SEMとAFM 異なる特徴を有する機器の親和性を高めることで
多角的な解析を実現する日立ハイテク独自の観察手法
SEMとAFM、異なる装置の特徴がある機能で同じ場所を観察してみたい。
しかし装置の中に異なる装置を組み込むと、それぞれの性能に制約が生じてしまいます。
日立ハイテクは、その矛盾を解決すべくSEMとAFM それぞれの機器の特性を活かしながら連携させることで計測や機械物性・電気特性・成分分析などを含めたナノ3D形状計測ソリューションを実現しました。
この新しい観察手法は、従来の解析手法では判らなかった多角的な解決アプローチを可能にします。
ここでは、試料のカテゴリー毎に用途例を簡易データシートとしてご紹介します。
電流像+SEM-EDX像
表面形態や元素分布と抵抗変化の相関が明らかになった
分野 | アプリ事例 | 相関解析の概要 | |
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半導体 | ![]() |
7 nmノードデバイス故障解析 | SEM VCで故障箇所特定 ⇒ C-AFMで故障要因解明 |
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シリコン太陽電池pn接合部の相関解析 | SEM EBICでpn接合観察 ⇒ SSRMでドーパント分布観察 | |
電子部品 | ![]() |
積層セラミックコンデンサ断面解析 | 電圧印加時のSEM EBIC観察 ⇒ KFMで定量的な電位値測定 |
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電極用めっきの腐食解析 | C-AFMで導電性分布観察 ⇒ EDXで導電性低下要因を解明 |
AFM像+SEM二次電子像
電子線ダメージ影響の少ないSEM観察条件の最適化
分野 | アプリ事例 | 相関解析の概要 | |
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電池 | ![]() |
プレス条件を変えたLIB 正極の相関解析 | SSRMによる導電性分布観察 ⇒ EDX元素分布との相関 |
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充放電サイクル前後のLIB負極の相関解析 | SSRMによる導電性分布観察 ⇒ EDX元素分布との相関 | |
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LIBセパレータの形状観察 | SEM電子線ダメージ影響 ⇒ AFMクロスチェックによるSEM観察条件の最適化 |
KFM像+SEM-EBSD像
結晶方位マップから表面電位分布の要因が明らかになった
分野 | アプリ事例 | 相関解析の概要 | |
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材料・その他 | ![]() |
炭素鋼の腐食解析 | KFMで腐食解析に有効な電位分布観察 ⇒ EBSD結晶方位との相関解析 |
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アルミ合金腐食の2D/3D解析 | KFMの2D電位分布 ⇒ FIB-SEM-EDXで3D元素分布による腐食進行の可視化 | |
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永久磁石の構造解析 | MFMによる磁区観察 ⇒単磁区/多磁区状態の識別、及び材料と磁性の相関 | |
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AlTiC材の二次電子像解釈解明 | SEM SE像の電位コントラスト ⇒ C-AFMで電位コントラスト要因解明 | |
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自己組織化ポリマーの形状計測 | SEMで場所探し ⇒ AFMで3D形状計測 | |
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導電ゴムのCB可視化と導電性評価 | SEM SE像の電位コントラストでCB分散可視化 ⇒ C-AFMでCBの導電性評価 | |
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バイオミメティクスのための蝶の翅 形状計測 | SEMで場所探し ⇒ AFMで3D形状計測 | |
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グラフェンの相関解析 | SEMで場所探し ⇒ AFM/KFMで層数と仕事関数差を計測 |
分野 | アプリ事例 | 相関解析の概要 | |
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イオンミリング 活用事例 |
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磁石MFM観察におけるイオンミリング効果 | イオンミリング加工 ⇒ 加工筋や研磨残差の除去 |
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炭素鋼KFM観察におけるイオンミリング効果 | イオンミリング加工 ⇒ 表面汚れや析出物を除去 | |
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高分子AFM観察におけるイオンミリング効果 | イオンミリング加工 ⇒ 表面汚れや析出物を除去 |
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講演者: 株式会社日立ハイテク 解析ソリューション開発部 山岡 武博
半導体2Dキャリア分布(半定量)計測の新手法、SEM観察“後!”の高品質SPM物性評価、FIB-SEMを利用したSPM物性解析等、様々な材料・デバイス解析のヒントになるケース・スタディを紹介します。
講演者: 株式会社日立ハイテク 解析ソリューション開発部 相蘇 亨
走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)や光干渉計測システム(CSI)は、試料表面の3次元形状を定量計測することが可能であり、機械特性・電磁気物性測定や非破壊層断面解析など、形状と同時に様々な情報が得られます。また、当社独自のSEM/FIBとのリンケージ機能(SÆMic.)による最新アプリケーションもご紹介いたします。
講演者: 株式会社日立製作所 研究開発グループ 橋詰 富博
微粒子の3次元形状をAFM(原子間力顕微鏡)で計測する場合、孤立分散状態が実現できるのが理想的である。表面修飾基板キットを用いると、複数の表面修飾による相互作用が期待され、種々の微粒子に適応できる。AFM計測では、計測場所を特定するための予備計測が律速になる場合がある。SEM(走査型電子顕微鏡)で迅速に計測場所を決め、SEMとAFMでリンケージ計測して相補的な情報を得ることは、重要な計測手法となると期待される。これらの手法についての応用例をご紹介します。
講演者: 株式会社日立ハイテク 解析ソリューション開発部 伊與木 誠人
SEMによる形状観察・組成・元素分析等と、AFMによる3D形状計測・電磁気物性・機械物性を同一箇所で測定し、それぞれのデータの相関評価を行うSEM/AFM相関顕微鏡手法(SÆMic.)を使用した座標リンケージによる電極腐食部位の分析や雰囲気遮断ホルダーによるイオンミリング加工後のLiイオン電池の分析などの事例をご紹介いたします。
講演者: 国立研究開発法人物質・材料研究機構 片山 英樹 先生
自動車等の燃費改善には、動力機関の効率向上とともに車両の軽量化が重要であり、構造部材への超高強度鋼材の適用はその手段の一つです。しかしながら、超高強度鋼材は従来の鋼材に比べて非常に多くの異相界面などが存在しており、優れた機械的特性を示す反面、表面の不均一性による腐食起点の要因が増加する可能性があります。腐食起点の要因を解明するためにはナノ・ミクロレベルでの情報を得る必要があり、本講演では、AFM/KFMおよびEBSDを用いて金属組織と腐食起点の関係について、これまで解析してきた研究事例を紹介します。
走査型プローブ顕微鏡(SPM/AFM)のアプリケーション(測定事例)を紹介しています。
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