超LSI時代の検査装置を革新した測長SEM

1980年代、超LSIの加工線幅は1μmを切る「サブミクロン」時代を迎え、その微細加工の検査を行うには、光学的装置では限界を迎えていた。

株式会社日立製作所那珂工場(当時)は、長年培ってきた走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)技術をもとに、半導体検査専用の測長SEM の開発に取り組み、1984年にS-6000を製品化した。記念すべき第1号機は、日立製作所のコンピュータ用素子を開発・生産するデバイス開発センタに納入され、翌年から、武蔵工場の量産ラインに大量導入された。

その圧倒的な性能が評価されて、測長SEMは国内外の半導体メーカーに相次いで納入され、瞬く間に世界シェア80%以上を獲得した。今日に至るまで世界トップの座を維持している。

S-6000
測長SEM S-6000