-96層以降3D-NANDの深穴・溝底寸法計測と、デバイスパターンの高精度オーバーレイ計測を実現-
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)は、このたび、高加速測長装置「CV6300シリーズ」を発売します。「CV5000シリーズ」の後継機である本製品は、96層以降の3D-NANDフラッシュメモリ*1製造に必要な高アスペクト比*2の深穴・溝底寸法計測や、オーバーレイ*3計測の高速化・高精度化を実現し、半導体デバイス製造における生産性向上に貢献します。
「CV6300シリーズ」イメージ画像
半導体デバイスは、その性能を高めるため、微細化に加え構造の三次元化が加速しています。最先端メモリデバイスである3D-NANDフラッシュメモリでは、複数のメモリセルを縦方向へ積層することでメモリ容量を増大させており、現在主流である64層から、96層あるいは128層とさらなる多層化が進んでいます。これらの製造では、メモリセルのサイズや形状を管理するために、多層化により深くなったメモリホール(穴)やスリット(溝)などの底部分をより高精度に寸法計測する必要があります。また、DRAM*4やロジックデバイスの製造では、微細化とともに上層と下層の回路パターンのより正確な位置合わせが求められています。そのため、従来以上に多くの測定点で高精度なオーバーレイ計測が必要になるとともに、測定点数の増加に伴い計測の高速化へのニーズが高まっています。
このたび開発した「CV6300シリーズ」は、世界初*5の高加速電圧45kVを実現したインライン寸法計測装置です。照射する電子線(以下、一次電子線)の加速電圧の最大値を従来機「CV5000シリーズ」の30kVから45kVに高め、一次電子線と試料の相互作用で発生する反射電子(BSE*6)の信号量を大幅に増加させました。これにより取得画像を高画質化し、高精度な深穴・溝底の寸法計測を可能にしました。また、一次電子線の調整精度と安定性を向上させることにより、寸法計測およびオーバーレイ計測における精度向上と装置間計測ばらつきの低減を実現しました。さらに、新ウェーハステージの採用と測長シーケンス*7の最適化により、スループットを従来比約25%向上させました。
日立ハイテクは、本製品をはじめとする電子線技術を用いた計測装置や、光学技術を用いたウェーハ検査装置を提供することで、お客様の半導体デバイスの開発・量産における計測・検査工程での多様なニーズに対応してまいります。今後も、革新的なソリューションをタイムリーに提供し続け、お客様とともに新たな価値を追求・創造し、最先端のモノづくりに貢献いたします。
対応ウェーハサイズ | Φ300 mm(SEMI規格Vノッチウェーハ) |
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電子線加速電圧 | 15 kV~45 kV(5 kV刻み) |
撮像機能 | 3検出器同時撮像、画像合成機能 |
計測機能 | CD計測、オーバーレイ計測機能付き |
オートローダー | 3 FOUP*8対応ランダムアクセス |
最高加速電圧45 kVを実現する電子銃および電子光学系の新規開発と、深穴・溝底から発生するSE*9やBSEの角度・エネルギー別の弁別検出系の改良、さらに耐ノイズ性能の向上により、「CV5000シリーズ」と比較して下記の計測性能向上を実現
日立ハイテク独自の実績ある真空制御・搬送系プラットフォームの採用により、高い安定稼働性と低CoOを実現
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