-EUVプロセスによる5nm世代デバイス量産および3nm世代デバイス開発に貢献-
株式会社日立ハイテクノロジーズ(執行役社長:宮﨑 正啓/以下、日立ハイテク)は、このたび、高分解能FEB測長装置(以下、CD-SEM*1)「CG7300」を開発しました。「CG7300」は、従来機種「CG6300」と共通のプラットフォームを用いながら高精度な計測性能とスループット向上を実現し、EUV*2プロセスによる5nm世代デバイスの量産や3nm世代デバイスの開発に対応可能な最新機種です。
日立ハイテクのCD-SEMは、1984年の販売以来、高精度計測性能や高画質像が評価され、電子線による計測市場を創出するとともに、その市場において、2017年には累計出荷台数5,000台を突破し、電子線計測市場におけるデファクトスタンダードとなっています。
半導体デバイスの加工工程においてはArF*3による露光技術が用いられてきましたが、近年、半導体デバイスの微細化が進むにつれ、先端デバイスメーカーではさらに微細かつ高精度な加工が可能なEUV露光技術を導入し、7nmおよび5nm世代デバイス量産への適用を開始しています。EUVにより加工される回路パターン寸法はArFの約半分になるため、より微細な回路パターンを安定的かつ正確に計測できる技術がプロセス管理において必要とされます。また、EUV露光特有の回路線幅のばらつきや微小欠陥などの課題もあり、微細化に伴い計測ポイント数が増加するため、高スループット化による生産性向上のニーズが高まっています。
CD-SEMは走査電子顕微鏡の応用装置で、ウェーハ上に形成された半導体の微細な回路パターンの寸法を高精度に計測できます。今回開発した「CG7300」では、EPE計測*4、CD/Roughness*5計測、オーバーレイ計測*6、低ダメージ計測など従来より定評のある計測性能を向上させ、微細化が進むEUVプロセス量産世代において、高精度で安定な計測を実現します。また、電子線スキャンシステム、ウェーハ搬送システム改良等により、時間当たりのウェーハ処理枚数について従来機種比 20%以上の高スループット化を実現し、生産性向上に貢献します。さらに、「CG7300」は従来機種である「CG6300」との互換性を重視するとともに、装置間の計測値差を最小に抑えることで、量産ラインにおいてより柔軟な装置運用が可能となり、長期間安定した高い稼働率を実現します。
日立ハイテクは、本製品をはじめとする電子線技術を用いた計測装置や、光学技術を用いたウェーハ検査装置を提供することで、お客様の半導体デバイスの開発・量産における計測・検査工程での多様なニーズに対応してきました。今後も、革新的なソリューションをタイムリーに提供し続け、お客様とともに新たな価値を追求・創造し、最先端のモノづくりに貢献いたします。
分解能 | 1.65nm / 1.35nm(画像処理)@HR 800V Ip:8pA条件 |
測長再現精度 (ダイナミック) |
0.12 nm(従来機種比20%向上) |
スループット | 72 枚/時(従来機種比20%向上) |
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