―反射光・蛍光画像の分離表示による可視化観察を実現―
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)の100%子会社で、分析計測装置を製造販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:伊東 祐博/以下、日立ハイテクサイエンス)は、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(所長:喜連川 優/以下、国立情報学研究所)との共同研究により開発した、分光蛍光マイクロスコープ「EEM® View」を国内向けに発売します。
「EEM® View」は、日立ハイテクサイエンスが販売している分光蛍光光度計F-7100に搭載し使用することで、試料のスペクトルデータとCMOS*1カメラによる蛍光・反射画像の分離表示データの同時取得を実現し、より高精度な測定が求められている材料・医薬品・食品など幅広い分野における研究開発や品質管理をサポートします。
分光蛍光光度計は、白色光をプリズムや回折格子などで単色光に分けて試料に照射して生じた蛍光をさらに単色光に分けて検出することで、蛍光物質の性質や濃度の測定を行う装置です。
近年、特にLED照明やディスプレイなどさまざまな用途に用いられる蛍光材料の小型化・高精細化が進んでおり、分光蛍光光度計による電子材料や工業材料の性能や特性の評価に対し、より高精度な測定へのニーズが高まっています。
今回発売する分光蛍光マイクロスコープ「EEM® View」は、積分球*2とCMOSカメラを組み合わせることで、世界に先駆けて*3分光画像とスペクトルデータの同時取得を実現した分光蛍光光度計専用測定システムです。
分光蛍光光度計から照射される単色光を光源に、積分球で照明を拡散化することでムラ無く試料に均一照射してCMOSカメラで画像を取得し、AI技術を応用した計算アルゴリズム*4により、蛍光成分と反射成分の画像の分離表示を可能としました。さらに、取得した試料画像を25分割した際の、区画ごとの拡大表示や蛍光・反射スペクトルデータも取得できます。従来、分光蛍光光度計では、試料全体の平均的なスペクトルデータの取得に留まっていましたが、「EEM® View」を用いることで反射・蛍光スペクトルを可視化し、画像による蛍光発生部位の把握や特定箇所のスペクトルデータの取得が可能となり、より高精度な蛍光物質の測定を実現しています。
日立ハイテクサイエンスは、「EEM® View」の蛍光分析への活用により、微細測定ニーズが高まるLEDやディスプレイなどの電子材料や工業材料分野をはじめ、食品検査分野やライフサイエンス、バイオテクノロジー分野など、幅広い分野での研究開発や品質管理に貢献してまいります。
日立ハイテクグループは、科学機器のグローバルプレーヤーをめざすという中期経営戦略のもと、製品の開発・販売を進め、検査・分析機器により世界のモノづくりに貢献してまいります。また、今後ともハイテク・ソリューション事業におけるグローバルトップをめざすとともに、最先端・最前線の事業創造企業としてお客様視点に立ち、顧客および市場のニーズにスピーディに対応してまいります。
照射波長 | 360nm~700nm |
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カメラ | カラー(RGB)CMOSセンサー |
撮影可能波長 | 380nm~700nm |
最大有効画素数 | 1,920×1,200(H x V) |
主な機能 | EEM測定 単色光画像撮影 白色光撮影 |
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