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Hitachi

株式会社 日立ハイテクノロジーズ

経済発展が進み、世界各地で都市化などさまざまな開発が行われている一方で、自然環境の破壊や汚染、資源の過剰な利用が進み、地球の生物多様性が危機に直面しています。全ての生命の生存基盤である環境は、生物の多様性が健全に維持されることによって成り立っています。
日立ハイテクノロジーズは、グループ全体で生物多様性の保全活動を促す取り組みを行っています。

「日立ハイテクサイエンスの森」における自然再生活動

日立ハイテクサイエンス・小山事業所(静岡県駿東郡)内にある研究開発施設を取り囲む緑地である「日立ハイテクサイエンスの森」において、「自然との共生」をめざし、地域社会の一員として次の4つの取り組みを行っています。

1.広大な緑地の維持・再生

全体の87%にも及ぶ緑地を、将来にわたって維持・再生していきます。

2.人工林の自然林化

敷地内に生育している地域在来の植物を活用し、約50年かけて、スギ・ヒノキの人工林を広葉樹林へと大規模に転換していきます。敷地内で採取したクヌギ、コナラの果実であるどんぐりを苗木に育て、数年後に70cm程度の苗木に育った後、人工林の伐採跡地に植樹します。これにより、シジュウカラ(鳥類)、コミスジ(チョウ目)などの動物の生態環境も改善していきます。

3.在来の野草が咲くススキ草地の再生

約5年かけて、芝生地の一部をさまざまな在来の植物が広がる半自然のススキ草地へと転換していきます。2016年から、毎年、4月頃、ススキの株分けを行っています。

4.外来植物の駆除

セイタカアワダチソウ、ヒメジョオンなど外来植物の駆除に継続的に取り組んでいきます。

生物多様性の第三者認証取得

日立ハイテクは、2015年12月、「日立ハイテクサイエンスの森」(約44,000平方メートル)において、公益財団法人日本生態系協会によるJHEP認証制度で研究開発施設として日本で初めてAA+(ダブルエープラス)評価を取得しました。 本認証制度は、生物多様性の保全や回復に貢献する取り組みを定量的に評価し認証するものです。地域在来の植物を活用した広葉樹林化や在来の野草の咲くススキ草地の再生などの取り組みが高く評価され、本認定を受けました。 「日立ハイテクサイエンスの森」は、多くの種が共存する豊かな自然環境へと再生することを目標にしています。今後もさらに生物多様性の維持・保全に努めます。

JHEP認証取得によせて

自然が急速に失われつつあることへの危機感から、国内外で生物多様性を守るためのさまざまな取り組みが進められています。持続可能な経済・社会の実現に向け、企業の果たすべき役割が、今ほど注目されている時代はありません。

「日立ハイテクサイエンスの森」は、研究開発施設において、人工林を自然の林へと大規模に転換していく方針を打ち出した点が高く評価できます。遺伝子に配慮した地域在来種が数多く植栽される点も、大変評価すべき取り組みと言えます。

良質な自然に囲まれた環境がコミュニケーションや創造力を刺激し、小山事業所の価値を向上させること、さらには、このような取り組みが他の事業所にも広がっていくことを期待しています。

公益財団法人 日本生態系協会
事務局長 関 健志

「法人の森林」における育林活動

日立ハイテクノロジーズは、林野庁の「法人の森林」制度を利用し、茨城県石岡市に約2.3haの国有林を借り受けています。その国有林を「日立ハイテクやさとの森」と命名し、2005年から60年間にわたる育林活動に取り組んでいます。また、日立ハイテクフィールディングも、同制度を利用し茨城県日立市(2002年開始、1.8ha)と三重県いなべ市(2003年開始、1.0ha)に土地を借り受け、「HISCO*の森」植林活動を推進しています。森を育てるために行う下草刈りや枝打ちなどの作業には、新入社員や社員有志とその家族が参加しています。今後も、継続的に森を育て、地球環境の保護・生物多様性の保全・地球温暖化の防止に寄与していきます。

「日立ハイテクやさとの森」は、2005年4月に社員とその家族がヒノキなどの苗木5,600本を植樹したことから始まりました。植樹の時には30cm程度だった苗木は、現在では10mを超える高さまで成長しています。森林を育てることにより、二酸化炭素の吸収・貯蔵による地球温暖化防止への貢献、生物多様性保全への貢献などの環境保全効果があります。

  • * HISCO:
    日立ハイテクフィールディングの旧英文社名であるHitachi Instruments Service Co.,Ltd.の頭文字。

各サイトにおける生態系保全活動

日立ハイテクグループは、2016年2月、日立グループ共通の指標として設定した116の生態系保全活動メニューの中から、9サイトが自ら取り組む項目を選択し、2016年から2018年までの3年間の活動計画を策定しました。
この3年間で新たに取り組む項目に“調査/検討”、“計画”、“実行”の3つのフェーズを設定、「実行」フェーズの項目数を環境行動計画の目標値とし、生物多様性の保全および回復に向けた活動を積極的に推進しています。
2016年度はグループ全体で、44件の生態系保全活動メニューについて活動を開始しました。また、そのうち、4件は実行フェーズとなり、2016年度の実行数は、305件となりました。

生態系保全活動メニュー
区分1 区分2
(ライフサイクル)
主な内容 メニュー数
事業所 生産 再利用ができない資源利用量の低減 4
輸送 生態系に配慮した梱包材または輸送材の使用 7
回収・廃棄・
リサイクル
3R(リデュース、リユース、リサイクル)活動、再生資源(プラスティック、金属など)の有効活用 2
製品企画・
開発・設計
バイオミミクリー(生態系の仕組みを模倣すること)等の考えを製品設計に活用 3
敷地管理 生態系に貢献する緑地や水面をつくる 17
水利用 雨水の利用 1
バリュー.チェーン 出資・買収 事業者への出資・買収判断時に生物多様性への影響や配慮の状況を確認し、影響を最小限にするための施策を実施 1
新規進出・拡張 プロジェクトへの投資および実施判断基準に生物多様性への配慮を盛りこみ 1
事業開発 水、空気、土壌を浄化する、または生態系を回復・改善させる製品・サービス等の開発・事業展開 1
調達 サプライヤーにおける生態系への配慮活動を促進する 17
輸送 輸送時の外来種対策 2
販売 提供する製品の生態系配慮に関して第三者(専門家、NGOなど)の意見や評価をもらう 9
回収・廃棄・
リサイクル
生態系を破壊しない方法での廃棄/回収の実施 7
V.C.全体 再生可能エネルギーの導入促進(生態系保全に影響を与えるような水力発電を除く) 1
コミュニティ コミュニケーション 従業員の意識や知識を高める(社外活動) 3
社会貢献 ステークホルダーと連携した、自社敷地外での希少種の保全 12
流域生態系に配慮した水利用 取水 取水量の管理、地下水位の管理 14
排水 流域を含めた生態系の管理指標の設定、観測 14
合計 116