘルドLIBS分析装置「VULCAN」シリーズ、発光分光(OES)分析装置「PMI-MASTER」「TEST-MASTER」「FOUNDRY-MASTER」*¹各シリーズのうち、「X-MET 8000」「VULCAN」「PMI-MASTER」は、2018年9月5日(水)から7日(金)まで幕張メッセ国際展示場(千葉県千葉市)で開催される「JASIS2018」において、展示を行います。
日立ハイテクグループは、科学機器のグローバルプレーヤーをめざすという中期経営戦略のもと、製品の開発・販売を進め、検査・分析機器により世界のモノづくりに貢献してまいります。また、今後ともハイテク・ソリューション事業におけるグローバルトップをめざすとともに、最先端・最前線の事業創造企業としてお客様視点に立ち、顧客および市場のニーズにスピーディに対応してまいります。
「X-MET 8000」
「VULCAN」
「PMI-MASTER」
X線を試料に照射した際に発生する蛍光X線を検出し、そのエネルギーと強度から含有元素の定性・定量分析を行います。本製品は、非破壊かつ短時間での測定が可能なだけでなく、より小型・軽量化を実現することで、サンプルを切り出すことが困難な場合や、受入検査現場での品質管理など、現場のさまざまなニーズに対応します。
レーザーを金属試料に照射し、試料表面の一部をプラズマ化することで放出される光(発光)を、分光分析する装置です。パルスレーザー*²を使用し、約1秒での高速測定が可能なため多検体の分析に適しています。またX線管球などの高価な消耗部品を使用しないため、ランニングコストの低減にも貢献します。
金属試料と電極との間で放電を発生させ、試料表面の一部をプラズマ化することで放出される光(発光)を、分光分析する装置です。本装置は、固体金属試料の元素組成を高精度かつ短時間で測定でき、冶金*³プロセスの管理用途などにも対応します。特に「PMI-MASTERシリーズ」・「TEST-MASTERシリーズ」は、建設現場、スクラップヤード、プラント等のオンサイトでの分析が可能な小型・可搬型の装置です。
お問い合わせ頂く前に、当社「個人情報保護について」をお読み頂き、記載されている内容に関してご同意いただく必要があります。
当社「個人情報保護について」をよくお読みいただき、ご同意いただける場合のみ、お問い合わせください。