半導体の部屋
半導体の製造
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測長SEM(CD-SEM:Critical Dimension-Scanning Electron Microscope)は、走査型電子顕微鏡(SEM)の応用装置です。特に半導体等のウェーハ上に形成された微細パターンの寸法計測用に特化した装置で、主に半導体等の電子デバイスの製造ラインで使用されます。
半導体パターン寸法を測る
計測には、SEM画像の濃淡(コントラスト)信号を用います。
図4-1 フォトレジストライン(SEM画像)
とラインプロファイル
以下にCD-SEMで取得したSEM画像の例を示します。図4-1は、1本のフォトレジストラインのSEM画像とその上にラインプロファイルを描いたものです。
フォトレジストのライン断面図とSEM画像の関係は、図4-2に示すようになります。
また、ラインの断面とそのラインプロファイルの関係は、図4-3の様になります。
すなわち、図4-1の画像から、ラインプロファイルを求め、ラインプロファイルから、線幅を求めます。ラインの断面が図4-3のように台形をしている場合、TOP位置とBottom位置の幅は一致しません。この場合どこのエッジ位置を測長値とするかは、レシピで指定します。また、所望の高さ位置を指定することもできます。
図4-2 ライン&スペースのSEM画像と断面摸式図の関係
図4-3 ラインの断面摸式図とラインプロファイルの関係
ウェーハ処理プロセスにおいて主に以下の工程で、寸法計測が行われます。
フォトレジストを現像し、転写したパターンを残します。
現像後、CD-SEMで寸法計測を行います。
フォトレジスト等のパターンをマスクとして配線等をエッチングして作製します。
エッチング工程後、不要となったフォトレジストは、オゾンやプラズマで灰化(Ashing)して除去/剥離します。この後、CD-SEMで寸法計測を行います。
1984年、1号機を発売してから約30年。一貫してSEM画像に基づいた測長方式を踏襲し、改良を重ね、高い測長再現性を維持して来ました。半導体の微細化トレンドに対応した高い分解能を保ちながら、堅牢な装置で高稼働率を発揮。製造、開発ラインで求められる様々な新機能を盛り込んで、お客様のニーズに対応しております。
高分解能FEB測長装置(HITACHI CD-SEM)のラインアップをご紹介いたします。