-ユーザー志向で使いやすさを追求し、測定業務の効率化を実現-
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)の100%子会社で、分析・計測装置を製造・販売している株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:伊東 祐博/以下、日立ハイテクサイエンス)は、装置の立ち上げから測定までの設定を自動化することで、医療分野におけるオペレーターの分析業務の簡易化と効率化および測定データの安定性向上を実現する高速液体クロマトグラフ(以下、HPLC*1)「TDMASTER 1000システム(以下、TDMASTERⓇ)」の提供を開始します。
「TDMASTER 1000システム」
HPLCは液体に溶解可能な物質の組成や含有量を高精度に測定する分析装置です。分析対象となる試料や成分は非常に幅広く、医薬品・食品・化学分野などで研究・開発、品質管理をはじめあらゆる分析シーンで活用されています。医療分野においては、患者の血液中の薬物濃度を測定し、投薬量調整の指標とする治療薬物モニタリング(TDM*2)などへの活用が期待されています。
通常HPLC分析では、前処理や分析条件など適切な分析手順の確立が必要なため、オペレーターには専門知識・経験が求められるとともに、正しい測定結果を取得するためには日常的な性能確認やメンテナンスを行う必要があります。しかしながら、医療現場ではこれらの業務に対応できるオペレーターや時間の確保が厳しく、HPLCの導入が難しい状況にあります。
「TDMASTERⓇ」では、分析前のコンディショニング、分析条件の設定、日常的な装置の性能確認などを自動で実施するソフトウエアを搭載することで、オペレーターの知識・経験に左右されることなく高精度な測定データを安定的に提供します。また、試薬などの消耗品交換のタイミングやサンプルセットの手順などを視覚化することで容易な操作性を実現し、オペレーターの作業負担を軽減します。さらに、装置の保守サービスを含むレンタル方式を採用することで、お客様のシステム導入におけるコスト負担を軽減するとともに、適切なタイミングでメンテナンスを実施することで故障等による装置のダウンタイム*3を低減します。
日立ハイテクサイエンスは、2019年11月2日(土)から11月4日(月)まで、マリンメッセ福岡(福岡県)で開催される「第29回日本医療薬学会年会」において、本機の実機展示を行う予定です。
日立ハイテクグループは、患者一人一人に応じて適切な治療を実施する個別化医療のニーズが高まる中、オペレーターの分析業務の簡易化・効率化を実現する「TDMASTERⓇ」を提供することにより、医療分野へのHPLCの導入を促進することで、人々が健康で豊かな生活を送り続けることができる未来に貢献します。
ユーザー視点によりシステムの準備から測定、結果入手までの操作を最適化することで、ルーチンメソッド化を実現しました。
システムの自動コンディショニング機能およびQCサンプル測定*4による日常のシステム最適化機能を搭載することで、信頼性の高い測定結果の取得が可能です。
分析に必要となる消耗品や一般試薬のキット化と共通化した分析フローを提供することで、作業の効率化を図りました。
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