固体発光分析装置 OE750の紹介
固体発光分光分析は、アーク・スパーク放電によって固体金属試料を励起させ、発光スペクトルを観察することで元素の定性・定量分析を行う手法です。製造現場において材料判別、受入検査、炉前分析、完成品の検査等で使用されます。
OE750は検出器にCMOSを採用することで、卓上設置可能なコンパクトサイズでありながら、迅速に精度よく、多元素同時分析が可能です。また、観察波長範囲内で測定元素を簡単に追加できるため、柔軟な成分管理に有効です。測定面を研磨または切削するのみで、鉄鋼では約30元素、アルミ合金では約35元素を数十秒で分析できます。
装置内は直接測光方式(光ファイバー不使用)となっており、光学系雰囲気を中圧真空にすることで、レンズや光学系の汚染を防ぎます。また、メンブレンポンプを採用することで、オイルレスのため、メンテナンス頻度を減らし、騒音の発生も抑えています。
本資料では、OE750の装置特徴およびアプリケーション例をご紹介します。
装置特徴
装置仕様
- 測定可能な波長範囲が119~766 nmと幅広いため、より多くの元素を測定でき、拡張性にも優れています。
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光学系内部を微量のArガスを流し入れて中圧真空することで、測定の安定性が向上します。
さらに、レンズ等が汚れにくいため、メンテナンス頻度を減らすことができます。
- コンパクトな光学系により、少量のArガスで運用できるため、日々のランニングコストを削減できます。
- 温度変化の大きい電気炉付近などでも安定した分析値を提供します。
SpArcfire
初めての方でも直感的に操作しやすい、ユーザーフレンドリーなソフトウェアです。分析画面では、日常の分析業務をサポートする機能がアイコンのワンクリックで起動します。
合金種自動判定により、測定結果から合金種検索、および規格値と測定値との比較などを容易に行うことができます。
GRADE Database
35万種以上の国内・海外の規格が登録されているデータベースです。SpArcfireに成分情報を簡単に移すことができ、合金種判定にご活用いただけます。
材料名・規格の成分だけでなく、機械・物性特性等も検索できます。測定結果をGRADE Databaseに入力し、相当する国内・海外規格を検索することも可能です。
アルミダイカスト中の微量元素分析
表1 ADC12規格値、CRM認証値および測定結果
(単位:wt%)
溶湯不良や製品製造に悪影響を及ぼす可能性があるP、Li、Sbなどの微量元素の測定も可能です。
近年、アルミニウムのリサイクルが推進される中、より多くの元素のモニタリングが重要となっています。
高張力鋼(ハイテン鋼)の元素分析
表2 高張力鋼(ハイテン鋼)のミルシート記載値および測定結果
(単位:wt%)
高張力鋼は引張強度が約490MPa以上で、各用途に適した材料になるよう成分調整がおこなわれます。高強度化に利用されるSi、Mn、 P、Nb、Ti、Vなどの添加量や鋳造材料にリサイクルの際には、強度低下などの不良につながるAl、B、Pbなどの不純物測定も可能です。
銅合金中の有害元素分析
表3 銅合金のCRM認証値および測定結果
(単位:wt%)
日本では工業分野をはじめ様々な分野で「鉛フリー化」が進み、世界的にも有害物質規制が強化されています。
材料の受入検査や海外への輸出製品など、有害物質の含有量が規制値内かを確認することは重要になっています。
